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- ●キャリアビーグル車載機銃.ブローニングM2フィフティキャリパー50口径12.7mm重機関銃
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永野氏によって描かれたキャリアビーグルの詳細設定画。
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キャリアビーグルの後部に設置された機関銃の設定画で、異なる視点からの設定画が3点、銃弾装填部拡大画、キャリアビーグル設置状態解説図、対人比較図の6点の設定画が1枚のシートに掲載されている。
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このブローニングM2は永野氏オリジナルの機関銃ではなく、実際に存在する機関銃(WW2頃にアメリカで開発された)であり、設定画もほぼ実際の機関銃とデザインは変わらない。
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ちなみに口径が50口径(0.5インチ=12.7ミリ)である為にフィフティキャリパーとも呼ばれるらしい。
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この設定画にはサンライズの関係者により「キャリアビーグル(7)」とタイトルが書き込まれているが、永野氏による手書きのタイトルは上記の通りである。
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タイトルの他にも「くりす.83.7/5」とサイン及び日付が書かれているが、今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっておらず、当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
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(アニメディア1984年4月号P85に数点設定画が掲載されているが、サイン及びタイトルは掲載されていない。)
- →「巨神ゴーグメモリアルワークス」P137にサイン及び日付が書かれた設定画が掲載された。 2014.7.23追記
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・(連射中の機関銃銃身側部のレバーに対して)
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「レバー前後に速く動きます.」
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連射時に銃身側部レバーが激しく前後に動きますよと言う演出上での補足説明ですね。
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・(連射中の機関銃に対して)
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「↑薬きょうアメ玉の様にドハデに下からおちてきます」
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確かに設定画に薬莢が散らばって描かれてます。それにしても薬莢って銃身の下から飛び出てくるんですか?てっきり上に飛び出るのかと思ってました。
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・(薬莢装填部)
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「上にあけて弾をいれます」
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銃身中央部にある蓋をあけて弾をセットするみたいです。
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- ●キャリアビーグル内部図.
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キャリアビーグルの全身透過図(車体の装甲を外した状態で描かれた内部解説図)と主砲軸部詳細設定画、機体中央左側に設置された対空用2連機関砲の3点が描かれた設定画。
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全身透過図には各設備に対して永野氏によって名称が書き込まれており非常に興味深い。
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この設定画にはサンライズの関係者により「キャリアビーグル(8)」とタイトルが書き込まれているが、永野氏による手書きのタイトルは上記の通りである。
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タイトルの他にも「くりす.83.6/24」とサイン及び日付が書かれているが、今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっていない。
- 当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
- →2014年に出版された「巨神ゴーグメモリアルアートワークス」にこの設定画は掲載されたが、タイトル及びサインは掲載されていない。 2014.7.23追記
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設定画に描かれた対空用2連機関砲には35mボフォース砲間砲と名称が書かれているが、ボフォースとはスウェーデンの兵器メーカーのことである。
- しかし、砲間(関?)砲という名称は調べた限りでは該当する名称は確認できなかった。
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おそらく左右に同じ砲身がある2連砲であるので、そのような名称になったのではないかと思われる。
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また、永野氏による諸元表には40mm機関砲(形式:ボフォースEMT.207)と書かれているが、設定画にはなぜか35mと書かれている。
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おそらくWW2時における最も有名な対空兵器のうちの1つである1930年代初頭にスウェーデンのボフォース社が開発した対空機関砲を基に設定画を書いていると思われるので、40mmが正しいのではないかと思われる。
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・(ボフォース砲間砲について)
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「↓35mボフォース砲間砲」「↑35m 500発入り」「←シート」「↑コンピューター」
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500弾の銃弾は長方形のカートリッジに入って銃身側部にセットしている。
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・(透過図の機体左側面各部についての書き込み)
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「水タンク」「ドライブシャフト」「ジェネレーター(発電器」「キャブレーター」「エンジン」
- 「ターボチャージャーブロック」「インタークーラー」「排気タービン」「タービンエキゾースト」
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・(透過図の機体右側面各部についての書き込み)
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「砲弾トランク そのとなりトランク.(食料等)」「オイルリザーバータンク(ガソリンでなくエンジンオイル)」
- 「ジャイレーター」「クレーン回転用ギアー」「バッテリールーム」「キャビン下部.ガソリンタンク.」
