JOURNAL 2006.sept.
〜東京幻想旅行記〜

☆2006年9月7日(木)晴れ☆

夜、ラヂオキッチンで飲んでいると、
友人の編集者がふらりとやってくる。
思いがけず久しぶりに彼女に会えてうれしくなってしまった。
それで・・・少々飲みすぎてしまった。





☆2006年9月8日(金)晴れ☆

いしいしんじの『ぶらんこ乗り』読了。
ここ数年に読んだ文学作品のなかで、この物語は圧倒的に面白い。
いしいしんじさんの名前は版画家の早川純子さんが
『トリツカレ男』という彼の作品の挿絵を担当したので
知ってはいたのだが、実際に作品を読んだのは初めて。
素晴らしい才能という他ない。





☆2006年9月9日(土)晴れ☆

休日出勤。





☆2006年9月10日(日)晴れ☆

夕方、新宿ゴールデン街劇場にて早川義夫ライブ。
本当の心で放たれた素朴な言葉だけが人の心に届く。
そんな当たり前のことを、早川義夫はこの上もなく誠実に、
飾らずに、やや不器用に、ステージ上で見せてくれた。
“音楽がめざしているものは音楽ではない・・・♪”という
自身のフレーズをまったく裏切らない極上のライブ。
春さんによる素敵な企画。
そのあと西荻に戻って、のみ亭にて岡大介ライブを見る。
若いフォークシンガーの岡君もまた、音楽を超えた
心温まる空間を作り出す名手だ。
のみ亭での岡君のライブをもし早川義夫さんが見たら
いったいなんと言うだろう・・・・。





☆2006年9月11日(月)曇り☆

土曜日の代休。
夕方、買い物のついでにほんやら洞に寄って、チャイを飲みながら
来月8日のラビさんの吉祥寺でのライブの予約をする。
店にいらした女性写真家のJさんがラビさんは今夜も大久保でライブをやるというので
その足でJさんと共にラビさんのギターを抱えて大久保に行く。
職安通りのリトル・コリアの一隅にあるネイキッド・ロフトという店で開催された、
映画『9・11-8・15日本心中』(大浦信行監督)公開記念ライブだ。
共演に頭脳警察のパンタさん、韓国の古典音楽の朴根鐘トリオ。
パンソリを初めて生で聴く。すばらしい音楽。
ラビさん、パンタさんが、朴根鐘トリオの伴奏で歌う。
それぞれが内包する抒情が響きあい、歌に深い陰影を与える。
この場所で聴くラビさんの『13円50銭』に泣きそうになってしまった。
パンタさんの『さようなら世界婦人よ』もよかった。
ライブ会場が開く前にJさんと近くの屋台でトッポキを
食べながらしばしおしゃべりしたのも楽しかったな。
国分寺に住んでいると、思いがけない感動にときおり巡り合う。





☆2006年9月16日(土)曇り/雨☆

いしいしんじ『ごはん日記』読了。
三浦半島の三崎での彼のほのぼのとした生活ぶり。
毎日のように食べる美味しい海の幸が幸福な基調低音になっている。
この町は大学のクラスメイトが嫁いで暮らしていたり、
大好きな友人が何人もここの出身だったりして親しみを感じていたので、
とりわけ印象深く読ませていただいた。
版画家の早川純子さんのお名前も、当然といえば当然ながら
何度も登場して、なんだかうれしくなってしまった。





☆2006年9月17日(日)曇り/雨☆

午後、ほんやら洞でチャイを飲んだ後、
国分寺の“そら”という店での陶芸の会に参加させていただく。
夜、西荻のみ亭にて素晴らしい佐藤葉子ライブ。
ライブの後でギタリストNさんとお話しする。





☆2006年9月19日(火)曇り☆

いしいしんじ「トリツカレ男」読了。





☆2006年9月20日(水)曇り☆

ラヂオキッチンにて遅い夕食。
ビーフシチューが絶品。





☆2006年9月21日(木)曇り☆

ゴールデン街“唯尼庵”にて友人と飲む。
いい店だ。





☆2006年9月22日(金)晴れ☆

職場の人たちが自衛消防審査会に出場したので
夜、その打ち上げ。消防署主催の消防訓練のコンクール。
チームのメンバーの一人が急に出場出来なくなった為、
元消防士だったAさんが急遽代わりに参加。
突然のメンバー交代で練習する間もなく出場したAさんに
若干のミスがあって、これはまったく責められないことなのだが、
本人は悔やむことしきり。自分の職場の人たちの純粋な一面を改めて知る。





☆2006年9月23日(土)晴れ☆

夜、国立地球屋にて色町劇場、ひのこバンドライブ。
色町劇場のこのところの成長には目をみはるばかり。
もはや立派なプロ級の大人のためのロックバンドだ。
オリジナル曲も秀逸。才能溢れるメンバーたち。
「ダンス南蛮」という曲は千景千鳥の
軽快なドラムソロのリードで始まるのだが、
僕はこのドラムスがすごく好きだ。
ホーンとジャンベのジュンちゃんが今日はソロの
弾き語りオリジナル曲“命の音”を歌った。
カリフォルニアの田舎を吹き抜ける風のイメージ。
どちらかというと彼女がもうひとつ参加している
カントリーロックバンド“カラミ”の世界に近い。
ヴォーカル&ギターのジョンのステージ運びも乗りに乗っていて、
素晴らしいエンターテイメントだった。
いいバンドになったなあ・・・・・。
今日はジュンちゃんの誕生日。
ピアニカのちゆきさんはご結婚の由。
ふたりとも、おめでとうございます。
(直接言いそびれてしまって・・・。)

*****

黒葛原りつの新HP立ち上げにともない、
僕が作っていた彼女のHPの終了宣言をした。
暫定的にしばらくは存続するが、近日中に閉鎖の予定。
様々な人たちのご協力をいただいて作っていたサイト。
ただただ感謝するばかりだ。
本当に、ありがとうございました。





☆2006年9月24日(日)晴れ☆

午後、麻布十番にて京都の版画家早川修さんの個展。

夜、横浜の天王町にあるオレンジカウンテイという店で
佐藤葉子ちゃんのライブ。伴奏に元ハウスオブグリーンの
名ギタリストシラス氏。