安田しん二レコーディング日記
私、安田しん二のスタジオ、
FAB ROCKS REC. HOUSEでの奮戦記です。
FAB ROCKS REC. HOUSENon DIGITALにこだわった、
ANALOG専門のレコーディング・スタジオです。

2003年2月12日水曜日
 今回から新しい曲のレコーディングです。

 前回録った「君がいるから」〜「くよくよなんかしない」は、あれから自宅に持って帰って聴きましたが、前半部分をもう少し楽器とコーラスで厚みを足したいと思いました。出来れば、後半がフォルクローレの楽器満載でかっこいいので、前半はウクレレなんか使っちゃおうかな?……が、そのレコーディングは次回へ回し、やはり新しい曲を録ります。

 今回録る曲は、「もしも今、会ったなら」と言うタイトルのナンバーで、以前、ローズと歌だけでデモを録った事が有ります。デモと言うよりは、メモと言う感じでしたが、それはもう随分昔の事ですね。それ以降、別にアレンジしたわけでもなく、ずっと放っておいたのですが、先日家でCDを聴きながら一人で呑んでたら、けっこう酔っぱらっちゃってノリノリになってしまい、その時に偶然そのメモ(デモ)・テープが出て来て、これが聴いたら良かったので、勢いに乗って詞を書き始めましたところ、95%くらい書けてしまい、レコーディングする事にしました。元々、いつかはレコーディングするつもりでしたが、詞を書くのって曲を書くのに比べてけっこう難産で、ノッてる時は2〜30分で書いてしまうのに、煮詰まっちゃってると、何日掛ってもアイデアすら出て来ないのです。

 今日は明日からのレコーディングの準備。実はまだ譜面すら書いてないので、譜面を書いたり(と言ってもサイズを決めてコード譜を書くだけですが…)、マルチ・テープを整理したりしました。するとなんと、以前録ったままになってた「中学生ブルース」(仮題)と言う曲のリズム・トラックが出て来ました。これはまだチンパン(ミラクルシャドウに半年ほど在籍していた若手ギタリスト)がいる頃、私とよすおさんと3人で一発録りしたヘビィ・ロック・ナンバーで、2テイクあったのですが、その一方を消してしまう事にしました。どうやらトラック・シート(これに録った音源を書き込んで行きます)には、テイク2がOKと書いてあったのですが、ドラムはテイク1の方が勢いが良く、テイク2はギターの音色が良かったと言うのがその理由だったみたいでした。ですから、どうせギターは録り直すつもりだったので、テイク1をOKにして、テイク2を消してしまう事にしたのです。この曲も近いうちに詞を書いて録音再開したいです。因みに、この曲の仮タイトルが何故「中学生ブルース」かと言いますと、私が中学3年の時に書いた曲で、「バンドで演奏した事がある」と言う意味では、これが初オリジナルだったからなのです。中学生の時に書いた曲と言う事も有り、面白い事にマイナー・コードが歌中では一度も出て来ないのです。決して名曲ではありませんが、有る意味、知識やテクニックが付いた今書く曲よりも、新鮮な感じがします。「こう言う曲は、中学生だからこそ書けた」と言う曲だと思います。

 さて、準備もだいたい出来、夕方は風呂へ行きます。今日は大川温泉に行きました。そして、夕食はもつ鍋。私達のもつ鍋はキノコ入りで、よすおさんと2人の時はちょっと辛めに作ります。と言っても今回は2人用の土鍋に唐辛子を5〜6本程輪切りに切って入れる程度。以前物凄く入れ過ぎて、2人とも体調を崩した事がありました(前回だったっけなぁ?)。この時間は実は単なる食事&飲み会ではないのです。食事して呑んで音楽を聴く、この「音楽を聴く」と言うのが明日への癒し&演る(ヤル)気を起こしてくれるのです。今回は10cc、パイロット、フランク・ザッパ、トッド・ラングレンなど聴きながらノッてしまいました。酒も進んで、最後は記憶が定かでない程になってしまいました。

2003年2月13日木曜日
 ううううう〜……、あ・頭がぁ……、い・痛い……。これは大変な事に……。何故頭が痛いのだろう(まったく反省の色無し)?
 このままで行くと、今回は何も演らないで終りそうだ……。なんだかんだで、もう昼の2時か3時って事に……。こう言う場合は温泉に行きましょう!!………と言う訳で、今日も温泉へゴー!!
 帰って来ると(もう6時だ!いったい何をやってるんだ、私達は!!)、ちょっとさっぱりした感じになりましたので、さあ始めますよ!先ずはクリックを録音して(Aトーンはもう入れて有ります)、ウーリッツァーのエレピを録ります。普通、クリックにキッチリと合わせるのが常識ですが、なんとなくクリックを聴いて、気持ちのままに弾いてみました。なんだかけっこうリズムがよれてますが、でも良いんじゃないでしょうか?

