■2005年2月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●遺伝子組み換え作物の行方は?


 バイテク企業などが出資する米国のバイオテクノロジー広報協会(Council for Biotechnology Information)は、2004年12月8日、今後GM作物が飛躍的に普及するとした、ミネソタ大学国際食料・農業センターに依頼してまとめた報告書を発表した。報告書によれば、2003/04年度のGM作物の生産高は440億ドル(約4兆5600億円)に達し、10年後には2100億ドル(約21兆7500万円)に達するとしている。アジア、南米、アフリカにおける拡大が推進力となり、なかでも中国の役割が大きいと述べている。〔PR Newswire 2004/12/8〕
 この予測はあくまでGM作物が順調に受け入れられてのものであり、欧州で広がる反対運動や、GM食品に拒絶反応を示す日本や韓国などアジアの消費者、GM作物援助拒否にみられるアフリカ諸国などの強い反発は計算に入っていない。
 また、2004年に日本に輸入されたGM作物の総額は、大豆1,720億円、トウモロコシ881億円、綿実
200億円、ナタネ470億円で、合計3,271億円に達することがわかった。日本はGM作物世界最大の輸入国であるが、市場全体からみれば10分の1弱である。〔日経バイオ年鑑2005年版〕