第1章 始まりの悪夢


BIOHAZARD
DEEPOCEAN



第1章 始まりの悪夢

アレンは自分の家の門の前で考え事をしながら友人達が到着するのを待っていた。
元々、アレンはここに最初からいたのではなく元はロサンゼルスのアパートに住んでいた。モールアイランドは金持ちが住む島でも有名であり政治家やハリウッドスターなどもここで別荘や家を建ててるぐらいだ。元々彼の家の家計はあまり裕福ではなかったがアレンの父親、オリバー・ノットが立てた企画が成功し社長になるまでに成長。金に余裕ができアレンが7歳の時にモールアイランドに移住したのである。
アレンはあの時、同じアパートにいた友達の事を思い出していた。
あれから10年たつが彼は元気なんだろうか。
そんな事を思っていると遠くでバイクのエンジン音が聞こえ1台のバイクが見えて来た。そして、そのバイクはアレンの家の前で止まりバイクの運転手がヘルメットをとった。

「遅いじゃないか、マイク」
「そういうなよ、他の奴はまだきてないじゃん」
「まあな」
「そういえば、さっきすごいスピードでパトカーが通ってたんだけど。もしかしてアイツら事故って死んでいるんじゃないのか?」
「誰が死んだって」
突如後ろから聞こえた声に2人が振りむくとそこには青いバンダナを巻いているダンと帽子をかぶったジャック、ジャックの肩に身を寄せたエミリーがいた。

「ほ〜生きてたんだ」
「死んでもいねえよ!」

ダンが言い返すとアレンが呆れ気にため息をし家の門を潜った。
その後を無言で4人がついていきアレンが家のドアのドアノブを握りまわす。
カチャという音と共にドアは開きアレンが招き入れる。

「さあ、入っていいよ」
「じゃあ、お邪魔しま〜す」

そう言うと4人はアレンの家に上がりこみアレンは最後にドアの鍵を閉める。
アレンは4人をリビングへと案内しテーブルには皿に盛り付けられたフライドチキンやマッシュポテト、飲み物にコーラが置いてありコップを持ってきてはそれにコーラを注いだ。

「さて、早速飲みましょうか」

5人は乾杯するとそれを飲むと今度はフライドチキンやマッシュポテトに手をかけ次々と平らげていった。
するとコーラを飲んでいたジャックがアレンに素朴な質問をぶつけた

「そういえば、お前の親はどこ行ったんだよ」
「ん?息子ほったらかして旅行に出かけた。確かフランスだったと思う。
後2、3日は帰ってこないな」
「へ〜」



〜モールアイランド中心部、市街地〜

「おい!今すぐ本署に連絡しろ!応援が必要だ!」
「駄目です!島中いたるところで暴徒者が発生してて全員出払っている!」
「クソ!とにかく市民を安全な場所まで避難させるんだ!」
「うわああああああぁぁぁぁぁ!」

先頭で銃による阻止を行なっていた警官が異様な物に倒され腹部や肩、首元などを食いちぎられる。

「ひいいいいいいいいい!」

恐怖状態で警官がむちゃくちゃにUSPハンドガンを撃ちまくるがそのほとんどが体に命中しているにもかかわらずその異様なものは怯みながら警官に近づき首元に喰らいつく。人がそれを見たら誰もがこういうだろう。‘ゾンビ‘と。
そして、ゾンビは次々に警官、男、女、子供、関係なく食い殺しそれは拡大して広がり島中を覆い尽くそうとしていた。


ガシャン
突如、アレンの家内に広がった音はどこかガラスの音が割れる音だった。
それを聞きつけた5人は音がした玄関の方向へと向き少し声をおとして話した。

「な、なに?」
「さあな。泥棒か?」
「だったら、警察に・・・・」
「待て、俺とアレンで様子を見に行くから3人はここで待っていてくれ」
「俺もか!?」

アレンとジャックは3人をリビングに残したまま手にバットとテニスラケットを握りそっと玄関を覗いた。
そこには玄関のドアを破壊して中に侵入し、はいずり状態でゆっくりと近づいてくる男がいた。すると2人は小声で話し合い始めた。

「なんなんだあれ?酔っ払いか?」
「わからん・・・泥棒にしても酔っ払いにしても侵入が派手だがな」

すると男の前に立ちはだかったアレンとジャックだが、男はゆっくりと不自然に立ち上がると手を伸ばし不気味な声を上げながら近づいてきた。
その顔は生気がなく顔は少し黒く変色していた。

「な、何だコイツ」
「おい止まれ!それ以上俺に家にいると警察を呼ぶ・・・・うわっ!」

突然、男が伸ばした腕がアレンを掴み男は口を開けアレンの首元を噛もうとする。アレンは必死にもがくが男の異常な腕力がそれをゆるさない。
するとバットを持っていたジャックがバットを振り上げ一気に男の頭を殴りつけると男は力が緩みアレンから手を離すとその場に倒れこんだ。

