+ Top + + 伝言+

+ 昼と夜を巡る空 +

空と天体に関する詩

(音楽は「ノクターン」より「華麗なる大円舞曲」(ショパン)をお借りしました。)

 

宙翔ける白鳥

天の王様

デネブの星よ

何処へ飛び逝く

「白鳥座」 8月27日

 

天の頂から

降る星はかぶろ菊

銀河の堤を押し破り

青銀の滝が天球を雪崩れ落ちる

刹那の攻防

夜天の敗北

その日天蓋は光の帯で覆われる

「流星雨」 8月12日

(銀河は天の川の別名、かぶろ菊、滝、は花火名)

 

朧月夜に祝いの宴

月に向かって杯を掲げれば

せっかちな星がひとつ

天球をすべり石榴色の海へ

半透明な月白の欠片は

泳ぎ飽きると溶けて宙へ帰った

「流星ドロップソーダ」 8月11日

 

丸い満月の下

カラカラ音をたて

廻る廻る

回転木馬

月光だけが辺りを照らす

「月光遊園地」 8月9日

 

antaresu

南に赤星

あれは蠍の心臓

南天に燃ゆる大火

「アンタレス」 8月5日

(赤星、蠍の心臓、大火は全てアンタレスの別名)

 

「金の瞬き」

弓張り月の舟にのって

銀漢の光りを櫂に

黒の雲海をこぎ行く

傍らに黒猫

その瞳がニカッと笑う

金の瞬き

月の舟が揺れる 

「月の舟」 7月29日

 

『空中庭園』

積乱雲に囲まれた

夏空の城へ

背中の翼をはためかせ

飛翔する

浮遊する身体

彼方へ飛ぶ心

遠雷の響きと刹那の嵐

開ける視界に飛びこむ

青と白の楽園

「積乱雲」 7月27日

 

+ next + + back +