■2023年9月号

今月の潮流
News
News2


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る





























バイオジャーナル

ニュース


●欧州事情
●イタリアで培養肉禁止法案が上院通過

 イタリア議会上院は、細胞培養による食品・飼料の生産や販売を禁止する法案を可決し、審議は下院へと移った。上院でこの法案を支持したのは93票、反対28票、棄権33で可決された。最新の世論調査でも74%が法案を支持しており、この法案が成立するのは確実である。〔EFA News 2023/7/19〕

●遺伝子組み換え作物
●Bt綿が害虫の天敵である蜂にも影響

 Bt綿の栽培が広がり、綿の代表的な害虫であるヨトウムシがBt毒素に対して耐性を強め、Bt綿の効果がなくなってきている。さらに、ヨトウムシの天敵である蜂に影響があることがわかった。ブラジルのヴィソーザ連邦大学のGabriela da Silva Rolimらの研究チームが、ヨトウムシの駆除に使われる寄生蜂(T.howardi)を用いて、Bt毒素が蜂に及ぼす影響の実験を2世代にわたって行った。その結果、両世代ともに生存期間が短縮され、行動が低下するなどの影響を受けていた。これまでBt毒素に関しては、益虫のテントウムシやクサカゲロウ、トビケラなどに影響することがわかっていたが、新たに蜂にも影響があることがわかり、もはや百害あって一利なしという状況になってきた。〔Crop Protection Vol.172 2023年10月号〕

●ゲノム編集
●サナテックシード社の新たなゲノム編集トマト届け出受理

 厚労省の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会 遺伝子組み換え食品等調査会は、7月27日にサナテックシード社が提出した高GABAの中玉トマト「エスプロッソ」の届け出を受理した。また情報提供書が提出されていた農水省も同日、届け出を受理した。現在、生産・販売されているミニトマト「シシリアンルージュ」に中玉トマトが加わった。