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正午の白い月を

セピアの炎で溶かして

銀の十字架を

蒼い空の夢に描く

 

螺旋の銀十字は

空中に途切れた

白い飛行機雲が一筋

空飛夢をみた夜明け

 

金糸雀の羽音は

真冬の月に飲みほされ

透明な硝子片が

僕等の頭上に降りおちる

 

はりはりと

朽ちてゆく青い月

地上に眠る生物達へ

さよならの挨拶の代わりに

朧気に残される

冷たい接吻の傷跡

 

12月のブルームーンは消え

代わりに開けた暁の天蓋

無限の光る海

空のカレイドスコープを

息を止めて覗き込む

 

瞼の裏に広がる無限光

幾筋もの可視光線

いつまでも

この場所には居られない

 

僕は旅に出る

見えない扉を叩いて

小さな勇気と

少しの寂しさを友に

 

いつか来るだろう

新しい環境

新しい人々

僕等を取り巻く

新しい世界

変化は万民に等しく

無常に降りかかる

 

辿りついたその場所で

僕はもう1度

正午の白い月を

セピアの炎で溶かして

銀の十字架を

蒼い空の夢に描く

 

’01.9〜’02.2までのTOPの詩
思いつくイメージの残像を意味もなく並べています。
そういう意味では私らしい詩かと思って
タイトルをHPと同じにしてみました。
8連目だけはちょっと真面目に作ってます。

 

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