JOURNAL 2005.oct.
〜東京幻想旅行記〜



☆2005年10月6日(木)曇り☆

高円寺・稲生座にて、さっちゃんのブルージーなライブ。
ちょうどブルースが聴きたい気分だったので最高に楽しかった。
高円寺の街も久しぶりに歩いた。
通りすがりにちらりと見える路地裏の赤ちょうちんが
ノスタルジックに闇の中に浮ぶこの街はやっぱり魅力的だ。





☆2005年10月9日(土)曇り☆

前任地の高輪に応援のため出勤。
仕事の後、高輪台駅近くの焼き鳥屋にて飲み会。
懐かしい面々と楽しく飲んで少々酔っ払う。





☆2005年10月10日(日)曇り☆

沖縄のS君からメールが入る。
花フェノの友達で沖縄滞在中の女性彫刻家Yさんの
個展を観に行った由。

* * * *

日大全共闘のOBの方が作っているHP「1968全共闘だった時代」の
BBSに“改憲派”らしき人の改憲への協力を呼びかける趣旨の書き込みがされた。
これに対して、日大全共闘の闘士のお一人が、
改憲派氏の文面へのパロデイーとしてその文体を模しつつ、
小泉政権は合衆国からの押し付け政権なのだから
“占領”から祖国を解放しよう!と痛烈な反論をした。
かっこいいんだよなあ・・・あの世代の人たちのこういうところ。
体制への反逆精神。改憲派氏のような無粋な感性の否定。
ロック・ミュージックがあの世代の中から生まれてきたということはまさに必然だし、
あの反逆精神を内包しない音楽は、形式上ロックのスタイルをとっていても
それはロックとは言えないだろうと思う。
いいぞ、全共闘世代!ロック世代!





☆2005年10月14日(金)曇り☆

国立・地球屋にて花&フェノミナンの先月の沖縄ツアーのDVD上映会。
那覇の乱波堂での白熱のライブ映像。
デジタル画像なのだけれど、69年ごろの16ミリフィルムで
撮ったかと思えるような、ちょっとレトロな映像に仕上がっていて秀逸。

帰りにラヂオキッチンに寄ってコーヒーを一杯。





☆2005年10月16日(日)曇り/雨☆

午後、ほんやら洞でチャイを飲みながらN先生にハガキを書く。
帰りに古本屋に寄って、「憲法ってなんだい?」(中井多賀宏/文芸社/2005)、
「新宿ウォッチングレポート」(造形社/1988)、
「にあんちゃん」(安本末子/カッパブックス/1958)を購入。





☆2005年10月18日(火)曇り/雨☆

仕事の帰り、ラヂオキッチンにて
ビーフシチューと赤ワインの食事。
絶品。





☆2005年10月22日(土)曇り/雨☆

谷保かけこみ亭にて第3回塩の邑ライブ。
花&フェノミナン、ハウスオブグリーン、カラミ他。
ハウスオブグリーンのヴォーカルのヨーコちゃんが歌う
“It's not the spot light”に感動。
ロッド・スチュワートのアトランテイック・クロッシングにも
入っている歌で、昔さんざん聴いていたのだけれど、
ロッドのしゃれた歌い方とはずいぶんとちがって、
ヨーコちゃんは腹のそこからしぼり出すように歌うので
同じ歌だとはしばらく気がつかなかった。
僕は今、ヨーコちゃんが歌うこの歌が心から好きだ。
聴いていて泣きそうになってしまった。





☆2005年10月23日(日)快晴☆

亀戸サンストリートにてりつライブ。
会社の先輩で音楽仲間のNさんが来てくれて、
りつライブを絶賛してくれたのでうれしかった。

亀戸のCDショップでニッテイー・グリテイー・ダート・バンドの
CD化されたアルバム「アンクル・チャーリー」を購入。
このアルバムにはケニー・ロギンスの初期の名曲「プー横丁の家」や
J・J・ウオーカーの「ミスター・ボージャングルス」が収録されている。





☆2005年10月26日(水)曇り/雨☆

渋谷の桜ヶ丘にて友人と飲む。





☆2005年10月28日(金)晴れ☆

下北沢ビッグマウスにてりつライブ。





☆2005年10月29日(土)曇り/雨☆

吉祥寺から中央区新川に移転した“ギャラリー人”にて正木隆展“レクイエム”を観る。
昨年9月に自ら命を絶った作家の遺作展の今日は最終日。
ほとんど黒に近い背景に白で描き出される孤独な風景。
その闇の向こう側には不思議な安らぎの世界が予感されている。
その安らぎは、きっとこの世のものではないのだろう。
久しぶりに“偏愛”の作家に出会った。
帰りの地下鉄東西線のなかで、森田童子を聴きながら、
そんなことを想った。
(正木隆さんのご冥福を心よりお祈りします。)