「大丈夫か?」
「ああ、平気・・・・」
「・・・・・・とにかく警察を呼ぼう」

すると様子を見に来た3人が低く叫びエミリーは床に広がる血溜まりを見て泣き出してしまった。ジャックがエミリーを落ち着かるため男から離れアレンはマイクに警察に連絡するように指示を出す。ダンとアレンは男を見張ることにする。

「で、コイツ何もんなんだ?」
「わかんない・・・・でも、俺に噛み付こうとしていたから相当飢えていたんだろうな」
「噛み付こうとって、それってまるでゾンビだな」
「まさかな・・・・」
「おい!警察に繋がらないんだけど」

アレンとダンは急いで電話が置いてある場所に向かうとマイクがもう一度ボタンを押しコールするところだった。だが、すぐに受話器をおいた。

「駄目だ。さっきから何回もかけてるんだが繋がらない」
「マジかよ」
「おかしいな・・・・・警察って繋がらないことってあるのか?」
「繋がらないのか?」

するとそこへ様子を見に来たジャックが顔を出す。

「壊れてるのかな〜」
「だったら俺が隣の家から電話借りてくるわ」

そう言うとリビングから廊下に出ると男の死体を避け大破した玄関を潜り門まで走り右へ曲がろうとした。

「なんだ・・・あれ」

アレンの視線の先にはなにやら人の輪ができておりその輪の中心の何かに群がりしゃがみこんで何かをしている光景だった。
アレンはそっとその集団に近づきゆっくりとその中心のものを見た。
そこには20代ぐらいの女性が周りの人々に噛み付かれ肉を食いちぎられていたのである。

「うっ!・・・・」

アレンが低く悲鳴を上げるとその集団の1人がアレンの存在に気づき立ち上がり近づき群がっていたほかの男達が次々と立ち上がりアレンに近づいてくる。
アレンは後ろに下がると一気に振り返り家まで全速力で走った。
全力で疾走しながら門を曲がろうと勢いよく門柱にぶつかるがかまわずアレンは急いで門を閉め鍵を閉めようとするが手が震えて中々うまくいかない。
右手からは先ほどの集団がアレンを追いかけてやってくる。
震える手でようやく門の鍵を閉め門から離れると同時に集団が門に到着し門を叩き始めた。ガシャガシャと音を立て今にも壊れそうな感じだ。急いで家に戻ると友人達がいるリビングに足を運び叫んだ。

「やばい!妙な連中が追いかけてきた!」

その場にいた全員が疑問符を浮かべるが外で聞こえる妙な音と複数のうなり声を聞いて5人は大破した玄関まで歩き外を見る。
門にはアレンが見た奇妙な集団がさっきよりも激しく門を叩きうなり声を上げ門の鉄柱の
間から腕を伸ばしその伸ばした先にはアレン達がいた。
狙われている・・・・・・・
そう感じとった5人は再びリビングに戻ると最初にダンが声を出した。

「・・・・・・ここから逃げよう。アイツら俺達を狙っている・・・・・」
「でも、どうやって逃げるんだよ。門にはアイツラがいるんだぞ」
「大丈夫だよ。俺の家には裏口があるから裏口から出れる」

するとジャックがこの状況に応じた適切な指示を出し始めた。

「よし・・・・・まず、武器を持っていったほうがいいよな・・・・・アレンと俺で武器を探そう。
他のみんなは使えそうな道具を探してくれ」
(おいおい、ここ俺の家なんですけど・・・・・・)

アレンが心の中で叫ぶが全員各自の必要な道具を探しに行きアレンはため息をつきながらジャックと共に家にある武器を探し出した。するとジャックはこんな事を口にしだした。

「お前の家は銃とかあるのか?」
「は?あるけど・・・ってもしかして銃を持っていく気か!?」
「当たり前だ。まあ、使うかは分からないけど護身用だ」
「もし、警察に見つかったら・・・・・・・」
「その警察ももしかしたらヤバイ状況に追い込まれてるかもな」
「・・・それどういうことだよ」
「・・・・・・さっき警察に連絡をしているのを見て思ったんだがもしかしたら今みたいな状況が島中で起こっているんじゃないのか?だから、警察もその対処で出払っていない・・・・・」

ジャックのあまりにも可能性がありすぎる理由にアレンが回答の余地もなく黙り込む。
アレンとジャックは2階へ続く階段を上がり一つの扉の前へたった。
ゆっくりとドアノブを握り回すと静かな音を立てドアは開く。そこはごく普通の寝室であり大きなベットが一そのすぐ近くにあるナイトテーブルの上にはデジタル時計と写真縦が置いてありそして、大きく引き出しが多くついたクローゼットがあった。

