■2006年9月号

今月の潮流
News
News2
今月のできごと


今号の目次へ戻る
ジャーナル目次へ戻る

























バイオジャーナル

今月の潮流●GM作物は経済的損失を拡大する


 GM作物が農家にとってメリットが出るのは初期の頃だけで、しばらく経つと農薬の使用量が増えるなど、経済的な損失が大きくなるという報告はいくつか出ているが、今回、中国で栽培されているBt綿で具体的な調査結果が示された。
 7月25日、カリフォルニア州ロングビーチで米国農業経済協会(American Agricultural Economics
Association)の年次総会が開かれた。中国でGM綿が導入されて、すでに7年経つが、最初は農家にとって経済的なメリットがあったが、いまや損失の方が大きくなったという研究報告が、米国コーネル大学の研究チームによって発表された。
 同研究チームが、中国の綿の主要生産地5省で481の農家を調査したところ、導入初期の頃はGM綿農家の方が慣行農家より収入はよかったが、2004年に逆転、慣行農家より8%も収入減となった。現在中国では500万を超える零細農家がBt綿を栽培している。 〔GM Watch 2006/7/25〕