■2022年9月号

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バイオジャーナル

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●欧州事情
●Non-GMO大豆は順調に欧州市場へ

 ウクライナからの大豆は順調に欧州市場に供給されている、と欧州でnon-GMO大豆を供給しているドナウ大豆連盟が報告した。これはドイツ農業協同組合やドイツ動物栄養協会が、ロシア軍のウクライナ侵略により、ウクライナ産の大豆の輸出が妨げられているとした報告を批判したもの。今年上半期のウクライナから欧州への輸出量は約50万トンと、前年の水準に達していると指摘。輸送はドナウ川を含む陸路を使っている。またドナウ大豆連盟は、ウクライナの農家は2022年には約65万トンのnon-GMO大豆を生産するだろうと予測している。 GMOフリー食品協会(VLOG)によると、ブラジルが欧州への大豆輸出を伸ばすために、non-GMO大豆の作付面積を24%増やし、約100万ヘクタールにすると発表した。欧州のnon-GMO市場は順調に伸びている。〔GMWatch 2022/7/22〕
●省庁動向
●農水省の2020、2021年度GM作物自生調査結果

 農水省は、2020年度および2021年度のGMナタネと大豆の自生調査結果を発表した。ナタネ類は、2020年度は7港(苫小牧港、鹿島港、千葉港、名古屋港、四日市港、神戸港、博多港)、2021年度は8港(上記7港に小樽港)周辺を調査した。大豆及びツルマメについては、2020年度は鹿島港と博多港の計2港、2021年度は、例年こぼれ落ちの多い博多港1港のみを調査した。それによると、GMナタネについては、2020年度は131個体、2021年度は106個体が見つかったものの、生息範囲は拡大しておらず、交雑種も見つからなかったとしている。大豆については博多港から、2020年度は14個体、2021年度は5個体が見つかったが、これも拡大は見られず交雑種も見られなかったとしている。
●企業動向
●ゲノム編集トマトを機能性表示食品に

 サナテックシード社は、高GABAトマトを機能性表示食品として売り出す考えを表明した。GABAには、血圧を下げるなどの効果があるとされているが、科学的な根拠があるわけではない。〔日経バイオテク 2022/7/27〕

●TAKEOがニチレイと提携

 食用昆虫で先頭に立つ企業の一つであるTAKEOが、2022年7月28日、食品企業大手のニチレイとの提携を発表した。同社は弘前大学と共同でトノサマバッタの養殖研究にも乗り出しており、6月29日には「トノサマバッタせんべい」の試験販売を開始した。このせんべいは、トノサマバッタの粉末を使用した南部せんべいである。〔TAKEO 2022/6/28〕