- 「ドライブシャフト.電動ギアBOX」「チューブレスタイヤ」「ディスクブレーキ」
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・(透過図の機体前面各部についての書き込み)
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「トランスミッション」「レーダー」「オイルクーラー」「油圧コイルダンパー」
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・(透過図の機体後面各部についての書き込み)
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「排気口」「レジエター」「手動用リアハッチハンドル」「ハッチ用モーターシャフト」「その上.ABCリダクションシステム(エアクリーナー)」
- 「ピストン」「水流ジェットロービンファン」「サスペンションとディフギア」
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よくぞここまで描き込んだものです・・・。
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・(主砲軸部について)
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「↑薬きょう排出口.」「↑自動装填器.」「↑ちゅう?器」「↑レーザーレンジ」
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一部文字が読めませんでした・・。たぶん「ちゅう追器」じゃないかと思うのですが・・。
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- ●キャリアビーグル砲塔システム(1)
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キャリアビーグルの砲塔についての設定画。
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砲弾がリボルバー状に収納されたコンベア室と給弾するスペースの設定画が描かれている(ここで装填トレーに給弾され、弾が上に運ばれ砲撃が行われるらしい)。
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この砲塔内に射撃手が座るシートとコンソールパネルも描かれている。
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砲塔周辺については4〜5話の辺りで詳しく描写されており、これらの設定画を見てから作品を見てみると色々と気が付かされる。
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この設定画の永野氏による手書きのタイトルは上記の通りであり、タイトルの他にも「くりす.83.7/7.」とサイン及び日付が書かれている。
- しかしながら、今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっておらず、当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
- →「巨神ゴーグメモリアルワークス」P137にサイン及び日付が書かれた設定画が掲載された。 2014.7.23追記
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なお、永野氏による上俯瞰からの解説図が描かれており、このシステムでは4発撃ったらコンベアの中に弾を補給しなくてはならない欠陥があるとのコメントが掲載されている
- (これは戦闘時の時間ロスを考えると厳しくないか・・?)
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他にも給弾システム解説図も併記されている。
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・(砲塔の構造について)
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「これだと4発うつと砲塔を元にもどして.コンベアーの中に補給しなくてはなりませんが・・・」
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・(砲塔の給弾機関について)
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「1発うつごとにみぞにそって上にあがります」
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コンベア内に立てられていた弾が横倒しになって装弾トレー内に入れられて、一発ずつ上に運ばれて発射されるみたい。
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この形状だと空になった砲弾は外に射出されるのかな?
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・(砲塔内予備砲弾トレーについて)
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「弾切れ.もしくは無装テンの時.ここからひっぱり出してトレーにのせる.6発しかない.」
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砲塔内に収納するスペースがあり、6発予備の砲弾が収納されている。
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コンベア内に砲弾が無い場合はここから人力で運搬して直接装弾トレーに投入する。
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- ●キャリアビーグル砲塔システム(2)
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砲塔について詳細が描かれた設定画。
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(1)と描かれている箇所はほぼ同一であるが、視点を90度程ずらして砲座及び装填トレーが良く見えるように描かれている。
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他にも砲弾とヒトとのサイズ比較図も描かれており、それによると砲弾は大人の肩位のサイズ。
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この設定画の永野氏による手書きのタイトルは上記の通りであり、タイトルの他にも「くりす.83.7/7.たなばた」とサイン及び日付が書かれているが、今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっておらず、当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
- →2014年に出版された「巨神ゴーグメモリアルアートワークス」にこの設定画は掲載されたが、タイトル及びサインは掲載されていない。 2014.7.23追記
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・(砲塔内の支柱について)
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「ゴンドラの支柱は2本だけ」
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・(砲弾装填キャリアーについて)
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「プロトタイプの悲しさゆえ.砲弾がつまったりするとここを空けてみてみるか.けっとばしてひっかかりをはずした方が早いとわかっている」
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・・・・ワイルドですな。そういえば主人公達が乗るビーグルはプロトタイプって設定なんでしたっけ?
