I want | . | |
S V | ||
私は ほしい | ||
----->私は、ディズニーランドに行きたい。 |
“to go”が【不定詞の名詞的用法】なのですが、“to Disney Land”という〔旧副詞句〕は〔旧動詞(V')〕の go を修飾しています。“to go to Disney Land”全体で、動詞(V)である want の目的語(O)となっているので、【不定詞に導かれる名詞句】といえるのです。
He began | to study French | . |
S V | ||
彼は 始めた | フランス語を勉強することを | |
----->彼は、フランス語を勉強し始めた。 |
〔不定詞に導かれる名詞句〕は、ほとんどの他動詞(Vt)の目的語(O)に成ることができるのですが、「“enjoy, finish, stop”の目的語(O)になることはできない」と覚えておきましょう。中学生の方は、この3つでじゅうぶんだと思います。
(×)I enjoyed to play tennis.
(○)I enjoyed playing tennis.
次に紹介する【動名詞】を目的語(O)としてとるんです。
逆に、「“want, hope, wish”のOは、【不定詞】」なのです。〔動名詞〕はだめです。
(×)I hope helping poor people.
(○)I hope to help poor people.
me | to open the window | . | |
S V | |||
彼は 告げた | 私に | 窓を開けることを | |
----->彼は、私に窓を開けなさいと言いました。 |
〔不定詞の名詞的用法〕、正しくは、【不定詞に導かれる名詞句】が、第4文型の直接目的語(DO)になっている例文です。一般的には、第5文型の目的格補語(oC)とみられています。
中学校では、第4文型の文を「Sは人に物をVする」と教えることも多く、この「人に物を」を機械的に覚えている生徒には、この第4文型の直接目的語説は、都合がいいのです。上の例文でも「私に窓を開けることを」と考えてもらうとすんなり理解してもらえます。ただ、“me to open the window”の部分に“I (will) open the window.”という主語と述語の関係があることを考えると、O=Cの第5文型の目的格補語(oC)説は大いに有力となります。
例文は、
=He said to me,“Open the window.” と書きかえても、同じ内容です。
me | to lend her some money | . | |
S V | |||
彼女は 頼んだ | 私に | 彼女にいくらかのお金を貸すことを | |
--->彼女は、私にいくらかお金を貸してくれと頼んできました。 |
これも、第4文型の直接目的語(DO)説、第5文型の目的格補語(oC)説、いずれにも解釈できます。目的語は〔名詞〕が基本なので、DOとなる場合は、〔不定詞に導かれる名詞句〕になります。また、この句を oCと見たとき、やはり〔名詞句〕とみることが多いのですが、〔形容詞句〕の可能性も浮上します。このあたりの説明は、高校の英文法で〔知覚(感覚)動詞〕という事項を習った後では説明しやすいのですが、ここでは止めておきます。
よく試験で出題されるので、2つ例文を出しておきましたが、中学生の方には、下に記す3つの動詞(V)について、説明することにしています。文型はどちらでもいいので、この型は確実に理解しておいてください。
tell | |||
S(主語) | ask | to V原形 〜. | |
want |
するように言う。 | |||
Sは | Oに | するように頼む。 | |
してほしい。 |
もう1つ、重要な表現に、“疑問詞+to不定詞”があります。もちろん〔不定詞の名詞的用法〕の1種類なので、主語(S)になることもできますが、そこでは紹介しませんでした。目的語(O)として使われる英文は、よく出題されるので、確実に理解してください。
how to V原形 | Vのしかた どのようにVするか |
what to V原形 | 何をVするか 何をVしたらいいか |
which(〜)to V原形 | どちら(の〜)をVしたらいいか |
when to V原形 | いつVしたらいいか |
where to V原形 | どこで[へ]Vしたらいいか |
それぞれの疑問詞の意味を、考えてもらえば、理解できますよね。"why to V原形"は、まずありません。
I don't know | . | |
S 助+副 V | ||
私は 知らない | どのように車を運転したらよいかを | |
----->私は、車の運転のしかたを知りません。 |
Please tell me | . | |
副詞 V IO | ||
どうぞ 告げて 私に | 何をしたらよいかを | |
--->どうか私に、どうしたらいいか教えてください。 |
“what to do”は、「どうしたらいいか」と訳すことが多いので、注意してほしい。逆に、日本語で、「どうしたらいいか」と書かれていても、“how to do”とは限りません。上の例を見て、自分でよく考えてください。
〔不定詞が導く名詞句〕が主語(S)になる場合、“It…(for−)to〜”の構文を使いました。it を形式主語と呼んでいました。
実は、形式目的語の it というのもありますが、やや高度なので、紹介するのはやめておきます。