■2023年1月号

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バイオジャーナル

ニュース


●欧州事情
●欧州の科学者団体がEFSAのゲノム編集の評価を批判

 欧州の科学者団体のテストバイオテックが、欧州食品安全庁(EFSA)が最近公開したゲノム編集技術のリスク評価の提案の撤回を求めた。その理由として、EFSAはテストバイオテックが提出した、リスク評価にかかわる文献の約20%しか言及しておらず、十分な根拠を示したものになっていない、と指摘した。〔TestBiotech 2022/12/14〕

●ドイツ社会民主党がゲノム編集食品のGM同様の規制求める

 ドイツ連邦議会食品・農業委員会の公聴会が終了したことを受けて、政権与党の社会民主党(SPD)は、「予防原則に基づき、ゲノム編集食品など新しい遺伝子操作を用いて開発した食品については、透明性を確保するとともに、遺伝子組み換え同様の規制が必要である」との公式見解を発表した。〔SPD 2022/11/28〕

●イングランド市民の8割がゲノム編集食品の規制を求めている

 英国イングランド市民の79%がゲノム編集食品の表示を求め、83%が安全性評価を必要とすると考えていることがわかった。これは社会団体ビヨンドGMの依頼で、YouGovが行った世論調査で明らかになった。現在英国では、ゲノム編集作物を容認する法案が審議されているが、そこではゲノム編集とは言わず「precision bred organism(精密育種生物)」という表現が使われている。世論調査では、GMOという言葉を知っている人は87%に達したが、精密育種生物という表現については87%が聞いたことがないと答えている。また、精密育種生物は英国内のスコットランドなど他の地域で受け入れられると答えた人は13%だった。〔GMWatch 2022/11/18〕 法案は国会の下院を通過し、上院での審議が進んでいる。上院の委任権限・規制改革委員会が報告書をまとめたが、その中で、環境影響評価を行うか否かの権限が大臣のみに委ねられている点などが問題になった。〔House of Lords 2022/12/5〕
●アジア事情
●インドでGMカラシナへの批判強まる

 インドでは除草剤グルホシネート耐性カラシナへの批判が強まり、100人を超える医師がナレンドラ・モディ首相に対して、栽培を認めないよう求めた。その理由に、GM作物は制御不能で不可逆的であり、環境に対して現在はもとより未来に影響が及ぶこと、また人々の健康面においても、がんなどさまざまな悪影響が懸念される、などを挙げている。さらには除草剤グルホシネートの使用が広がることによって、除草剤がもたらす悪影響も懸念。このカラシナには抗生物質耐性遺伝子が使われており、体内に取り込まれると治療ができなくなるおそれがある、としている。 GMカラシナを研究してきたICAR(インド農業評議会理事会)のディラジ・シン教授は、このGM作物はバイエル社が特許を持っており、インドの利益になるものではない。世界中から嫌われているGM作物をなぜインドで栽培するのか疑問である。また、いったん栽培されると土壌や水、他の品種を汚染し、しかもこれは不可逆的である、と指摘した。〔REDIFF 2022/12/9ほか〕