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実際にアロイが詰まった砲弾を蹴っ飛ばしているシーンが4〜5話で描かれている。
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・(砲弾を供給するコンベアについて)
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「コンベアーの中には3発.砲塔内に1発、計4発入ります。」
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(1)で見た感じではコンベア内に10発くらい入りそうなのですが・・。イマイチよくわかりません。
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- ●対空砲座.1
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原画スタッフの為に描かれた解説用設定画(左上に永野氏の字で(解説)と書かれている。)であり、設定画と言うよりはラフイラストに近い。
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キャリアビーグルの左側に装備されている2門対空砲(対空砲自体もキャリアビーグル内部図の設定画に描かれている)の砲座の設定画である。
- 設定画シート全体を使用して、砲座に座って操縦桿?を握る砲手の様子や砲手座席が下に降りる解説などが描かれている。
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設定画には永野氏の字で「対空砲座.1」と書かれているが、その上に他の人の字でキャリア・ビーグルと追記されている。
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サイン及び日付は「くりす.83.6/27」と書かれているが、今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっていない。
- 当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
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・(砲手の露出について)
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「頭かくれます.」
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砲座自体はキャリアビーグル内部にある為に砲手の身体が外に露出することはない模様である。設定画によるとスコープで外の様子を視認する模様。
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・(砲手シートについて)
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「コクピットへのドア」「シート下へ下がる」
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砲手のシートが下にスライドして、コクピットへ繋がるドアに行くことが出来る模様。
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・(その他の書き込み)
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「コンピューターブロック」「ターレット」
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砲手の頭部付近には大きなコンピューターブロックがあり、砲座自体が回転銃座(ターレット)であることが補足説明されている。
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ま、対空砲座ですので回転するのは当たり前っちゃ当たり前か。
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- ●対空砲座.2
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原画スタッフの為に描かれた解説用設定画(左上に永野氏の字で(解説)と書かれている。)であり、設定画と言うよりはラフイラストに近い。
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対空砲座のコンソールパネルの詳細とシートの2点が、1枚のシートに描かれている。
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設定画には永野氏の字で「対空砲座.2」と書かれているが、その上に他の人の字でキャリア・ビーグルと追記されている。
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サイン及び日付は「くりす.83.6/27」と書かれているが、今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっていない。
- 当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
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・(対空砲座コンソールパネルについて)
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「スコープ」「トリム調整(誤差修正)」「メインレーダー」「スティック.前後で砲の上下.左右で砲の旋回」「単なる足のせ」
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スコープや誤差修正パネル、操縦桿についての補足説明。
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またシート自体がせり上がり式である為に足を乗せるフットペダルも描かれている。
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- ●メインキャビン.
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原画スタッフの為に描かれた解説用設定画(左上に永野氏の字で(解説)と書かれている。)であり、設定画と言うよりはラフイラストに近い。
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キャリアビーグル内部の居住区(キャビン)全景と外に繋がるハッチ部分が描かれている。
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この設定画によるとキャビンは結構大きく、4つの折りたたみ式ベットやインターコムなどが確認でき、天井にはエアコンや照明を兼ねるABCリダクションパネルがセットされているらしい。
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ちなみにA(アトミック:核)B(バイオ:ガス兵器)C(書き込み確認できず、放射能駆除の文字が確認できる事からクリーナーのCではないかと思われる)であるとのこと。
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設定画には永野氏の字で「メインキャビン」と書かれており、サイン及び日付は「くりす.83.6/27」と書かれている。
- 今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっておらず、当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
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・(メインキャビン天井部について)
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「ABCリダクションパネル.(エアコン.照明も兼る.」)「アトミック.核」「ガス兵器」「??.??兵器等の大気ろ化(特に放射能)」
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ちなみに「かねる」は「兼ねる」が正解でつ。
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・(キャビンハッチ付近のハンドルについて)
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「手動用ハッチハンドル」
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電気系統が故障した時の非常用開放装置についての補足説明。
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・(その他のキャビン内の補足説明)
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「おりたたみベッド4つ.」「水流ジェットのはり出し.」「水タンク」「インターコム」
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ベットは左右に2段づつ収納されている。また左右の壁は水流ジェットがあるためにちょっと張り出していてうっかりすると蹴っつまずきそうですね。
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・(ハッチ部分の設定画について)
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「メインハッチ内側より」
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- ●ガソリンハッチ.左右に1ヶ所.ずつ.
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原画スタッフの為に描かれた解説用設定画(左上に永野氏の字で(解説)と書かれている。)であり、設定画と言うよりはラフイラストに近い。
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キャリアビーグル後輪付近に設置されているガソリンハッチの拡大図とハッチ開放図、一斗缶から補給する様子などが描かれている
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設定画には永野氏の字でシートの中央に「ガソリンハッチ.左右に1ヶ所.ずつ.」と書かれており、サイン及び日付は「くりす.83.6/27」と書かれている。
- 今のところこれらのタイトル及びサインが書かれた設定画が掲載された書籍は見つかっておらず、当時製作スタッフに配布された資料のみでの確認である。
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・(後輪付近に設置されているハシゴについて)
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「このハシゴの位置.リアパースと正面パースで場所が違っているのですが?」
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・・・そういったことは直接御大に確認したほうがw。
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・(一斗缶から補給する様子が描かれた設定画について)
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「ジェリカンから直接流し込みます」
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ろうと等を使用しないとはなんとワイルドな・・・。
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実際に8話でドメニクがキャリアビーグルに給油するシーンがあるが、この時は給油ホースの先端ノズルをガソリンハッチに突っ込んで給油している。
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なお、24話でもドメニクが側面ハッチ横から補給しているが、本来ここはエンジンオイルのタンクという設定であり、ガソリンを補給しているシーンだとしたら間違っていることになる。
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ちなみにジェリカンとは「ドイツ兵のガソリン缶」という意味で、名称としてドイツ兵の蔑称である「ジェリー(Jerry)」に因んでいるらしい(wikiより)。
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ジェリカンは9話で水の補給などに使用されている。
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