JOURNAL 2002.Décembre.
〜東京幻想旅行記〜



☆2002年12月1日(日)小雨☆

大林宣彦作品、映画「なごり雪」を観る。
舞台となっている、大分県臼杵市という町の
古風な美しさに驚いてしまった。
あの町の風景の深さを見てしまうと、
東京が、なんだかひどくうすっぺらに思えてきてしまうほどだ。
ここ数年、東京に閉じこもってきた。
旅心に火がついてしまったかも知れない。
九州めざして、旅にでようか・・・・






☆2002年12月4日(水)雨☆

吉祥寺MANDA−LA2にて、るりさんのライブを観る。
10年後、このライブは伝説になっているだろう。





☆2002年12月5日(木)晴れ☆

人のやさしさに触れ、明日を生きてみる気になる。






☆2002年12月13日(金)晴れ☆

新宿ゴールデン街にて、職場の青年と飲む。
美しいママさんがいた。
そのお店の中には、あたたかな温もりがあった。







☆2002年12月27日(金)晴れ☆

銀座の沖縄料理店“竹富島”にて、
恩師と旧友たちと小さな忘年会。
20代の若いゲストもひとり参加。
若い才能あふれる情熱を目のあたりにして、
もう若くはない自分を感じる。






☆2002年12月28日(土)晴れ☆

深夜、BS2で藤田敏八監督の
1974年度の作品、「赤ちょうちん」を観る。
ストーリーには共感しない。
秋吉久美子もちょっと苦手だけれど、
70年代初頭の東京の風景が興味深く、見入ってしまった。
高岡健二と秋吉久美子が演じるカップルが何度目かに移り住んだ
西新宿の柏木という街で僕は生まれた。
まだ若く貧しかった僕の両親も、
彼らのように、都会の片隅の小さなアパートで暮らしていた。
60年代の初めのころに・・・・。







☆2002年12月29日(日)晴れ☆

NOBUさんと高円寺の焼肉屋で昼食。
その後、二人で喫茶店“七つ森”に行き珈琲を飲む。
高円寺は70年代からその雰囲気が全く変わらない。
高円寺の駅でNOBUさんと別れ、水道橋から神保町へ出て、
中古レコード店にて森田童子のCDを3枚発見。
店頭で童子のCDを見るのは実に2年ぶりの事だ。
3枚のうちまだ持っていなかった「高校教師」サントラを購入。2500円なり。
書店にて、岩瀬成子が最近出した自伝「二十歳だった頃」を購入。










☆2002年12月30日(月)晴れ☆

初台のThe Doorsにて中山ラビライブを観る。
最近“鼓童”を脱退した内藤哲郎氏との共演。






☆2002年12月31日(火)晴れ☆

版画家の早川純子さんから来年のカレンダーが届く。
まだインクの匂いも残っている手刷りのカレンダーだ。
こんなに素敵なカレンダーは、世界中のどこにもないだろう、と僕は思う。