■2022年11月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

ニュース


●アジア事情
●インドネシアで大豆推進計画を発表

 インドネシア政府は9月19日、現状6万7000haの大豆栽培面積を100万haまで拡大する計画を発表した。GM大豆を始め多収量品種の導入を奨励するという。〔NNA ASIA アジア経済ニュース 2022/9/21〕
●GM酵母
●インポッシブル・バーガー、動物実験で異常発覚

 米国のインポッシブル・バーガーを用いた動物実験で異常が起き、欧州市場に進出する目論見が頓挫する可能性が強まった。この間の動物実験などの結果をまとめたGMWatch誌(2022/9/20)によると、このハンバーガーには、GM酵母由来の大豆レゲモグロビンと呼ばれるタンパク質が用いられているが、それを投与したラットに悪影響が出た。タンパク質は、大豆ハンバーグに家畜の肉のような性質をもたらすもので、カットすると血液のような物質が出、味覚も肉に近いものをもたらす、このハンバーガーの重要な構成要素になっている。GM酵母由来の大豆レゲモグロビンを与えたラットは、体重が増加するなど体に不明な変化が起き、赤血球の減少や、腎臓病をもたらすなど血液の異常、貧血の可能性を示す兆候も見られた。また雌では生殖周期に混乱が起き、子宮の重量減少などさまざまな問題が発生していた。またGM大豆が用いられていることから、グリホサートに汚染されている可能性があり、HRI研究所が分析したところ、グリホサートが11.3ppb検出され、これは同様の植物由来のハンバーグ、ビヨンド・ミートの11倍の濃度だった。〔GRAS Notice 737/2017ほか〕
●GM樹木
●GM樹木の野外試験の是非が問われる国際会議開催

 森林管理協議会(FSC)の国際会議がインドネシアのバリ島で始まった。会議では、GM樹木の野外試験が議論される。特に問題なのが、FSCによるGM樹木の直接管理の是非である。現在のFSC認証では、GM樹木を植えることはできない。もし直接管理になれば、GM樹木の野外試験が行われる可能性が出てくると、カナダの市民団体CBAN(カナダ・バイオテクノロジー・アクション・ネットワーク)が指摘している。〔CBAN 2022/10/11〕
●培養肉
●日本ハムが安価で食品由来の培養液を開発

 日本ハムは10月4日、培養肉に用いる新たな培養液を開発したと発表した。細胞培養肉開発でネックとなっていた、高額の培養液の問題と、牛の血清を用いることによる食品の安全性への影響を、いずれもクリアすることができるとしている。この培養液は食品由来のもので開発し、コストは従来の20分の1程度になるという。しかし、何から作られたかは特許申請中のため明らかにしなかった。
●昆虫食
●コオロギ食品続々と商品化すすむ

 昆虫食をめぐっては、コオロギを用いた食品の開発が相次いでいる。最近では、エコロギー社が9月20日にコオロギパウダー入りチョコレートを製品化したと発表。またTAKEO社が、東京浅草に昆虫食の駅「TAKE-NOKO」をオープンした。