JOURNAL 2006.juillet.
〜東京幻想旅行記〜

☆2006年7月2日(日)曇り☆

西荻のみ亭にて岡大介ライブ。

ライブに行く前にほびっと村がある通りの
長崎亭で食べた長崎ちゃんぽんと餃子が美味しかった。





☆2006年7月5日(水)曇り☆

国立地球屋にて国分寺エクスペリエンスのおちょこさんのソロライブ。





☆2006年7月7日(金)曇り☆

ラヂオキッチンにてバーボンを飲む。





☆2006年7月8日(土)曇り☆

立川にて映画“初恋”を観る。
宮崎あおい主演。塙幸成監督。
宮崎あおいが少女の孤独と青春の悲しみと
“初恋”を見事に演じきった秀作。
1967年から1968年の新宿の街の若い熱気もよく再現されている。
森田童子の“ぼくたちの失敗”のフレーズ、
「地下のジャズ喫茶 変われないぼくたちがいた
悪い夢のように 時がなぜてゆく・・・」の風景だ。

帰りに西国分寺駅から現在の府中街道の
東側に平行している小さな道を歩く。
おそらくこれが旧鎌倉街道。
東福寺から熊野神社を経て恋ヶ窪分水沿いを行く。
この道沿いのどこかに恋ヶ窪宿があったはずだと思う。





☆2006年7月9日(日)雨/曇り☆

Sさんと国立地球屋にて花&フェノミナンライブ。
久しぶりにジャンベとキーボードの光子さんが参加した花フェノは
今まで僕が見た中でも最高にエキサイトした
素晴らしい演奏を見せてくれた。
フルメンバーの花フェノの凄さを見せつけてくれた。
最近お父さんを亡くした光子さんは白い細身の上着と
白い花の髪飾りで、この上もなく美しく
舞うようにジャンベを敲いた。
タイバンにローライフサーファーという骨太のロックバンド。





☆2006年7月10日(月)曇り☆

高円寺の老舗喫茶店「七つ森」で野菜カレーの夕食を軽く済ませ、
稲生座にて実力派ロックバンド、ハウスオブグリーンの平子さんのソロ。
アコーステイック・ギターにブルースハープで心に沁みる温かな歌を聞かせてくれた。
色町劇場やカラミでトランペット、オーボエ、ジャンベを担当している
ジュンちゃんが今夜はトランペットで伴奏。
彼女のペットは今夜もノスタルジックに歌っていた。
ジュンちゃんは楽器をアコーステイックギターに持ち替えて、
オリジナルのフォーキーな歌をを2曲歌った。
1曲目が「フラリ町」、2曲目が「いのちのおと」。
どこか懐かしい、青空から吹き抜ける早春の風の爽やかさ。
ソロのシンガーソングライターとしては今夜デビュー。

タイバンにシンガーソングライター・ジック氏。
伴奏の石井明夫さんというギタリストの演奏を初めて見る。





☆2006年7月11日(火)曇り☆

昨日高円寺の古本屋で購入した中上健次さんのエッセイ集
「鳥のように獣のように」(講談社文芸文庫)を読む。
この本の中の「わが友」という小文の“鈴木翁二”の部分に出てくる
「新宿の歌舞伎町、朝日ビルの通りの『ジャズ・ヴィレッジ』・・」という
中上健次さんたちが青春を過ごした店こそが
先日観た映画「初恋」の舞台、ジャズ喫茶Bの実在のモデルであることに気づく。





☆2006年7月14日(金)曇り☆

仕事が遅くなり佐藤葉子ライブに間に合わず。残念。
ラヂオキッチンにて泡盛を楽しく飲む。
久米仙古酒2杯で少々目が回る。





☆2006年7月15日(土)曇り/雨☆

亡くなった祖母の夢を見る。
祖母はウチに来ている。
これから一緒に暮らすのだ。祖母の部屋で僕が聞く。
「何か欲しいものある?」
「雑誌を買ってきて。」
「わかった。あとは何かある?」
「テレビ。」と祖母が言う。
ああそうだ、テレビがあればおばあちゃんは退屈しないなと僕は思う。
「うん、分かった。」と僕は答えて、そこで目が覚めた。
祖母が亡くなったとき、僕は高校生とはいえまだ子供だった。
今だったら、テレビくらいは買ってあげられたなあと思う。

上原隆さんのエッセイ「雨の日と月曜日は」(新潮文庫)を読む。





☆2006年7月16日(日)曇り/雨☆

母に昨夜の夢のことを言う。
母も昨夜、祖母がウチに来ている夢を見たという。
祖母はウチに来ているのだろう。

レンタルDVDで映画“SAYURI”を観る。
映像美に感動する。





☆2006年7月21日(金)曇り☆

残業のため佐藤葉子ちゃんが参加の成田ヒロシさんの
詩の朗読会を見損ない残念。
帰りに四谷しんみち通りの沖縄居酒屋で遅い食事。
そーみんチャンプルーが美味しかった。
深夜帰宅。





☆2006年7月22日(土)霧雨☆

日野のライブハウス、ソウルKにて“酔仙祭”というロックフェス。
三多摩地区のロックアーテイストたちが勢ぞろいだ。
店に入るとアナコンダの爽快な演奏が聴こえてくる。
店のなかのロックな空気を深呼吸すると、
胸いっぱいに自由な解放感が拡がった。
花&フェノミナンの愛に満ちた音楽に
日々の鬱屈と憂鬱が消えてゆく。
「何度でも」、「すっぽんぽん」、「あな」、「いの歌」の
わずか4曲だったけれど、今夜の花フェノは、
いつもにもまして心に沁みた。


日野駅前夜景





☆2006年7月23日(日)曇り☆

夕方、日野の街を散歩してから“酔仙祭”ライブ2日目を見る。
さっちゃん&矢野忠、ハウスオブグリーン、国分寺エクスペリエンス・・・
それぞれの素晴らしい歌と演奏を堪能。





☆2006年7月24日(月)雨☆

御徒町の怪しげな飲み屋街の大衆的寿司屋にて
久しぶりの友人と3人で飲む。





☆2006年7月27日(木)曇り☆

風邪のため午後出社。
少々疲れ気味。





☆2006年7月28日(金)曇り☆

ゴールデン街オーツーに寄り、8/12の花フェノやちえみ・ジョーンズたちの
新宿MARSでのライブの宣伝ハガキを置いてもらう。
熱が出てきたので、すぐに帰る。





☆2006年7月30日(日)晴れ☆

古い友人たちと幸福な昼食。古い友人に会うのはいいことだ。
一瞬のうちに、青春を過ごした時代に心は戻って、
その過去の自分と現在の自分の距離の大きさを
明確に測ることができる。
ずいぶんと遠くへきたものだと、
少し淋しく自分を振り返る。

夜、ひとりで高円寺次郎吉に寄り、花&フェノミナンライブを観る。
素敵な人たちと会う。
“出会えたことに、ありがとう。♪”(「月の部屋」花&フェノミナン)