TVドラマ「Papa told me」を見るA

 ある本を読みたくなって探して見付かった例が無い。

 「パパ トールド★ミー 大切な君へ 第2回 夢が目をさます」を見ていて、ああ、あの話か、と思った。 「そんな事はないさっ」と“知世”が言う、あの話だ、と。
 しかし、その台詞はカットされていた。原作物のドラマなのだから、脚本家の個性も出るだろうし、 好みもあるだろう。演出上、絵に成り難い場面も、勿論あると思う。
 けれど、“知世”が“お父さん”が若い頃に働いていた新聞社に行き、当時の上司から、“お父さん”の 若い頃の話を聞く――という設定をそのまま使っておきながら、何故にあの台詞をカットするかなっ!
 今、手元にそのエピソードの収録された巻が無いので(見付からなかった(>_<)シクシク)正確では無い が、“知世”が“お父さん”の当時の悩みや、それを克服した話を聞き、自分は“お父さん”のようには 出来ないと言うと、“当時の上司”が「そんな事はないさ」と答えるのだ。そしてまた、話の流れ で“当時の上司”が、自分ももう少し若ければ…というような意味の事を言い、それに“知世”が 「そんな事はないさっ」と返すのだ。多分そんなやり取りだったと思う。
 この巻が出版された当時、友人と、この台詞を真似てよく使った記憶がある。単なる《マイブーム》だ ったのかも知れないが、とても印象的に心に響いた言葉だったのだが。
 悩んでいた“知世”にヒントを与えた言葉であり、“知世”という少し大人びた言葉を使う少女を 際立たせた台詞でもあったと思っている。
 脚本家や、演出家には、響かなかったのだろうか?

 前回も書いた事だが、原作に思い入れが強過ぎると、原作物のドラマは辛い場合が多い。
 そして今回も、“知世”のカンシャクを起こし拗ねる姿に違和感を感じてしまった。確かに原作にも あったシーンなのだが、上手く言えないのだが、《違うっ!》のだ。
 それは多分、前回も感じた、悪く言えば《こまっしゃくれた》“知世”という少女の――少し大人びた 言葉を使う少女の――感性を掴みきっていないからだと、思うのだが。
 もうひとつ。“お父さん”のモノローグ、《甘過ぎっ!》(笑)

 それでは、第2回の感想としてはこんな処で。1週間後に、また。
(2003.04.19)

テキスト:「パパ トールド★ミー 大切な君へ 第2回 夢が目をさます」(NHK教育テレビ−2003.04.19)


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