安田しん二のアナログメンズ倶楽部、
今までの『今日の一枚』

2004年4月24日土曜日
BRUFORD 『ON OF A KIND』
 ビル・ブラッフォード率いるブラッフォードの1979年リリースの1stアルバムです。
 実は「1stアルバム」と言っても、これ以前にビル・ブラッフォードのソロ・アルバム扱いで出ている『フィールズ・グット・ミー』と言うアルバムが、ほとんど同じメンバーでリリースされていて、実質的には「2nd」と言っても差し支えは無いと思います。
 メンバーは、ドラムスのビル・ブラッフォード、キーボードがハット・フィールド・アンド・ザ・ノースやエッグにいたデイヴ・スチュワート、超絶テクニックを披露してくれてるベーシストは、パトリック・モラーツのアルバムでもプレイしたジェフ・バーリン、そして、UKを一緒に脱退し、このブラッフォード結成に参加したアラン・ホールズワースです。
 音の方は、全曲インストのジャズ・ロックで、デイヴ・スチュワートの弾くオーバーハイム・ポリフォニック・シンセが当時としてはとても新鮮でした。曲もとても分かり易く、各メンバーのプレイもかなりのレベルの高さです。

2004年4月23日金曜日
GENESIS 『THE LAMB LIES DOWN ON BROADWAY』
 1974年にリリースされた2枚組大作、ジェネシスのピーター・ガブリエル在籍時、最後のアルバムです。
 この2枚組は、ピーター・ガブリエルの書いた物語を詞にし、それを更に音楽として成り立たせたコンセプト・アルバムです。曲もドンドンと組曲の様に繋がって行くのですが、楽曲の素晴らしさで飽きる事無く、ジェネシス・ワールドに引き込まれて行きます。
 「きっとピーター・ガブリエルは、これが演りたかったんだな」と思うと同時に、「これでピーター・ガブリエルはジェネシスでやりたかった事は演り尽くしたんだな」と勝手に解釈してしまいましたが、正に「ガブリエル時代のジェネシスの集大成」と呼ぶに相応しい名作だと思います。
 個人的にはアナログ盤ではサイド2の1曲目にあたる、「バック・イン・N.Y.C.」から「ヘアレス・ハート」、「カウンティング・アウト・タイム」へと繋がる辺りが大好きです。

2004年4月9日金曜日
THIN LIZZY 『BLACK ROSE』
 シン・リジーからツイン・リードの片翼、ブライアン・ロバートソンが脱け、代りにゲイリー・ムーアが参加した1979年リリースの話題作です。
 アルバムのオープニングはブライアン・ダウニーのシャッフル・ビートから始まりますが、この人のシャッフルは気持いいです。
 アルバムの聴き所は、「アリバイ」などのツイン・リードのハモリが気持いい曲もそうですが、ハイライトはなんと言っても、アイルランド民謡をインクルーズした「ブラック・ローズ」だと思います。

2004年4月5日月曜日
BAD COMPANY 『BAD COMPANY』
 私のフェイバリット・バンドの1つ、バッド・カンパニーの1974年のデビュー作です。
 ロック名盤ベスト20には確実に入れたい、名作中の名作だと私は思ってます。全8曲駄作無し、バンドの勢いも感じられるし、私個人の思い入れも勿論有るのですが、このアルバムを名作と言う人はかなり多いはずです。
 メンバーはいずれも以前名バンドにいた4人。「元祖スーパー・バンド」かもしれません(ブランド・フェイスとかもあったかぁ)。元フリーの2人、ヴォーカルのポール・ロジャース、とドラマーのサイモン・カークからは相当影響を受けました。元モット・ザ・フープルのギタリストだったミック・ラルフスと元キング・クリムゾンのボズ・バレルのフレットレス・ベースも大好きです。
 このアルバムは、たしか何処かの農場だったか古城だったか(古城と農場……そうとう違うと思うのですが…)にロニー・レーンのモービル・スタジオを持ち込みレコーディングされたと思います。話しは逸れますが、この頃、よくロニー・レーンのモービル・スタジオを使って、本来はスタジオではない所でレコーディングされた作品と言うのは多々見られました。

2004年4月1日木曜日
OTIS REDDING 『LIVE IN EUROPE』
 個人的な話しではありますが、実は私、ソウル・ミュージックにどっぷりと浸かってた時代がありまして、その頃、こうしたソウル・シンガー達の歌を模倣してた事が、私の今の音楽活動においてかなり役立ってると思ってます。そして、このオーティス・レディングなどからもかなり影響を受けたのであります。
 これは「オーティスのヨーロッパ公演」かと思いきや、実は『ヒット・ザ・ロード・スタックス』と言われたスタックスのレビュー・ショウの一環で、オーティスはだいたい1回のショウでは5〜7曲位しか歌わなかったらしいのですが、それを集めて10曲入りのアルバムに編集したものらしいです。ですが、名演である事には変わりはなく、リアルなライヴ・アルバムとしての聴き応えは充分です。
 このアルバムのリリースは、オーティスが亡くなった同じ年の1967年ですから、あれから37年も経つわけで、音にも時代を感じさせます。因みに、「レコーディング・スーパーヴィジョン」とクレジットされてますが、多分、今やエリック・クラプトンなどのプロデューサーとしても有名なトム・ダウドがエンジニアリングに関わってたものと思われます。




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