I suppose, he said, that you were present.
I was.
Then sit down, and tell us the whole story, which as yet we have only heard imperfectly.
I suppose, he said, that you were present. は本来、
“I suppose,”he said,“that you were present.”としてくれると、分かりやすいのだが、“”は使ってくれなそうだから、これはもう覚悟して読んでいくしかない。例のごとく、, he said, は無視。
I suppose that you were present.
主節の動詞は、suppose と〔現在形〕。目的語のthat節の動詞は、were と〔過去形〕。「あなたは出席していたと私は思う」では、しっくり来ない。
高校の英文法の授業で、〔ifに代わる語句〕というのを〔仮定法〕の範囲で習った記憶はないだろうか。suppose, supposing, provide, providing, as long as, in case, unless が、if を使わずに〔仮定〕を表すことができる語句だ。ただ、習ったのは、suppose の前には主語なんてない形。
でも、〔現在形〕〔過去形〕のねじれは、この〔仮定法過去〕ではないのか。
「もし、あなたが今いるとしたら」
I was.
「いるとしたら?」
Then sit down, and tell us the whole story, which as yet we have only heard imperfectly.
「それなら座ってください。そして、私たちにその話全体を教えてください。というのは、私たちは、そのことを、まだ不完全にしか聞いていませんから」
おお、いけそう。つながりそう。でも、
「もしあなたが、その戦闘に参加していたら」
「参加していたら?」
「まずお座りください。そして、……」
とつながるのかも。それならば、主節が〔現在形〕、従属節が〔過去形〕の意味もわかる。
う〜ん、英文法の参考書を数冊繰ったが、“I suppose 仮定法”の例はない。ジーニアス英和辞典第3版には、1箇所だけ〔提案〕としての使い方がある。それでは「出席してはどうですか」になってしまう。
簡単だと思ったのに、困った困った。空っとぼけて、下のようにする。
カイレポン:
おお、あなたは幻じゃないですよね。
ソクラテス:
幻じゃないよ。
カイレポン:
じゃあ、まず座ってください。そして、私たちにすべてを話してください。私たちは、まだ細切れの情報しか聞かされてませんから。