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「春祈る」

春の空には

太陽さんさん

いっぱいの

柔らかい光

私の身体は

ゆっくりと動いて

瞳を開く

冬の眠りの先に

広がる世界

その眩しさに

祈りをこめて

 

ただ今、解凍中デス。

 

「桜夢」

降り続く

紅色の霞雨

体に感じる

しっとりとした

柔らかな重み

躯も記憶も

僕の全ては桜に埋もれ

溶けてゆく

桜が夢の果つるまで

 

メルマガNo.66 散る桜を想う。

 

「卒業証書」

最後の言葉は聞けなかった

ただ1枚の紙切れ

貴方から受け取って

私の心は

お終いの時を迎える

覚えててねとは言わない

忘れてくれていいから

この制服からも

貴方からも

今日を最後に

すべての私から

サヨナラするよ

 

卒業証書って契約書みたいだ。

 

「桜雨」

さらさらと鳴る

薄紅色の雨

柔らかな雫が

頬をかすめて

優しい香り

君の唇が触れた

一瞬の微熱

記憶の漣が誘う

春の底に隠した

桜の秘密

 

メルマガNo.64 ほんのり桜めいて

 

「標」

緑の海に

白く揺れる

鼓膜を振るわせる

微かな鈴音

地上から

小さく祈る

祝福を彼方へ

5月の森より

咲き誇る小さな標

 

5月の花、すずらん。

 

「サクラサク春」

乾いた風が

今日も空を凪いで

冬の空気は

まだ僕らを包んでる

少しだけ膨らんだ

枝先のつぼみ

満開の薄紅色が

青い空に映える

サクラサク春を

待ちながら

英単語1つ

頭の中へ放りこむ

 

春が待ち遠しいやねぇ。

 

「兆し」

小さな春の音が

耳の奥で響いてる

乾いた風の先

微かに歌う鳥の声

ゆるく落ちる陽射し

囁くように震える

雪解けの流れ

まだ来ない

目に見えないもの達が歌う

幻のような歌声

 

もうちょっと。

 

「初春」

金色の光が

ぱらぱらと降って

硬い地面の底で

ねむっていた種子が

静かに目を覚ます

 

初春です

 

「クロス・ロード」

時間の交差点を通過する

4の月の魔法

新しい世界と懐かしい世界が

瞬く間に入れ替わり

泣きたいような寂しさを

記憶の箱に閉じ込める

そして

ただ新しい今日が始る

 

たった1日なのに昨日とは違う世界。

 

「あと1日」

たぶんその日は

瞬きするように通り過ぎる

いつもと変わらない

馬鹿な話をして

くだらない事で

腹を立てて

そして笑いながら手を振る

もうすぐお別れだよ

誰も口には出さないけど

楽しかったね、私達

 

その時は静かに近づく。

 

「5月の花盗人」

雨のオフィス街で見かけた

薄汚れた露天

茶髪の少女が売っていた

少し萎れたカーネーション

くすんだ赤に惹かれて

気もないままに手にとった

そういえば5月

よく母に渡したっけ

銀貨を少女に渡して花を持ち去る

満月だけが見下ろす

ちっぽけな男の夜更け

 

メルマガNo.44「母の日」ですよ。

 

「通過儀礼」

足元に散った桜の花弁

耳に届く別れの歌声

皆知っていた

ずっとここに居られないこと

朗々と読まれる祝辞

手渡される通行証

手にしたのは

紙切れ1枚と小さな別れの痛み

それだけを共に

私はここを通過する

行きつくあても知らず

ただ前だけを見据えて

 

メルマガNo.40 皆、1度は通過します。

 

「目覚まし」

枯木立に光りが注ぎ

眩しさに目を細める

空は日増しに色を増し

ざわめく生物達の気配

眠れる春の元

目覚ましのベルが

小さく小さく鳴り響く

 

メルマガNo.37 時間いっぱい。タイムアウトです。

 

「薄紅天女」

春が咲くから

窓辺に午睡んで

ふわふわ漂う

桜夢を綴る

薄紅色した天女が1人

頭上を翳めて

彼方へ飛び去る

 

桜の花弁は天女のように…

 

「アイネ・クライネ・ナハトマジーク」

お日様ぽかぽか空を叩いて

鶯は梢でホッケキョウ唱える

ムスカリがつぶつぶ呟く言葉の端から

椋鳥啄ばみ空へと逃げた

むくむく広がる桜の大樹

枝からひらひら紅の嵐に

紋白蝶踊る

春爛漫な昼下がり

 

春は騒々しい。でも、それさえも楽しい。

 

(C) Little Eden

「桜川」

海を昇っていく

仄かな月に誘われ

梢に咲き誇る

薄紅の花

はらはらと降る

幾筋もの流れ

遠く、近く

窓の向こう

 

Little Edenさんのイラスト素材にあわせて

 

