安田しん二のアナログメンズ倶楽部、
今までの『今日の一枚』

2004年3月31日水曜日
GONG 『GAZEUSE!』
 ゴングは元々はデヴィッド・アレンがフランスに渡って作ったバンドでしたが、この頃のゴングは既にデヴィッド・アレンはバンドを辞め、ドラマーのピエール・モエランが中心となって繰り広げるジャズ・ロック・バンドとなっていました。メンバーで目を引くのは、ギターにあのアラン・ホールズワースがいる事でしょうか。サウンド面では、ビブラフォンやマリンバなどの楽器やフレットレス・ベースなどを中心に組み立てた独特の物になってます。デヴィッド・アレン、スティーヴ・ヒレッジ時代のゴングとはもう別物になってる感じですが、この頃のゴングは、ブランドXやブラッフォードなどのジャズ・ロック好きの人にはオススメです。

2004年3月30日火曜日
DIANA ROSS 『TOUCH ME IN THE MORNING』
 ダイアナ・ロスのヒット・ソング、「タッチ・ミー・インザ・モーニング」と同タイトルの好アルバムです。リリースは1973年、エグゼクティヴ・プロデューサーはあのベリー・ゴーディーです。アルバムの収録曲はバラード系が中心で、カーペンターズも歌ったロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムス作、「愛は夢の中に」やジョン・レノンの「イマジン」などを取り上げるなど、良い曲が揃っております。ダイアナの歌唱力の所為か、「バラード中心」と言っても決して嫌な暑苦さはなく、とてもラフに歌ってるのですが、力まずサラっとしてて気持が良いです。

2004年3月29日月曜日
THUNDERCLAP NEWMAN 『HOLLYWOOD DREAM』
 映画、『いちご白書』でも使われた、サンダークラップ・ニューマンの大ヒット曲、「サムシング・イン・ジ・エアー」を含んだ彼等の1969年作です。
 サンダークラップ・ニューマンは、リーダーらしきアンディー・ニューマン(ピアノ、サックス、フルート)、ほとんどの曲を書いているスピーディー・キーン(ドラムス、ヴォーカル)、それに弱冠当時16歳でこの後ウイングスのメンバーにもなったジミー・マッカロウ(ギター)の3人編成です。
 サンダークラップ・ニューマンはほとんど一発屋的なバンドとされてますが、アルバムの他の曲も良いです。因みに、このアルバムのプロデュースはザ・フーのピート・タウンゼントが担当しておりますが、フーよりかはもっとポップな印象です。
 それにしても、ジミー・マッカロウは当時16歳と言う事ですが、16歳と言えば日本では高校1年か2年ですが……成熟しております。ビックリです。そう言えば、昔ある雑誌の記事で、3大ギタリスト(クラプトン、ベック、ペイジ)の対談と言うのが有ったのですが、そのうちの1人がジミー・マッカロウを絶讃してましたっけ。

2004年3月28日日曜日
STYX 『THE GRAND ILLUSION』
 スティックスの1977年リリースの好アルバムです。このグループの聴き所は、キャッチーなメロディーと言う事も有りますが、トミー・ショウ、デニス・デ・ヤング、ジェイムス・ヤングと、バンドに3人のヴォーカリストがいる事もそうだと思います。個人的にはトミー・ショウのヴォーカルとジェイムス・ヤングのロックらしいヴォーカルが好きですが、スティックスの個性はやはりデニス・デ・ヤングの声なのでしょう。
 この頃のスティックスはまだビッグ・スターになる前でしたが、楽曲のバランスがとても良く、これは聴きごたえの有るアルバムだと思います。

2004年3月20日月曜日
LINDA RONSTADT 『HASTEN DOWN THE WIND』
 1976年リリースのリンダの作品です。お気に入りは何と言っても1曲目の「ルーズ・アゲイン」、カーラ・ボノフの作です。プロデュースは御存知、ピーター・アッシャー(元ピーター&ゴードンのピーターの方。…当たり前、ゴードンの方のわけがない……)。ミュージシャンはアンドリュー・ゴールドやケニー・エドワーズ等、お馴染のメンバーですが、ドラムスのマイケル・ボッツって……、なんとブレッドのドラマーだった人ではないですかぁ!
 先程、「お気に入りは1曲目」とは書きましたけど、どれもオススメなナンバーばかりです。湘南育ちの私にはたまらんです、ホントに……。

2004年3月14日日曜日
新月 『新月』
 何とこのコーナー初、日本のロック・バンドの登場です。
 このバンドは、1970年代後半に彗星のごとく現れたプログレシヴ・ロック・バンドです。実は私はこのアルバムリリース後、このバンドのマネージャーさんからオーディションを受ける様、2度誘われた事が有ったのですが、その時は受けに行く事が出来ませんでした(残念)。私がプロになって、ギターの津田氏と話す機会が何度か有ったので、その事を言うと……、彼は知りませんでした(ま。当然でしょうね)。それから、このアルバムのエンジニアの方とも何度か仕事をしました。何か縁を感じてるのは私だけ?
 さてアルバムの方ですが、メロトロンをふんだんに使い、音楽性も非常に高いものになってます。“和”の良さもちゃんと取り入れ、ピーター・ハミルやジェネシスの音楽性にも相通ずる所も有り、それは見事なもんです。
 新月を知らないプログレ・ファンの方々、CDショップではなかなか見掛けませんが、もしも機会が有りましたら是非聴いてみて下さい。オススメです。

2004年3月7日日曜日
THE KEANE BROTHERS 『THE KEANE BROTHERS』
 あのキーンがキーン・ブラザース時代の1977年にリリースした(シングルの「シェリー」はその前年の1976年リリース)ホットなデビュー作です。
 兄のトムが1964年生まれ、弟のジョンが1965年生まれですので、この頃彼等は未だ小学生か中学生って感じです。プロデュースは若かりし頃のデヴィッド・フォスターで、彼がエアプレイでデビューする数年前のものです。
 楽曲の作者はシングル・カットされた「シェリー」がカナダ出身のドウェイン・フォードで、それ以外は全てトムの手によるものですが、これが良い意味で下世話でポップ、素晴らしいのです。
 歌も声変りする前の彼等ですが、これがまた凄く上手いんです。参りました。
 個人的な話しですが、以前弟のジョンには私の曲でドラムを叩いて貰った事が有ります。たしか彼が20代前半の頃でしたが、その時のドラムも凄かったです。グルーヴも成熟してて、まさに天才って感じでした。
 このアルバム、ジャンル分けしますと、AORって言うくらいだから、大人の音楽なのかもしれませんが、子供の彼等が演ってたとしても、AORなのでしょうか?…ま、いいかぁ、そんな細かい事、どうでも…。

2004年3月1日月曜日
PAT TRAVERS BAND 『LIVE! GO FOR WHAT YOU KNOW』
 1979年にリリースされた、パット・トラヴァーズ・バンドのライヴ・アルバムです。
 リリースされた当時、よく聴きました。このバンドは共にエフェクティヴな2人のギタリスト、パット・トラヴァーズとパット・スロールによるギター・アンサンブルでサウンドを広げていまして、同じツイン・ギター・バンドでもシン・リジーやウイッシュボーン・アッシュとはまた違った個性的なサウンド・アプローチを持ってました。
 楽曲はファンキー・ハード・ロックとでも申しましょうか、特にベースのマース・カウリングのプレイがとてもファンキーで、ドラマーのトミー・アルドリッジのプレイもハイ・テクニックで更に迫力が有ります。




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