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名詞同士の同格

英文

I took the place which he assigned to me, by the side of Critias the son of Callaeschrus, and when I had saluted him and the rest of the company, I told them the news from the army, and answered their several enquiries.

翻訳作業

I took the place which he assigned to me, by the side of Critias the son of Callaeschrus,
I took the place
「私は場所をとった」「私は席をしめた」くらい。「私は座った」が普通か。
この the place「場所」を修飾しているのが、which he assigned to me と by the side of Critias the son of Callaeschrus。どちらも別々に the place を修飾。
assignは「用意する」「設ける」。
by the side of Critias とは、「クリチアスの横のそば」か。少々くどい。「クリチアスのそば」か「クリチアスの横」のどちらかでいいだろう。
Critias と the son of Callaeschrus は、“名詞+名詞”と続いている。第四文型や第五文型の目的語や補語の可能性はないので、前の名詞が形容詞的に後ろの名詞を修飾しているか、同じものであることを表す〔同格〕の使い方。今回は同格。
「カラエスチルスの息子のクリチアス」
「クリチアス」とは、のちの三十人政権(B.C.404〜403)のトップとなる「クリチアス4世」のこと。父親の「カラエスチルス」は、プラトンの祖父「グラウコン1世」の兄弟。
「私は、カラエスチルスの息子のクリチアスのそばに、彼が私に用意してくれた場所に座った」

and when I had saluted him and the rest of the company, I told them the news from the army, and answered their several enquiries.
when とあるが、どうも同時ではないようだ。when節は〔過去完了〕で、主節は〔過去形〕。「when節してから主節をした」のだ。
company は companies と複数形もあるけれど、company でも複数を表すことができる。ここは複数。ちなみに com は「一緒に」、pan は「パン」。この意味がくっつき「一緒にパンを食べる仲」。日本で言えば「同じ釜の飯を食べる仲」。
rest は「休憩」ではなく「残り」。
enquiry は、inquiry「質問」と同じ。
「そして、私は彼と仲間の残りに挨拶をして、彼らに軍隊であった出来事を話した。その後、彼らの質問にいくつか答えた」

暫定日本語訳

ナレーター(ソクラテス):
私は彼(カイレポン)が用意してくれた席についた。そこは、カラエスチルスの息子のクリチアス(4世:三十人政治の指導者)の横だった。 私は、彼(クリチアス)と残りの仲間に挨拶をして、軍隊で起こった出来事を話し、彼らの質問のいくつかに答えた。

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