妊娠した?
私は、人工弁を入れています。それも、機械弁です。
だから、ワーファリンを飲んでいるんですがワーファリンは胎児に影響があるといわれています。
という事で、妊娠する前からかかりつけの病院や、手術してもらった病院にいって、心臓外科の先生や産婦人科の先生に相談してました。
で、結局は???とりあえず、妊娠してからきてくださいとのこと。先生たちは妊娠はちょっと・・・って感じだったんですが、
妊娠してしまいました。
自宅で、妊娠検査薬を使って調べたら陽性!すぐに、手術してもらった病院の産婦人科に。
「まだ、何も見えてないんやけど。一応、妊娠反応でてるから〜心臓外科行ってください。」ということで、心臓外科へ。
「妊娠反応があるんやったら、入院してもらおうか。心臓外科へ。」
という事で、それから2日後、平成12年12月23日私は心臓外科へ入院しました。
妊娠してからの治療としては、ワーファリンをヘパリン(点滴で24時間投与)に代えて、安定期まで過ごす。
安定期は普通に過ごして、出産は37週目に帝王切開ということになりました。
入院して、すぐレントゲンや、採血やらの検査をしてヘパリンの投与が始まりました。
ワーファリンの変わりに、ヘパリンという薬に切り替えたのですが、これは、24時間点滴になります。
始めは、「慣れたら自分で皮下注射で入れてもらって、それが出来たら退院」という事だったんですが、
この皮下注射って言うのがかなり痛いらしい。先生曰く、「大の男の大人が泣きながら叫ぶくらい痛いからな〜」というほどらしい。
結局、私はそんな皮下注射はすることなく24時間点滴で12週過ごしました。
ヘパリンの投与は、様子を見ながらになります。多すぎても少なすぎてもいけないということで、毎日採血の検査をして
ヘパリンの量をコントロールしていきます。
入院して、1週間目の産婦人科での検診。まだ、はっきりとしない・・・子宮外妊娠の可能性も・・・と言われました。
そして、次の週、やっと赤ちゃん確認!やっと、おめでたですって言われました。
と、その週からつわりが…何も食べれなくなって、食べてももどすという生活に突入。
クリスマスも新年もつわりと戦いながら病院で過ごし、お正月休みが明けた頃、私は朝食後
気分が悪くなり、お膳を返しに行く途中「やばい・・」と思って、病室へ引き返そうとした瞬間、いきなり倒れてしまいました。
そのまま、看護婦さんに運ばれて洗面所へ。頭がボ〜ッとして、何かがおかしい。
看護婦さんに、「廊下、汚してしまった・・・すみません」と言ってるつもりが言葉が出ない・・・
言葉は出てるつもりだが、看護婦さんに通じない。私の頭には「????」
看護婦さん「とりあえず、着替えてベットに戻りましょうか?」私「着替えはロッカーの中にあります。鍵は・・・」
看護婦さん「???ロッカーの中に着替えあるの?鍵は?」私「%@*&$#?%#・・・」
看護婦さん「とりあえず、着替えて」と、別の看護婦さんが着替えを持ってきてくれて着替えてベットへ・・・
看護婦さん「ここで、おとなしく寝ててね。先生呼んでくるから」と慌てて私をベットに寝かして、カーテンを閉めていってしまいました。
しばらくすると、主治医の先生と、心臓外科のほかの先生が来て「大丈夫?分かる?」看護婦さん「右半身も少し麻痺して、言語障害も・・・」
主治医の先生「両手上げてみて、手を開いて閉じて〜」私「(やってるつもり・・・)」
先生「出来てへんな〜麻痺してるわ〜」私「(えっ?出来てるやん)」
先生「自分の名前分かる?」私「・・・・(確か結婚したから名前は変わってるはずで・・・あれ?)」
先生「僕、誰か分かる?」私「・・・・?(名前、なんやったっけ・・・)」
先生「今日、何月何日何曜日?」私「・・・・?(えつ?)」看護婦さん(小声で)「入院してたら普通でもわからへんちゅうねん」
先生「今からCT行くから。」ということで、CTへ。そのまま、私の記憶は途切れてしまいました。
で、気がついたら脳外科の先生が・・・「点滴しますね〜」
と言う事で、すぐに点滴が追加されて尿道も入れられてしまいました。
そして、また質問攻め・・・私は、何一つ答えられずへらへらしていました。(と、はづちちが言っていた・・・)
この辺の事は、あんまり詳しく覚えてないんです、私。
で、次の日にもう一度CTを取りに行って、先生から話が・・・と言うことではづちちと話を聞きに行きました。
部長先生「どうですか?」私「大丈夫です。」(次の日にはちゃんと話できるようになってました。)
部長先生「血栓が人工弁についたのが脳に飛んで脳血栓になってたようです。小さかったからすぐに流れていったみたいですが。
これから先、何があるか分からないですよ。お腹が大きくなると心不全になる可能性も十分考えられます。
正直、このまま妊娠を続けていって無事出産できるかは保証できないですね〜。ちょっと、もう一度お二人で考えてみてください。」
と、言われ、かなりのショックで病室へ戻って行きました。
病室で、はづちちに「どうする?」って言われて、「産むもん!」と速答した私。
はづちち「今の話聞いてたんか!万が一って言うのがあるって言われてんで!」
私「産むもん!」はづちち「よう考えや!」私「・・・よう考えた・・・産むもん!」
はづちち「次なんかあったら、赤ちゃんは諦めるって言う事でいいか?」私「う〜ん・・・産むもん・・・」
と言う事で、妊娠続行と言う事になりました。
その後は、全く変わったことも無く(つわりはひどかったが・・・)無事、安定期に入り、
ヘパリンからワーファリンに切り替え、平成12年3月8日退院!
退院する時も主治医の先生に
「これはあくまで仮退院ということです。これからお腹が大きくなるに連れて、心不全の可能性が出てきます。
心不全の症状と妊娠中毒症の症状はよく似てますが
もし、何か違う事・・・例えばむくみが出てきたとか、胸が苦しくなってきたとかちょっとでも違うと思ったことがあればすぐに
連絡してください。いいですか、心不全の症状が少しでも出たらすぐにきてくださいよ!」
と、念押しされて無事退院!
退院したとたん私は、遊びまくってました・・・。
毎月「キャッツ」を観に行ったり(はづちちにチケットとってもらってたのさ。)
友達と遊びに行ったり、この頃特に、友達の結婚式の二次会が多くて、自分で運転して行ったり。
もちろん毎月の検診も自分で運転して行ってました。
とにかく元気なんです、私・・・周りが驚くぐらい。
ということで、月日は流れ、心不全の可能性なんて忘れて36週目に突入しました。
36週目に入り、 帝王切開の手術をする為にまた、ワーファリンからヘパリンに代えなくてはいけません。
ということで、今度は産婦人科に入院。入院期間はヘパリンからワーファリンに戻すまでの3週間の予定です。
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