■2022年3月号

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バイオジャーナル

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●GM技術
●化学農薬に代わる害虫抵抗GM農薬

 東京理科大学先進工学部生命システム工学科教授有村源一郎が、メントールからGM技術を用いて害虫への抵抗力を強化する「テルペノイド」を開発した。この化合物は、植物の害虫からの防御機能を活性化し、通常のメントールより効果が強まることを確認したという。化学農薬に代わる新たなバイオ農薬になり得るとしている。〔ISAAA 2022/1/12〕

●企業動向
●スシローが今度は細胞培養マグロ開発に乗り出す

 ゲノム編集魚の開発でリージョナルフィッシュ社と組む、スシローなどを配下に持つフードアンドライフカンパニーズ社が、今度は細胞培養技術に取り組む米国のベンチャー企業ブルーナル社と提携し、本格的に細胞培養によるマグロなどのすしネタ開発に乗り出すことになった。ブルーナル社は2018年から細胞培養の分野に参入し、住友商事、三菱商事などとも提携している。これに対抗して、くら寿司は、ハイテク養殖に取り組む日本のベンチャー企業のウミトロン社と提携した。ウミトロン社は、AIを用いた養殖システムを開発している。フードアンドライフカンパニーズ社はさらに、1月21日に認定事業適応計画事業者の認定を受け、AIを駆使した生産効率アップを図ることになった。すしチェーンの激しい競争が生産性向上をもたらし、ゲノム編集魚開発にまで及んできたといえる。

●遺伝子操作作物の表示
●種苗への遺伝子操作の表示を求める署名21万筆超

 2月8日参議院議員会館で、農水省に対して市民団体の食と農から生物多様性を考える市民ネットワークなどが、種苗への遺伝子操作の表示を求める署名を提出した。ゲノム編集作物が表示のないまま栽培され、流通が開始されているが、栽培者は種苗を選べない状態が続いている。昨年7月の第1次と今回の第2次とを合わせ、署名数は合計21万7267筆に達した。