 今日は調子が悪いので、ここで終りにしようかとも思ったのですが、しかしやっぱりここは頑張って、歌を録ろうかと思います。
 先ずはヘッド・フォンをしないで軽く練習です(この最中によすおさんは夕食の準備に取り掛かります)。私は暫く歌ってないと声が出ないのです。ある程度歌ったら、ここでヘッド・フォンをしていよいよ録音本番開始。実はいつもだったらもうとっくに夕ご飯を食べてる頃なので空腹です。空腹の時って声出ないんですよね。仕方ないから、焼酎のお湯割りでもチビチビと呑みながら、リラックスして歌おうかと思います。
 今日は、あまり何トラックも録ってもしかたないので、4トラックほど録ろうかと思います。
 先ずは1番だけ歌います。最初の1トラック目が上手く出来ましたら、あと3トラックほど勢いで録って行きます。その後は2番。これも先程と同じ様に演りますが、もっと早く録れました。そして最後のアドリブで歌を歌っていくところを録ります。一般的にこう言うのを「フェイク」と言いますが、本来はフェイクとはごまかす事で、厳密に言うと「アドリブで崩して歌う事」とは違う意味なのです。
 1時間ほどで歌の録りが終り、よすおさんと聴き、確認して行きます。どのトラックを使うかは、後日、耳が客観的になってからやる事にして、今日はここまで。

 今日のノルマも達成し、夜はよすおさんと呑みながら食事して、またCDを聴いてノリノリに!時計を見ると………なんと4時!や・や・やばい!!早く寝ようっと。

2003年2月14日金曜日
 朝10時前に電話で起こされてしまいました。しかし、これはかえって好都合です。眠いのは眠いですが、よすおさんもちょうどトイレに行くのに起きて来たので、そのまま二番寝しない様にしてもらい、昨日録ったヴォーカル・トラックをセレクトする事にしました。ザッと聴いたところ、どれも良さそうなので、1コーラス目をテイク3、2コーラス目をテイク4にしておきました。これでピンポンしてトラックをまとめますが、元のトラックは出来るだけ次回のクールまで残しておくつもりです。と言うのは、今回のクールが終って、ラフ・ミックス(この場合エコーは掛けたり、エフェクト処理はまずしない)を家に持って帰って客観的に聴いてると、気に入らないところが出て来る事もあるので、元のトラックはなるべく残しておくのです。とりあえず、このセレクトを終えたら朝飯兼昼飯の『福々亭』のラーメンを食べに行き、戻ってきたところでレコーディングのスパートを掛けるつもりです。

 ヴォーカルとエレピが入ってるので、それを聴きながらドラムを録る事にします。エレピのリズムがけっこう自由奔放(笑)なので、合わせるのが大変ですが、曲の勢いはその方が出るので頑張って叩きます。
 先ずは音を決めた後、大まかなリズムのノリをつかむ為、何度かリハーサルです。リハーサルと言えども音を録り、プレイバックを聴きながらその都度マイクロフォンの位置を直したりします。今回は1970年代のポップなサウンドにしたかったので、音は割りとデッドな感じの音にしました。やはりドラムが入りますと、曲のビジョンが段々と見えて来ます。

 ドラムスを録った後、イントロとブリッジとエンディングに、ちょっとだけチューニグを下げたマーチング風のスネア・ドラムをダビングしました。本当はドラムを演る時に一緒にプレイ出来るフレーズですが、やはりそのままのチューニングで録るより、低いチューニングのスネア・ドラムの音の方が曲にマッチしてると思ったので、雰囲気を重視して今回はそうしました。

