安田しん二レコーディング日記
私、安田しん二のスタジオ、FAB ROCKS REC. HOUSEでの奮戦記です。
FAB ROCKS REC. HOUSEはNon DIGITALにこだわった、
ANALOG専門のレコーディング・スタジオです。

2002年1月の後半〜2月の前半
 先ずは先月もそうでしたが、今月も、“日記”というよりは“月記”になってしまった事、どうかお許しを。
 今年は正月の元旦から熱を出してしまい、つまずきましたが、気にせずに頑張ります。……とは言うものの、タッキーもよすおさんもなんだかんだで忙しく、結局1月の最終週迄レコーディングは止まったままでした。
 久しぶりにスタジオに入り、今までで途中でレコーディングが止まってる曲を聴いてみます。最初に目をつけたのが、「モーさん出来ちゃった(勿論仮のタイトル)」です。一応、詞が付いてるのですが、どうも前から気に入らないのです。この曲はよすおさんが苦労してアコースティック・ギターでスリー・フィンガー奏法を演ってレコーディングした曲なのですが、そこも今聴いてみるとイマイチ。メロトロンの音色、フレーズもイマイチ。Bメロの全体のリズムのノリもイマイチ。おまけに、アレンジ自体イマイチな感じがして来ました。こうなったらこれは録り直すべきでしょう!燃えて来ました。
 さて先ず、絶対に残すパートを決めます。ドラム(Bメロは入れ替える)、フェンダー・ローズ・ピアノ、サビに入ってる鈴…………こんだけ?……!後、コーラス!!これはとってもオイシイから。残りは全て録り直〜〜し!!キビシイ〜!
 Bメロの所のドラムは、リズム・パターンと言うよりは、“ドコドコ”とタムを叩く所です。ここのドラムを全部入れ替えます。ここはキック(バス・ドラムの事)、タム、シンバルしか出て来ないので、先ずは元のドラムのパターンを聴きながら、キックを4分打ちします、“ドン、ドン、ドン、ドン”って。そしたら、シンバルとタムでオカズを叩き、これをダビング。その他、いろんな怪しい音を入れます。
 ドラムの次は、この曲の要、アコースティック・ギターのスリー・フィンガー奏法です。これは前回もよすおさんの役目でした。その時は、凄く苦労しましたが、今回はナント!よすおさんが巧くなってるではありませんかぁ!良かった、良かった、お父さんは嬉しいよ、よすおぉ〜………って、私の方が年下だって言うの………。そして、前回はもう1本アコースティック・ギターが入ってたのですが、私が弾きます(前回は、こちらのパートもよすおさんが弾きました)。それから、前回と違うのは、このアコギのパート、途中をヤマハCP−20のハープシコードの音で弾いたものに差し替えます。これがなかなかチープで良い感じです。それと、やっぱりメロトロンは登場します。前回は調子の悪いメロトロンを騙し騙し使ったのですが、今回は調子も良い(と言っても、やはりメロトロンですから……)ので、張り切って沢山使えます。フレーズも以前のはなんだかイマイチなので、考え直す事にしました。タッキーにテープを回してもらい、弾きながら考えて行きます。メロトロンで使う音は、ストリングス、フルート、チェロと言う事は決めてましたので、マルチのトラックを3つ空けておきます。この時、「先ずは、フルートから……」なんて風に順番に演るんではなく、3つのパートを交互に、ランダムに積み重ねて行きました。メロトロンが入ると、イメージも相当膨らんで行きます。
 さて、後は歌とベースのみです。残りは翌日と言う事ですが、ベースはメキシコの楽器、ギタロンで演ろうかと思ってます。「よすおさん、ギタロンだよ、ギタロン!練習しといて!」と無責任に注文を出します。私の方はと申しますと、実はまだ歌詞が1行しか書けてないのであります。困りました。タッキーとよすおさんは歌詞はもう出来てると思ってますし、何と良いわけをしようか、困りました……。


ホームへ戻る レコーディング日記目次へ 前ページへ 後ページヘ