■2023年7月号

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バイオジャーナル

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●ゲノム編集
●ゲノム編集トマトに「染色体破砕」が起きていた

 ゲノム編集で開発した高GABAトマトに問題があることが、イスラエルのワイツマン科学研究所のアビバ・サマックらにより明らかになった。ゲノム編集ではDNAを切断した後、自然修復に委ねるため、染色体破砕と呼ばれる切断箇所での組み換え、ねじれ、崩壊が起きやすくなる。実際にゲノム編集高GABAトマトでも「染色体破砕」が起きていたことが判明した。この現象がどのような影響を及ぼすのか、高GABAトマトでは調べられておらず、安全性で大きな問題となりそうだ。〔TestBiotech 2023/6/20〕

●欧州事情
●欧州委員会がゲノム編集の規制をしない方針打ち出す

 欧州委員会のユニットDG SANTEは、ゲノム編集技術を応用した植物の規制緩和についての検討をかさね、このたび結論をまとめた。これは欧州司法裁判所がゲノム編集などのニューGMOについて、GMOと同様の規制を行うよう求めたことから、農薬企業などが大規模なロビー活動を行い、検討が開始された。今回のDG SANTEの結論は、ニューGMOについて、環境や健康へのリスク評価は必要ない、検査の必要もない、トレーサビリティも必要ない、表示も必要ない、監視も必要ない、有機農産物などとの共存政策も必要ない、というものだった。〔GMWatch 2023/6/16〕