安田しん二のアナログメンズ倶楽部、
今までの『今日の一枚』

2004年7月29日木曜日
GRAHAM GOULDMAN 『THE GRAHAM GOULDMAN THINGS』
 1968年に創られたグラハム・グールドマンの「幻のソロ・アルバム」と言われた作品です。
 グラハム・グールドマンはヤードバーズやホリーズなどにヒット曲を提供したソング・ライターでしたが、当時はモッキンバーズと言うバンドにも所属してました。彼が売れっ子作家として活躍を始めた裏には、実はモッキンバーズで出すはずだったがボツになってしまった「ハート切なく」のデモ・テープを聴いたヤードバーズのマネージャーがそれを気に入り、ヤードバーズに無理やりリリースさせ、それが見事ヒットした事にあります。その後、作曲以来が増え、ホリーズ、ハーマンズ・ハーミッツ、ウエイン・フォンタナ等々に楽曲提供しヒットさせました。
 このアルバムはその頃録音されたもので、ホリーズに提供した、「バス・ストップ」やヤードバーズに提供した、「フォー・ユア・ラヴ」などのセルフ・カヴァーなども収録されてます。レコーディングに全面協力したのは、当時まだスタジオ・ミュージシャンとして活動してた、後のレッド・ツェッペリンのベーシスト、ジョン・ポール・ジョーンズで、レコーディング。エンジニアとして後にジミヘンなども手掛ける、エディー・クレイマーなどの名前もあります。
 御存知の様に、グラハム・グールドマンはこの後、マインドベンダーズに加入してエリック・スチュアートと合流。マインドベンダーズ解散後もスチュアートと行動を共にし、更にグールドマンと同じ小学校・中学の出身でもあるロル・クレーム&ケヴィン・ゴドリーとの4人で10ccを結成し大活躍しました。

2004年7月27日火曜日
WISHBONE ASH 『THERE'S THE RUB』
 1974年、ウイッシュボーン・アッシュ初のメンバー・チェンジの後にリリースされたアルバム、『永遠の不安』です。
 バンドの中心、ギター&ヴォーカルのテッド・ターナーの後任は元ホームと言うカントリー・バンドにいたローリー・ワイズフィールドでしたが、ローリーが頭角を現すのはこのアルバムのリリース後で、このアルバムではまだ目立ったプレイはしてません。ただ、プロデュースをイーグルスのプロデューサー、ビル・シムジックが担当し、しかもアメリカ・レコーディングと言う事も有り、バンドの方向性はそれまでの哀愁のあるサウンドから、徐々に比較的カラッとしたアメリカナイズされたものに変りつつある頃の作品だと分かります。しかし、アルバム3曲目の「永遠の女神」は、それまでのウイッシュボーン・アッシュの哀愁のサウンド、名曲であります。

2004年7月23日金曜日
SWEET 『GIVE US A WINK!』
 1976年にリリースしたスイートの代表作、『甘い誘惑』です。
 このスイートと言うバンド、当時はグラム・ロックの部類にジャンル分けされてた様な記憶が有りますが、私の印象では「クイーンからキャッチーな所だけを取り出した様なバンド」と言う感じで、アルバム自体とても聴き易く、完成度も高いです。

2004年7月21日水曜日
ATLANTA RHYTHM SECTION 『THE BEST OF ATLANTA RHYTHM SECTION』
 こう暑い日が続きますと、やはりプログレって感じじゃないですよね。私はこんな時はアメリカンなサウンドが聴きたくなります。
 アトランタ・リズム・セクションと言えば、「イマジナリー・ラヴァー」と言いたくなりますが、昔、この曲(アルバム)をターン・テーブルに乗せる時、33回転のところ45回転で掛けると、「まるでスティービー・ニックスが歌ってる様になった」と言って、喜んでやってました。アナログ盤を持ってる方、是非御試しを。

2004年7月12日月曜日
GEORGE HARRISON 『ALL THINGS MUST PASS』
 ビートルズ解散後、ジョージが真っ先に出した2枚組のソロ・アルバムです。それが「2枚組だった」と言う事からも、ジョージがいかにビートルズ内での自分のソング・ライティング能力の発揮場所の少なさにストレスを感じていたかが分かります。やはり「ビートルズ」と言えば、誰もが「ジョンとポール」」と答える事だろうと思いますが、このアルバムの完成度の高さを知ると、あらためてジョージの凄さを感じさせられます。もしもビートルズが解散しなかったら、1970年代の前半は間違いなくジョージが台頭して来たに違いありません。
 このアルバムのプロデュースを担当したのは、なんとフィル・スペクター。あの、ビートルズが録りっぱなしにしてほったらかされていた、『ゲット・バック・セッション』のテープを、大々的な編集を施して、『レット・イット・ビー』として名アルバムに仕上げたその人であります。どうやら当時、フィル・スペクターはジョンとジョージから『レット・イット・ビー』のプロデュースを依頼され(ポールは反対派)、それが縁になったのか、その後の2人のアルバムもプロデュースしましたが、どれも名作ばかりです。




ホームへ戻る

今までの『今日の一枚』目次へ