安田しん二レコーディング日記
私、安田しん二のスタジオ、FAB ROCKS REC. HOUSEでの奮戦記です。
FAB ROCKS REC. HOUSEはNon DIGITALにこだわった、
ANALOG専門のレコーディング・スタジオです。

2003年4月22日火曜日
 久々にFAB ROCKS REC. HOUSEに来ました。
 今回は、前回のレコーディングの続きです。前回、一応完成に近い形までは持って行きましたが、今回は更に仕上げです。料理で例えるならば、「味見して、最後に調味料を一振り」って感じですね。
 「もしも今、会ったなら」にギターのダビングです。ギター・オーケストレーションって感じで、沢山のギターをダビングしました。最後にトラックをまとめて、今日のところはこれだけで終わりです。
 レコーディング1日目は、移動の疲れとかもありますし、いつもあまり根を詰めない様にしてます。生で演奏する私のレコーディングは、体調万全、やる気満々の時こそ、録りごろです(^^ゞ。単に「だらけてるだけじゃん」とも言われそうですが……。と言うわけで、今日は近所の立寄り湯にでも行って、リラックスしましょっと。

 私とよすおさんは、よく温泉銭湯に行って、湯船に浸かりながら色々な話をします。中でも、曲やレコーディング方法などの事を私が話し、それを聞き役のよすおさんが「うんうん……」と言うパターンが多いです。そうしてるうちに、私の頭の中にアイディアが浮かぶ、なんて事は多々あります。「そうだ!こうしたらどうだろう!」と言い、翌日試してみると意外と好結果だったりします。

2003年4月23日水曜日
 今日も最初は「もしも今、会ったなら」に、ギターのダビングをしました。その後、ラフ・ミックスを創って、これでこの曲のダビングは“一応”終わりです。メデタシメデタシ。

 さて、いよいよ「大切な人」の歌です。
 この曲はパート1から3までで出来た曲で、パート1の詞は私が書きましたが、パート2と3は友人に書いてもらいました。パート2は作詞家の加藤健さん、パート3は古文の専門家である塩沢一平さんが書きました。パート3は全て昔の言葉を使って書いたものです(途中で一度だけ私の書いたパート1のフレーズが出て来ますが…)。
 前回のレコーディングで、パート2の部分以外は歌入れが済んでましたが、パート3の詞を書いた一平ちゃん、「こことここのルビ(読み)間違ってるので直して…」と言うので、2ヶ所程変えなくてならなくなりました。しかし、マイクのセッティングやらも変ってしまうので、そこは2ヶ所と言わず全部歌い直す必要があります。「おいおい一平ちゃん、そんなの最初に言ってくれよぉ〜……」と言いたいところですが、全部歌い直す事によって、前回よりも更に良い雰囲気が出るって事もあります。
 と言うわけで、パート3から歌入れスタート!歌を録る時、いきなり歌を録るわけではありません。先ずはウォーミング・アップをしないと声は出ません。これは人によって個人差がありますが、私の場合は、20〜30分くらい掛かります。ウォーミング・アップが終わり、声質が安定したら、ここでやっとテイクを残せます。
 やっぱり録り直したら、更に雰囲気が良くなりました(^^)。
 勢いがあるうちにパート2の歌も続けて演りました。この曲はサビのキーが高いですが、それも難なく出来ました。
 高い声を出す時、曲の雰囲気によってパワフルに出す方法と、力を抜いて、柔らかく出す方法がありますが、力を入れずに出すのはとても難しいです。パート2と3では歌い方もかなり違います。

2003年4月24日木曜日
 今日も「大切な人」の続きです。もの凄い量のダビングをしました。ギターはハモのトラックも入れると10トラック以上、コーラスもかなり入れましたよ。気持ちは“ブライアン・メイ”です(^^ゞ。途中、ギターは弾き方などを変えてたりして弾いてましたら、なんとそれがホルンの音の様に聴こえるではありませんかぁ!「これ、ホルンだよぉ」と言うと、騙される人も結構いるかもしれません。不思議です。その他にもトランペットっぽい音や、チェロっぽい音など、ギターと言う楽器はとても奥の深い楽器だとあらためて感じました。暫くこの手のギターにハマリそうです。
 「大切な人」は大作になりました。はやくCD化したいです。この間、某レコード会社のOさんと「秋くらいにCD出せるといいね」と非公式ながら話をしました。まだ、オフィシャルな話はGW明けって事になりそうですが、「そろそろいいかなぁ」って私も思います。契約をしたら、それから約1ヶ月半はレコーディングのラスト・スパートです。ストックもアルバム3枚分位は裕に有ります。私としては、どれも甲乙つけがたい素晴らしい出来だと思ってますので、『安田しん二ソロ・ファースト・アルバム』用に選曲するのも大変そうです。


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