■2007年6月号

今月の潮流
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バイオジャーナル

今月の潮流●ミツバチの集団失踪とBtコーン


 米国を中心に北米でミツバチが大量にいなくなる現象「集団失踪(CCD)」が広がっており、米国養蜂家の飼育する240万の群のうち、4分の1以上がいなくなった。これまでにも同様の現象はあったが、今回は今までにない広い規模で起きており、受粉に影響が出るとして農民の間で深刻な問題になっている。原因については感染症、農薬、携帯電話の中継塔の影響など、さまざまな説があり、GMトウモロコシ(Btコーン)の花粉がもたらしたとする説もある。科学者の間で原因究明の動きが出始めているが、まだ決め手となるものはない。 〔New York Times 2007/4/24〕
 ベルギー・ブリュッセルで開かれた「GMOフリーゾーン欧州会議」でもこの現象が取り上げられた。その中で、健康なミツバチは殺虫毒素の入った花粉にさらされても大きな影響は受けないが、感染症などで弱っている場合は影響を受けやすいため、複合的な要因によるものではないかという見解が出された。