 今回はエレピはウーリッツァーの200Aを使ってますが、更にダビングでフェンダー・ローズも入れる事にしました。
 パートはオクターブ上を右手だけで8分音符コード弾きです。余所ではこう言うのはシンセとかで演るかもしれませんが、このローズで演る事により、1970年代のポップな雰囲気が更に出た様な気がします。

 ヤマハのストリングス・アンサンブル・キーボード、SS−30を使って後半を盛り上げ様と思い、久々にソリーナ・モドキが登場です。
 これはやはり音を録ってみると、シンセとは異なる物と言う印象が有ります。よすおさん曰く、「昔っぽいじゃん!」と、お気に入りの様です。いつかもここで書きましたが、この楽器、使い方を一歩間違えると結構ダサくなってしまうので注意が必要です(笑)。

 よすおさんのベースをこの段階でやっと入れるのですが、いつも通りに色々とフレーズを練りながらやります。今回はテンポが140と早いのですが、あまりスピード感を強調したくなかったので、気に入るまでパターンを何度も変更しながら録りました。曲の中にシコペーションが多いと言うのも有りますが、あまり音数が多いとどうしてもスピード感が出てしまうので、特に前半はなるべくベースの音数を減らしたフレーズにして行きました。
 使うベースはヘフナーのヴァイオリン・ベース。ヘフナーのヴァイオリン・ベースも久々の登場の様な気がしますが、やはりよすおさんのは良い音してます。

 この後はコーラスを録ったのですが、昨日焼酎を呑んで歌ったからか、喉が物凄く荒れてます(ちょっと後悔………)。正直言って、コーラスは録っていて一番疲れますが、ここは踏ん張って録り挙げました。
 実は今回の曲、ヴォーカル・パートは最初から最後までずうっと3声のハモで行きたいと思ってます。でも、コーラスを余り強調せず、「よーく聴くとハモってる」と言う位の印象で聴かせられれば良いと思ってます。つまり、エコーとかエフェクトの代りとしてコーラスを使うつもりなんです。これは昔からよく使われてる手法で、特に洋楽ではかなりスタンダードです。

 この曲、ここまでの印象は良い感じですが、暫くは客観的に聴く時間も必要ですね。次回のクールでいよいよ仕上げに入りますよ。

2003年2月24日月曜日
 そろそろ花粉症に悩む季節ですが、私も相棒のよすおさんも花粉症対策はバッチリ(?)です。因に私は「アレジオン」と言う飲み薬と、「リノコート」と言う粉点鼻薬を使ってますが、アレジオンの方は飲むと、一日に何回かは猛烈に眠くなりますので、その辺を上手くやらないといけません。例えば、薬の副作用でレコーディング中に眠くなるなんて事がありますと、けっこう困ります。
 今回は前回のクールで録った曲、「もしも今、会ったなら」と言う曲のオーヴァー・ダビング、前々回のクールで録った曲、「君がいるから」〜「くよくよなんかしない」の前半部分のオーヴァー・ダビング、それから前回発掘した(?)曲、「中学生ブルース」の録りをやります。
 「中学生ブルース」は「高校生になったら」と言うタイトルを付けました。勿論、詞も書いて来ましたよ。この曲は、2000年6月に録ったまんまになってたのを、ドラムスとタブラ以外は録り直すつもりです。
 たしかリズム・トラックはミラクルシャドウ時代に、3人で「いっせのせ」で演ったはずです。ですからクリックも何も入ってないので、先ずはガイド・トラックを作りました。ローランドのリズム・マシーンを手弾き(?)でガイド入れます。これは、リズムのガイドと言うよりは、ブレイクとか、顔を見合わせ合わせてたと所の合図を入れるのです。これはコツなどありません。ただ当てずっぽで、合うまで何度も演るしかありません。これには時間が掛かりました。

2003年2月25日火曜日
 さて、午前中は「高校生になったら」のギターを録ります。使用するのはエピフォン・ソレントです。このギターはセミアコで、弦は太めのフラット・ワウンド弦を張ってあります。アンプはヴォックスのACで、エフェクターは無し、シールド一本です。
 私のギターを録る時のこだわりは、弾きを強くすると言う事です。これはベースでもそうですし、たいていの楽器は皆そうです。楽器はしっかり鳴らしてこそ良い音がします。なにも力任せに弾いたり叩いたりするのではありませんが、“ガツ〜ン”と弾く事は音を創る上でもかなり重要です。こうしないと、音に芯が出来ませんので音像がぼやけ、埋もれてしまうのです。つまりヌケが悪いという事ですね。

