安田しん二のアナログメンズ倶楽部、
今までの『今日の一枚』

2005年4月27日水曜日
KGB 『KGB』
 やっとCD化された、KGBの1stアルバムです。
 スーパー・グループと言われた、このバンドのメンバーは、マイク・ブルームフィールド(ギター)、カーマイン・アピス(ドラムス)、バリー・ゴールドバーグ(キーボード)、リック・グレッチ(ベース)、そしてレイ・ケネディー(ヴォーカル)の5人です。
 実は、このアルバムは、メンバーがメンバーだけに当時かなり話題にはなりましたが、セールスの方はそれほどではなかった様に思えます。やはり、ファンはカーマイン・アピスが参加すると言う事で、ハードな音を求めたからなのでしょうか?しかし、このアルバムよくよく聴いてみると、かなりの名盤です。ブルームフィールドのギターはグッと来ますし、ケネディーの歌もかなりの説得力です。曲も全て高レベル!音質もアナログ盤の時よりも、好マスタリングによって良くなってます。

2005年4月12日火曜日
SCORPIONS 『IN TRANCE』
 1976年リリースのスコーピオンズの3枚目(ウーリッヒ・ロート加入、RCA移籍2枚目)です。
 私が初めてこのバンドの音を聴いたのは、このアルバムだったのですが、その時の印象は強烈でした(西ドイツからのハード・ロック・バンドと言う事でもかなりインパク有りましたが…)。その音は、それまでに聴いて来たどのハード・ロック・バンドの音とも違ってました。中でもリード・ギタリストのウーリッヒ・ロートのギターとドラマチックな曲調は、相当なインパクトが有りました。ロートのギター・ソロは、それまでのロック・ギタリストには無い独特の表現力が有りましたが、何と言っても、チョーキングとビブラート、アーム・プレイは派手でした。使用楽器は、多分フェンダー・ストラトキャスター(デカ・ヘッド)とマーシャルの組み合わせだと思いますが、日本に来た時、ローランドのコーラス・エコーとダラスのファズ・フェイスを3台、それにワウ・ペダルをボードにセッティングしてたのが印象的です。当時、エフェクター・ボードを使ってた人はほとんどいなかったので、彼はそういう意味でも先駆けだったと思います。
 話しはアルバムに戻りますが、全10曲、全て好楽曲、ハード・ロックの名盤であります。

2005年4月9日土曜日
ROD STEWART 『FOOL LOOSE & FANCY FREE』
 1977年リリースのロッド・スチュアートのソロ・アルバム、『明日へのキック・オフ』です。プロデューサーはエリック・クラプトンなどのプロデュースで有名なトム・ダウド。
 レコーディングは、カナダのトロントにロッドのバンドのメンバー、ジム・クリーガン、ビリー・ピーク、ゲイリー・グレインジャー(以上ギター)、ジャン・ジャービス(キーボード)、それにリズム隊を努めるフィル・チェン(ベース)カーマイン・アピス(ドラムス)等と篭もり、およそLP2枚組分のレコーディングをした後、ロサンゼルスに戻り、曲の絞り込みとオーヴァー・ダビング&録り直しをしました。セッション陣も豪華で、デヴィッド・フォスター、ニッキー・ホプキンス、フレッド・タケット、スティーヴ・クロッパー、ポウリーニョ・ダ・コスタなどが参加しています。
 カーマイン・アピスがいたヴァニラ・ファッジのヒット曲、「キープ・ミー・ハンギン・オン」はドラマチックに構成されており、 必聴です。コーラスには元ヴァニラ・ファッジのマーク・スタインも参加してます。その「キープ・ミー・ハンギン・オン」から(多分)デヴィッド・フォスターの弾くピアノでのリプライズを挟み、ルーサー・イングラムの1972年のヒット曲、「イフ・ラヴィング・ユー・イズ・ロング」に繋ぐメドレーはしびれます。アルバムはそのまま、ちょっとだけフォルクローレ(フォルクローレの楽器は使ってないけど…)調な「ユー・ガット・ア・ナーヴ」、それからとってもロッドらしい、「ただのジョークさ」と黄昏れて終わって行きます。大人のロック・アルバムです。

2005年4月4日月曜日
CARAVAN 『CUNNING STUNTS』
 1974年リリースのキャラヴァンのアルバムです。プロデュースはジェネシスでおなじみのデヴィッド・ヒッチコックとキャラヴァンで、アルバム・ジャケットはピンク・フロイドで有名なヒプノシスです。これだけでも、「ザ・プログレか?」と意識してしまいます。ですが、キャラヴァンはプログレッシヴ・ロックの中でも、イギリスのカンタベリー辺りのミュージシャンが集まったバンドで(所謂、「カンタベリー系」と言われてます)、ちょっと普通のプログレとは毛色が違い、その曲調は、重く暗いものでは決してなく、とても聴きやすい(?)ポップなものです。更に、このバンドからキャメルへ移籍したメンバーも多く、キャメルともよく比較されたバンドです。
 アルバム1曲目からいきなりキャラヴァンらしい曲で、特にベースのマイク・ウェッヂウッドのベースの音は実にバランス良く出されており、私がミックスする時のリファレンスにもなります。

2005年4月1日金曜日
10cc 『SHEET MUSIC』
 1974年リリースの10ccのセカンド・アルバム、『シート・ミュージック』です。10ccと言うと、「2人組のユニットが2つくっついて4人編成のバンドが出来た」と言ってもおかしくはないと思いますが、実に才能豊かな4人が集まったものです。
 私の最も好きな曲は、なんと言っても1曲目の「ウォール・ストリート・シャッフル」に尽きますが、このアルバム全体の曲の作曲方法はとても刺激になりますそ、勉強になります。「まるで、曲が出来上がる前にレコーディングに入ってしまい、あとはレコーディングしながら仕上げたんじゃないだろうか」と言う部分有る様にも感じられます(ホントのところは定かではありませんが…)。楽しそうです。




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