「卒業式」

壇上に飾られた

サイネリアの鉢々

入り口に掛けられた

卒業式の墨字

もうすぐサヨナラだね

窮屈なこの制服も

15歳だった私も

 

だから、ちょっとだけ、切ない

 

「happy seeds」

幸せの兆しが

街中に膨らんで

ゆっくりと綻び始める

小さな蕾

張り詰めた空気が

ゆるく流れ出して

春の足音が

軽やかに街を翔ける

 

春が近づくとちょっとドキドキする

 

「紅桃姫」

濃き紅の雪が降る

青く澄んだこの空に

はりはり零れる

重たいぼた雪

空舞う桃に誘われて

僕は君の枝葉に眠る

下手くそな恋唄を

精一杯紡ぎながら

 

春のウグイスはまだ鳴くのが下手くそでかわいい

 

『花噴水』

流れ落ちる

白の飛沫

緑水に浮き沈む

紫の蕾

卯月の刻は静かに揺れて

この部屋の時計は止まったまま

 

ペーパーカスケードというお花、ご存知?

 

「鈴花」

チリチリチリチリ

風に合わせて

鳴る白い鈴

チリチリチリチリ

緑の風が

青い空へ溶けてゆく

 

幸福の花「すずらん」

 

「Canon」

橙色の花びらが

風に揺れて

緑の海へ

さわさわ揺れる

5月のカノン

 

山吹が咲いてますね

 

「夜天絵図」

青白い乙女が

空の高みに昇り

傍らに寄りそう

黄金の獅子

空を渡る火の星は

赤く遠く

永遠に瞬く

過ぎ去ったまほろば

 

6つの惑星が直線上に並ぶ珍しい天文現象あり

 

「空紫」

視界に広がるアスファルト

くたびれた灰色の靴紐

地面を睨みつける毎日

不意に鼻先をかすめた香りに

漸く顔を上げると

空に咲く花房

視界を満たす青と紫

身体を満たす香りと酸素

新緑の生命の風に揺れて

天から流れ出す

幾つもの「空紫」

 

俯いてないで、顔をあげて歩いてみよう

 

「How do you do?」

春になった

君と出会ってから

ちょうど1年が過ぎた

「やぁ、こんにちは

 はじめまして」

そんな挨拶を

お互いに交わして

僕等は何度でも

出会いを繰り返す

 

何度でも繰り返せる

 

「春の日」

覚えていてね

僕らが泣いたこの日

きっと2度と

君に会うことは無いから

覚えていてね

今日のこの日を

ただ懐かしく

思い出すだけでよいから

 

春です。お別れの季節です。

 

「春階段」

春になると

1段だけ

階段をよじのぼる

エンヤコラ エンヤコラ

呪文のように呟く

不安を追い払う呪い

身体を精一杯伸ばして

ちょっとだけ背伸びして

どうにかこうにか

這い上がる

 

春になりました。旅立ちの季節です。

 

「Arashi」

天に大風

    地に霰

         春嵐

 

春の夕立が多発してます。3回雹がふった。

 

「雨惑い」

紫の雨が降る

気高い芳香を振りまいて

美しい色を身にまとい

惑い、惑わせ、惑われて

涙の代わりにさめざめと

天より地上に

流れ落ちる藤の花

 

藤というと気高い花。藤壺のせいかな?

 

「月と桜とチェシャネコと」

群青の空

朧に浮かんだ蒼白い月

はらはら舞う桜

白い白い薄紅が飛んで

はらはら落ちる

誰かの涙

誰も居ない夜の街に

ニカリと笑う

しまじまの猫がビルの上

 

夜桜vv きれいです。儚げなところがまたよろし。

 

「チューリップ」

赤いチューリップが並ぶ

ベランダの花壇

春の風に吹かれて

はなはな、ゆらり

 

チューリップはかわいい花です。ピンクのが好き!

 

「1年生」

大きすぎたランドセル

真新しい机

ぴかぴかの上履き

新しい物が

新しい場所で

新しい人と

何かが始る音がする

 

入学式にでました。1年生、ぴかぴか♪

 

「白木蓮」

夜と昼の浅瀬に

瞬く白の幻

現と夢の交わる淵で

甘き香りで惑わせて

魂さえも吸い寄せる

黄泉の入り口に揺れる花

くるり ぐるり

全てを揺らして

何処かへ連れさる

 

綺麗すぎて恐い、夜の白木蓮。

 

『春』

聞こえてくる

柔らかい音

地面の底から

私の中から

もう春だよ

 

春になる。うきうき気分になる。

 

『風光る』

陽射しは柔らかく

風は緩やかに

大地を覆っていた雪は解け

木々が芽吹く

極寒の季節は明けて

春のおとずれ

風光る

 

「風光る」は俳句の季語。

 

『桜舞』

雪が降る。

地上の全てを覆い隠す様に、ただ、降りつもる。

桜の花びらの様に…。

 

桜と風華は似てる。どっちもきれいで儚い。

 

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