 ギターの次はベースです。今回はヴァイオリン・ベースを使います。たしか以前、この曲を録った時はギブソンのEBIIIを使った記憶があります。EBIIIも良いのですが、やはりよすおさんの弾き慣れたヴァイオリン・ベースで演る事にしました(よすおさんは、別に弾き慣れてなくても上手く弾けるんですけど……)。音はいつもよりもオーヴァー・ドライヴ気味の音にしました。オーヴァー・ドライヴ気味にしますと、下にヌケ難くなる事があるので、ちょっと工夫して録りました。この“下にヌケる”と言うのは平たく言うと、「下っ腹に響く音」と言ったら良いのでしょうか?それは小さい音で聴いた時でも、その音圧感が感じられないといけません。
 巷には、“下にヌケる”と言う事を理解出来ないエンジニアもいる様ですが、下にヌケない場合、いくらイコライザーで60hzとか50hzとかを持ち上げても解決には至らないのです。つまり、ただ低音があれば良いのではないって事です。

 さてベースを録った後は………、またベースです。実は前回録った、「もしも今、会ったなら」と言う曲のベース・パート、どうもチューニングが高いみたいなので、録り直しです。私のプロジェクトの場合、チューニングって言うのは聴感上で変でなければ良いのですが、ことベースだけはちょっとの狂いでもヴォーカル・パートに影響してしまうのです。私のプロジェクトではスタンダード・チューニングはA=440ですが、これが440.5でもかなりヴォーカル・パートに影響をもたらします。他の楽器はちょっとくらいチューニングが擦れようと以外と大丈夫だったりするのですが………(例えば、フォルクローレなどの楽器なんてかなり怪しいですが、それが味になります)。

 さて、「高校生になったら」のリード・ヴォーカルとコーラス2パート、全部で3トラックを早速録ってしまいました。早かったです、1時間掛らなかったのではないでしょうか?リード・ヴォーカルにラインでハモるのですが、これが結構妖しい雰囲気を醸し出してくれてます。「高校生になったら」はジャンルで言うとハード・ロックなのですが、かなりサイケデリックな音にするつもりです。しかし、それにしても妖しいぞ!

2003年2月26日水曜日
 前々回のクールで録った、「君がいるから」〜「くよくよなんかしない」の仕上げに入ります。この曲、いわゆる「ツー・イン・ワン」って奴です(シャンプーじゃないどぉ)。つまり2曲で一つの曲なんですね。
 まず、1番のAメロ、1ブロックを歌い直そうと思います。今までのも悪くは無いのですが、1個所だけ(歌詞で言うと1文字、それも母音のところだけ)気になる所があるので、結局1ブロックやり直すのであります。

 そして、この曲「君がいるから」には、コーラスを入れます。「くよくよなんかしない」の方は、フォルクローレ風インストなのですが、曲の前半部分に当たる「君がいるから」は、メロウなバラード、それもちょっとコンテンポラリーな曲調を意識したいので、コーラスはとても重要です。

 実は「君がいるから」の方は、ハワイアン・コンテンポラリーに近い感じにしたいのです。ですから今度はウクレレとテナー・ウクレレを入れました。
 今回は、ウクレレは私のカマカのパイナップル型とよすおさんのマウイ・ミュージックの2台有ります。マウイ・ミュージックとカマカのパイナップル型の音はかなり違います。マウイ・ミュージックの方がカラッと乾いた音、広がりもあります。一方のカマカのパイナップル型の方は、密度の濃い音です。カマカのパイナップル型の方がオケの中でのヌケは良いとは思いますが、「雰囲気がある方が良い」と言う事で、今回はよすおさんのマウイ・ミュージックを借りて弾く事にしました(これ、私がハワイに行った時によすおさんにお土産で買って来てあげた物なんです。私も欲しくなってしまった……)。テナー・ウクレレはカマカです。こちらも良い音してます。
 ウクレレ、テナー・ウクレレを入れたらコーラスとも上手く調和して、少しだけセシリオ&カポノって感じですかね?さて、セシリオ&カポノはウクレレを使ってたかどうかは覚えてませんが(彼等はアメリカ本土でのレコーディングでしたし……)、まぁ、そんな事はどうでも良いですね。

