■2026年2月号

今月の潮流
News
News2

今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る





























バイオジャーナル

ニュース


●ゲノム編集
●日持ちするゲノム編集メロン

 農研機構、筑波大学、サナテックライフサイエンス社は共同で、ゲノム編集技術を用いて日持ちメロンを開発した。果実を熟成させる植物ホルモンであるエチレンをつくる遺伝子「CmACO1」の働きをゲノム編集技術で壊したもの。エチレンをつくれないため、メロンは熟成することがなく日持ちするという。最終的には、現在バナナで行なわれているように、高濃度のエチレンにさらして追熟し、出荷する。このゲノム編集メロンには、農研機構と株式会社カネカが共同開発したゲノム編集技術「in planta Particle Bombardment(iPB)法」が用いられている。iPB法とは、金の微粒子を用いて遺伝子を植物の茎頂組織に打ち込む方法で、植物体をそのままゲノム編集することができる点に特徴があり、細胞培養を必要としないため、これまでは培養が困難だった多くの作物へのゲノム編集が可能になるという。〔農業協同組合新聞オンライン版 2026/1/20〕

●ゲノム医療
●ゲノム編集治療を受けた赤ちゃん「ネイチャー」の今年の10人に

 12月8日、「ネイチャー」誌は「今年の10人」に、ゲノム編集技術を用いた治療を受けた2024年生まれのKJ.マルドゥーンを選んだ。治療は2025年2月25日、米国フィラデルフィア小児病院とペンシルベニア大学の研究者による治療チームによって、生後6か月のマルドゥーンに行なわれ、効果が確認されたという。この赤ちゃんは、体内で有害なアンモニアを尿素に変える酵素が肝臓でつくれない「CPS1欠損症」であった。そこでそれを遺伝子レベルで治療するための「CRISPR治療薬」を静脈に2回投与した。この治療は人間への適用では2018年に中国で受精卵へ行われたが、それとは異なるため、倫理的な議論は起きていない。〔Nature 2025/12/8〕

●日本政府は人間の受精卵へのゲノム編集技術医療を規制へ

 米国で生後6か月の赤ちゃんにゲノム編集技術を用いた治療が行われたのを受けて、日本政府は人間へのゲノム編集技術医療に関する方針を示すことにした。政府方針では、規制の対象は受精卵に限定し、赤ちゃんは規制の対象外とするようである。受精卵についても、研究は容認するが、子宮に戻すのは禁止するという、限定的な規制にとどめる方針。