さあ、出かけよう

透明な扉を押し開けて

背負えるだけの荷物を

この身体１つを共に

踏み出した足が地上に軌跡を残す

旅の終わり

旅の始まり

それは始まりの始まり

誰かが何処かで僕を呼ぶ声

けれど決めるのは僕自身

この手足は僕が動かすんだから

そして僕の耳は聞くよ

ほら、扉が開く音がする

恋をするのが咎ならば

私は道を誤った

４５億年の期待を裏切って

石と化した生命たち

その犠牲さえ弔わず

聖なる道を血に染める

楽園の扉は閉じられた

いくら祈っても

もはや祈りは届かない

緑の光源

統べる水

眠れない窓辺に

揺れる遠い声

触れ合う指先

交わる囁き

終らない夢の淵を

さまよう

endless ｌｏｖｅｒｓ

凍る心

瞬く残像

眠れない夜更けに

耳へと届く

甘い睦言に

疼く意識

怨恨の暗い河辺

船をかけ渡る

enndless　lovers

何もないことが

僕等の唯一の力

力無いことが

僕等が力を得る方法

理想がただの夢語りなら

人はここまで辿り着かなかった

僕等を支える四肢は

確かに存在して

僕を形作る原子の群

この身体１つで

僕等は宇宙さえも手にする

１つの力を得る

誰も知らない塔の上

動き続ける小さな塊

1人ぽっちの自動人形

壊れることは許されず

置き去ることも許されず

忘れることすらできなくて

記憶回路の奥底に

何かを探して

軌跡を綴る

遠い昔からずっと

ボクハキミヲマッテイル

崩れ落ちる尖塔

轟く雷鳴

大地は震え

空はすすり泣く

降り頻る濁流は

時間の渦に飲み干され

渇いた砂礫を

照らす白月