 何故かウクレレの後はグロッケンを入れる事にしました(おいおい、ハワイアン・コンテンポラリーにするんじゃなかったのかい?ま、どうでも良いですけど……)。しかし、スタジオの表は凄い風!“ゴ〜〜〜〜〜”って音がしています。これじゃ、ワイハ〜な雰囲気も台無し………。で、レコーディング止めようかと思ったのですが、今日はいやにやる気まんまんです(珍しい?)。「いいや、演っちゃえ!」ってんで、始めてしまいました。でも、何故か豪風はいつのまにか止んでいて、無事グロッケンも入りました。

 「君がいるから」〜「くよくよなんかしない」はこれでだいたいの楽器が入りました。もしかすると、フォルクローレ調の「くよくよなんかしない」の方にサンポーニャを入れるかも知れませんが、今回は持ってこなかったので、次回にします。と言うわけで、ここでラフ・ミックスを創り、この曲はここまで。

 さて次なる曲、「高校生になったら」にタンバリンを入れようと思います。この曲の場合、あまりリッチな音にならない様にしました。
 タンバリンにはリヴァーブも掛け録りしてやりました。これで雰囲気倍増!サイケ・ハード・ロックへの道へまっしぐらです。

 さ〜て、「高校生になったら」にもう1パートだけコーラスを入れようと思います。これがとてもサイケです。「コーラスを録る」と言っても、あまり真剣に演ったら雰囲気は出ませんので、適度にだらけた感じで録ってみました。すると、やはり狙い通り、妖しいです!妖し過ぎますぅ!

2003年2月27日木曜日
 朝からスライド・ギターの練習です。これは「もしも今、会ったなら」のイントロなどの部分に入れる為です。
 そのスライド・ギターに掛け録りしようと思い、ローランドのテープ・エコー、RE−201を倉庫から出してきました。私はローランドのRE−555と言うのも持ってるのですが、ラックに入っててとても重く、出すのも面倒なので、201を使う事にしました。
 実は、始めはスライド・ギターの所のメロディーに、メロトロンのストリングスの音を使おうかと思ったのですが、スライドは私のプロジェクトでは珍しいので、これにチャレンジする事にしました(スライド・ギターとメロトロンのストリングスの音とでは、随分違うぞぉ!)。しかし、このスライド・ギター、最初のうちは慣れずに大変でしたが、暫くして慣れましたらけっこう良い感じでレコーディングできました(自画自賛!)。しかし、演ってみるとスライド・ギターって楽しい!

 「もしも今、会ったなら」には、もう少しギターを入れようかと思います。前半部分にクリアなトーンでサイド・ギターを、それから、スライドが入ってない部分にリード・ギターを入れました。昔、ジェネシス狂いのギタリストと言うのが私の周りに数人いて、彼等が「スティーブ・ハケットの音はこうだよ」と言ってたセッティングに近いものにしてみましたが、結構似てます。
 「もしも今、会ったなら」は、ここまでの時点で結構形になってるので、とりあえず今回はここでラフ・ミックスを創ってしまいます(つまり、今回のクールではこの曲もこれで終了)。

 さて、「高校生になったら」ですが、始めはヴォックスのオルガンを入れようかとも思ってましたが、今回は止めて、代りにエレクトリック・シタールを入れようかと思います。チューニングはインド風になる様に、オープン・チューニングにして弾きました。けっこうシタールっぽく出来たと思います。私は本物のシタールとタンブーラも持ってますが、ギターっぽく弾くのではなく、本物の雰囲気を思い出しながら弾いてみました(ギターみたいに弾くのも、フィリー・ソウルみたいで味が有りますけど……)。これで更に妖しい雰囲気が出たと思います。
 その後、「高校生になったら」のラフ・ミックスを創り、今回のクールは一応ここまで。「高校生になったら」はまだ続きます。最終的にはギター・ソロをかなりフューチャーしたいと思ってるのですが、この曲は私が弾くのではなく、誰かゲスト・プレイヤーに演って貰いたいと思ってます、それも複数の(誰が演るかはもう暫く先、お楽しみに)。


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