「ここは俺のパパとママの部屋だ」

そう言うとアレンはクローゼットを開けそこから取り出したのはMP5KA4マシンガンだ。
通常のマガジンではなくロングマガジンがセットされているものだった。

「・・・なんでお前の家にはマシンガンがあるんだ?」
「パパの話では中会社の社長でも金目的の強盗がくるからこれで撃退するつもりだったらしい」

するとアレンはクロゼットの引き出しを開けそこからM92FベレッタSを出した。
これも普通のものと違いこれはシルバーが特徴のステンレスタイプだ。
そして、もう一段下の引き出しからマシンガンとハンドガン共通の9mmパラベラム弾の赤い箱を2つ取り出し、さらにMP5KA4の弾丸30発がフルにセットされたロングマガジンとM92FベレッタSのマガジンを取り出し、MP5KA4と9mm弾1箱とロングマガジンをジャックに渡しアレンはM92FベレッタSを手に、残りの9mm弾の箱とマガジンをポケットにいれアレンはM92FベレッタSのスライドを引いた。少しだけだがこの島の山で父と母でキャンプをしそのついでに銃の使い方を勉強したことがあった。懐かしむ暇もなく2人は3人がいる1階へと下りる。
そこへちょうど家の物置から出てきたダンがこちらを見るや否や驚いた表情で2人を見つ
めていた。

「お前ら・・・・ちょっとした武装集団になったな」
「そうか?」
「そっちはなにか見つかったか?」
「え・・ああ、台所の下の引き出しからライトとナイフが見つかった。今マイクとエミリーが他を探している」
「そうか・・・・とにかく2人の手伝いをしよう」
「おう」

そう言うとダンとジャックは奥の部屋に向かい、アレンはその様子を呆然とみていた。
「・・・・・・・・俺の家なのに・・・・あ、家が物色されてるって通報しなおそうかな」

アレンは冗談か本気か分からないことを呟くと2人の後を追った。
奥にある台所でマイクとエミリーが手ごろなボストンバックを見つけその中にライトとナ
イフ、どこから持ってきたのかバールなども入れている。そして、彼らが家に元々持ってきていたタバコ(未成年)酒(未成年)そして、ライターなどを詰めていく。

「・・・・よし、入れ終わったわよ」
「早くここからで・・・・・」

何か鈍い音が5人に聞こえ息を呑みながら耳を澄ます。それは謎の集団が門柱を破り侵入
して来たに違いない。5人はそう感じ取ると荷物を持ち立ち上がった。

「おいアレン、裏口はどこだ」
「そこにある」

アレンの指差した方向は台所の横にあるドアを指しておりアレンが先頭でドアノブを握り勢いよくドアを開け全員すばやく外にでた。
出た場所は住宅が立ち並ぶ間の路地でそこを5人は走りながら路地を抜ける場所を探す。
すると目の前にフラフラと不自然だが人影が見え5人は立ち止まりアレンとジャックは銃を向けた。

「あれって人か?」
「わからない。この距離だと」
「声をかけてみようよ」
「お〜い!そこの人聞こえてますか!?」

するとその人影は声に反応したのかこちらを向くとゆっくりと近づいてきた。

「おいおい、違うんじゃねえのか?」

するとアレンが震えながらも銃を構えトリガーを引こうとする。

「どけ!」

すると後ろからジャックがアレンを押しのけMP5KA4を構えトリガーを引いた。
発射された弾丸は壁や地面に命中する物もあったが人影に命中し人影は怯んだ。だが、怯んだだけで
人影は倒れず何事もなかったように進んでくる。そして、電灯にその人影が入り顔がはっきりと見える。
その顔には生気はなくまるで死人のように白く皮膚は破れ目が飛び出て着ている服には血
がにじみ出ていた。

「く・・・この化け物が!!!」

ジャックはMP5KA4を再度男に向けトリガーを引き続け連射された弾丸は男の体に命中するが撃たれているのにもかかわらず男はジャックの目の前まで接近するとその口を開けた。
するとそれを割って入ったアレンが男の口の中にM92FベレッタSを突っ込むとトリガーを引いた。
脊髄を貫かれた男は後ろ向きに倒れアレンは弾のなくなったMP5KA4を握りしめて地面に倒れていたジャックに手を差し伸べた。

「あ・・ありがとう」

そう言うとジャックはアレンの手を握り返し立ち上がった。そして、5人は話をし始め
た。

「しかし、すげえなアレン!意外とやるじゃん」
「へっ!お前ら知らないと思うけどアレンがキレたらかなり怖いぞ」
「それより、こいつはなんなんだ?」

アレンが強引に話題を変えると全員男のほうに目がむく。

「・・・・さっきの見てた限り映画のゾンビみたいだった・・・・・」
「そうそう!例えるとゾンビだよな!」
「でも、何でゾンビなんかが・・・・・・・」
「もしかしたら、テロリストとかが何かでゾンビにさせたとか」
「・・・・・生物兵器かもな。こないだもニューヨークでテロがあったばかりだ」

それはちょうど2週間前ニューヨークで起きた同時多発テロでアメリカを震撼させる大事
件のことだ。

「まあ、とにかくこいつのような状態の奴をゾンビと言うぞ」

するとアレンは男から離れると歩き出しマイク、ダン、エミリーもその後に続きジャックもMP5KA4のマガジンを交換すると後に続いた。

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