■2021年1月号

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バイオジャーナル

ニュース


●北米事情
●米国で食用兼医療用GM豚承認される

 米国食品医薬品局(FDA)は12月14日、遺伝子組み換えによりアレルギーを引き起こす物質ができないようにした豚「ガルセーフ」を承認した。このGM豚肉は、アレルギーをもつ人が食べても安全だとFDAは述べている。アレルギー反応は、動物の細胞の表面にある「アルファ・ガル」という糖類によって引き起こされるとして、それができないようにしたもので、臓器移植にも応用することができるとしている。ハーンFDA長官は「動物バイオテクノロジー応用製品が、食用ならびに医療用の両方の用途で初めて承認されたことは画期的だ」と述べている。開発したユナイテッド・セラピューティクス社の子会社リビビコール社は、1996年にクローン羊「ドリー」を誕生させたPPLセラピューティクス社から独立した企業である。〔CNN 2020/12/15〕

●中南米事情
●メキシコ大統領がグリホサート禁止の姿勢を示す

 メキシコ大統領ロペス・オブラドールは、農業大臣や大統領の法律顧問が進めている容認の姿勢を否定し、あくまでもグリホサート禁止に向けて取り組む姿勢を示した。グリホサートを禁止し食料主権を守ることは、メキシコの未来を保障するものであり、有機農業を推進することは、自然を守り、気候変動を悪化させず、人びとが健康になり、先住民や農民を守ることだ、という大統領の考え方が反映されたものである。〔GM Watch 2020/12/3〕

●欧州事情
●スイスがGMOモラトリアムを継続

 スイスは2021年2月25日に終了するGMOモラトリアム(使用の一時停止)を2025年末まで延長するため、連邦議会で法改正を行う。これにより同国で2005年11月17日以来続いてきたモラトリアムは、今回で4回目の延長となる。〔Le Matin 2020/11/19〕