■2022年2月号

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バイオジャーナル

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●ゲノム編集
●ユーグレナを用いたゲノム編集開発進む
 東京大学発のベンチャー企業ユーグレナ社が、ゲノム編集ユーグレナ(微細藻類ミドリムシ)の開発を進めている。すでに同社は、石垣島のユーグレナを用いて同地で食品開発を進め、秋田県では秋田今野商店と共同でミドリ麹を開発している。さらに、ジェット燃料用にユーグレナをゲノム編集で改造し、屋外の池で培養する試験を昨年から開始した。この実験は、経産省・NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)・環境省・内閣府などの国家予算を用いて進められている。

●GM汚染
●韓国でGMナタネ汚染拡大
 韓国全州の研究チームが、遺伝子組み換えナタネのこぼれ落ち種子による汚染が拡大していることを明らかにした。調査したのは全州農林省の農業バイオテクノロジー局の研究者らで、自生ナタネが道路沿いに広がり、雑草化する可能性が大きいことを指摘した。ナタネは交雑する植物種が多いため、効果的な管理が必要だと指摘している。〔Biochemistry Molecular Biology and Druggability of Proteins 2021/12/3〕
●グリホサート
●グリホサートは男性の精子に影響し、妊娠と出産にリスクをもたらす
 グリホサートが血液と精巣間のバリアに障害をもたらすことが示された。山東農業大学のJing-Bo-Liuらによると、血液精巣関門への影響が精子の減少をもたらし、精子の異常も増加させた。加えて、グリホサートはエストロゲン受容体の活動を活発にする。これら男性側の原因により、妊娠と出産へのリスクをもたらすことが示された。〔Environment International 2022/1/15〕