●ブラインド・フューリー3『失明』  


冒頭は、北ベトナム軍の襲撃にあい壊滅した米軍基地から始まる。
兵士の累々たる死体が映し出され、上空を偵察しにきたヘリの『基地壊滅』の交信がバックに流れる。生存者は皆無に見えた。

が、しかし生き延びている者がいた。
戦闘のケガがもとで視力を失った《ニック(ルトガー・ハウアー)》であった。
ニックは川に半身を浸かりつつ、戦友の名を呼びながら徘徊する。

『目が…目が見えない……《フランク》…どこにいるんだ……』


目の見えぬまま川を歩き、そして現地住民の仕掛けたワナに掛かってしまう。


…目が覚めると、そこは現地住民の村だった。
『戦争』という狂気から懸け離れた村で、手厚い看護と《生きる為の術》を住民から学ぶニック。
《生きる為の術》…ニックは彼等から『居合剣の極意』を学ぶのだった。
   

●ブラインド・フューリー4『《恐竜の置物》』

それから20年後。フロリダ州マイアミの道路を独り歩くニックがいた。
杖をつきながらの歩行だが、その足取りは軽い。
落ちている空き缶や犬のフンも(ナゼか)事前に察知してしまうくらいに鋭敏な感覚の持ち主になっていたのである。
立ち寄ったレストランで《不良メキシコ人グループ》にからまれてしまうのだが、まるで問題にせずに倒してしまう。(ルトガーの《おどけた表情》が愉快♪)

やがて、ニックは戦場で生き別れた《フランク》の家に到着した。
玄関の前に来た時、二階の窓から落ちてきた『恐竜の置物』をキャッチする!
それはフランクの息子である《ビリー》が過って落としてしまった置物だった。

フランクの妻だった《リン》が出迎えてくれる。しかし…
彼女からフランクとはスデに離婚した事、彼はリノにいる事を告げられる。


程なくして《警官》を装った男達が家にやってきた。
『ある事件について息子さんと話がしたい』との事だが…何か様子が変だ。
実は、彼等はマフィアの刺客だったのだ!!

フランクは有機化学の知識を買われ、マフィアに『麻薬精製作業』の脅迫をされていたのだ。その人質として息子のビリーを誘拐しに来たのであった。