リノール酸・・・
植物油などの食べ物から
酵素・・・デルタ6デサチュラーゼが働く
結論として | 食べ物から摂るリノール酸をガンマーリノレン酸に代謝ができなければ、 ガンマーリノレン酸から発生するプロスタグランジン1シリーズなどの成分は 作られず、欠乏症は免れないと言うことです。 大げさかもしれませんが、致命的です。 |
対策として |
微生物発酵により作られるガンマーリノレン酸などを、食べることで補うしか ありません。 |
アトピー性皮膚炎 | 高コレステロール血症 | 月経前症候群 |
生 理 痛 | 肥 満 | 糖 尿 病 |
アルコール性肝脂肪 | 等々 |
脂肪酸の 数 値 |
血漿リン脂質に含まれる脂肪酸のうち ガンマーリノレン酸 ジホモ・ガンマーリノレン酸 アラキドン酸など n−6系(リノール酸を除く)の脂肪酸量が、アトピーの患者は、、正常な人に比べて減少していることが、明らかになっています。 また、、その逆にリノール酸は、正常な人に比べて少し多く、その代謝異常も 指摘されています。・・・代謝できず余った状態になっているのてしょう。 |
原 因 | リノール酸をガンマーリノレン酸に変換する酵素、デルタ6デサチュラーゼの働きが 悪いためだと考えられています。 酵素は、タンパク質であり、タンパク質の合成にも、原因があると考えられます。 遺伝や食生活、生活習慣などが原因です。 |
考 察 | 上記のように、変換できなければ、リノール酸を食べても、代謝異常により ガンマーリノレン酸に変換されず、リノール酸が残ったままで多くなるだけであり、 逆に、ガンマーリノレン酸やアラキドン酸が不足することになります。 ガンマーリノレン酸の不足により、IgEの調整に異常が起こり、炎症を起こし ます。 アラキドン酸などの必須脂肪酸は、細胞膜の構成成分であり、また、 アラキドン酸は、細胞膜の流動性、細胞に必要な物質の吸収等に関係しています。 必須脂肪酸は、皮膚の完全性の維持に必要まものです。 アラキドン酸の不足は、細胞の不活性化と、弱い皮膚の原因になります。 プロスタグランジン1シリーズの局所ホルモンの不足は、、血圧、血糖、 コレステロール、抗ガンなどに影響します。 また、抗アレルギーなど免疫にも影響します。 |
その他 | 脂肪酸の話の時に、アトピーの人がn−6系のリノール酸を食べると、 アラキドン酸が増えて、炎症物質が活性化し、皮膚炎が悪化するという 内容を、よく見ます。 しかし、それは、健康な人の場合であって、アトピーの人は、リノール酸から ガンマーリノレン酸への変換が悪く、その結果、アラキドン酸への変換が、 増加することは考えにくいのです。 問題としては、変換されないリノール酸が過剰になることです。 |
種 類 | バイオ・ガンマーリノレン酸 | 天然ガンマーリノレン酸 |
製造方法 | ブドウ糖を培地として糸状菌を培養します。 すると糸状菌は、太ってその細胞内に ガンマーリノレン酸を含む油脂を蓄積します。 これを抽出します。 |
ヨーロッパの月見草の種子油 です。 |
製造会社 | 1984年に当時の通産省の工業技術院化学技術研究所がガンマーリノレン酸生産技術の 特許を開示する。 1986年に出光石油科学が工業化に成功 する。 世界で一社だけ。 |
イギリスのエファモール社が生産 している |
特性など | ガンマーリノレン酸を含む微生物油脂には 、オレイン酸が一番多く酸化されにくい。 母乳に一番多く含まれる脂肪酸も、 オレイン酸です。 培地のブドウ糖の品質管理が容易にでき、 安定して生産できる。 |
植物起源のものには、リノール酸が一番多く含まれ、酸化され やすい。 また、天然では、原料の種子に含まれる脂肪酸の量、組成が安定していない。農薬等の問題が あります。 |
アトピー性皮膚炎 | イギリス、ドイツ、フランス、南アフリカなど、10数が国で使用されています。 |
月経前症候群 | イギリス、ニュージーランド、ドイツ、フランス、オーストリア、 中国で使用されています。 |
コレステロール低下効果 | 坑血栓作用 |
糖尿病の合併症の神経障害の改善 | 免疫異常の膠原病の改善 |
アルコール代謝などの肝機能の改善 | 肥満などの脂質代謝の改善 |
抗ガン、抗腫瘍効果 | 腎機能の改善 人工透析患者の皮膚状態の改善 |
学習障害児、多動症の改善 多動症の子の血中脂肪酸組成では、ガンマーリノレン酸などの不飽和脂肪酸が少ないことが わかっています。 イギリスなど、欧米等での臨床研究で効果が報告されています。 |
ガンマーリノレン酸 | 飲食料品用機能性素材有効利用技術シリーズ bQ2 社団法人 菓子総合技術センター |
ガンマーリノレン酸データブック | 総合医学食学研究会 |
小児のアトピー性皮膚炎に対する EH008の多施設共同臨床試験報告 |
薬効報告(小児科臨床) |
「この資料は、小児領域でのガンマーリノレン酸と アトピー性皮膚炎の関連についての大規模な、 日本初の試みである臨床試験の結果です。」・・・ という説明があります。 |
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この臨床試験は、 1991年11月から1992年6月までの期間 国立小児病院などの10施設の医療機関の共同研究 として行われたものです。 3〜10歳を中心に136人中、107人を評価対象と したものです。 |
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臨床試験のまとめとして、86.0%に改善が見られたと報告しています。 | |
素材で知る特定保健用食品 | 時事通信社 |
出光は、バイオで作ったガンマーリノレン酸の効果を踏まえて、 過去に・・・厚生省に医薬品して申請しています。 しかし、当時の厚生省は、味噌・醤油の類と同類と位置づけ、食品扱いとしたことにより、 ガンマーリノレン酸が医薬品として、医療の現場で使われることは、なくなりました。 |