ヒヨドリかな?


2004年3月24日(水曜日)の朝方、ドンという衝撃音で目が覚めた。時計を見ると午前6時だった。「昨日は寝たのが午前3時半頃だったし、ここで起きて音の正体を確かめようとすると、もう眠れなくなってしまうなあ。下宿の外で鳥が騒いでいるから、どこかに鳥がぶつかったのだろう」といった程度に考えただけで、そのまま寝てしまった。

それから午前10時ちょっと前に起き出して、2階にある部屋の窓を開け、下を覗いてみたが、何も確認することは出来なかった。ところが、もう片方の窓の網戸に目をやると、ちょうど真ん中あたりに長径2cmくらいの楕円形の穴が開いていて、長さ7〜8mmの微妙な色合いを持つグレーの羽が引っ掛かっていた。その窓には、網戸に開いた穴と同じ大きさの楕円形の染みのようなものが付着していた。

鳥が衝突するのは一般に窓のほうで、網戸に衝突することは考えられないので、他の鳥に追い掛けられて方向性を見失った結果なのかもしれなかった(1)。「そういえばハシボソガラスが、やたらと鳴いていたよなあ」と思ったのだが、カラスのせいにするほどの確信があるわけではなかった。

私の場合、野鳥に関しては、ある程度の見分けは付く。早春の、この時期に下宿の周辺、及び隣家の庭に多い鳥は、スズメ、シジュウカラ、ヒヨドリ、オナガ、キジバト、ハシボソガラス、トビ、それにや海が近いこともあって、ハクセキレイ、コチドリ、ウミネコ、等々である。いつもならウグイスやメジロが来ている頃だが、今年はまだのようである(2)。モズは、もうとっくにいなくなってしまった。そういえば、ムクドリもキジも見かけない(3)。

私が目覚めるほどの衝撃音の大きさと、網戸に引っ掛かっていた羽の特徴から推測すると、ぶつかったのは「ヒヨドリ」のようである。それにしても、このヒヨドリは、その後どうなってしまったのか?

[脚注]
(1) 鳥が窓に衝突するのを防ぐ目的で、窓に猛禽類のシールが貼ってあるのを見かける機会が多い。例えば、釧路湿原国立公園「温根内ビジターセンター」の窓には、このシールが貼ってある。
(2) 4月4日(日曜日)の朝、シジュウカラの「ツツピー、ツツピー」というさえずりに混じって聞こえる、ウグイスの「ホー、ホケキョ」というさえずりで目が覚めた。この春は、3月の寒波の影響なのか、いつもよりウグイスの到来が遅いようである。昨年あたりから、海岸脇の平場にもかかわらず、ウグイスのさえずりが真夏でも聞かれるようになった。今年も5月になると、カッコーとの共演が始まるかもしれない。
(3) 子育ての時期になると、キジのオス1羽にメス3羽のハーレムをよく見かける。また、大学の松林内では、ときどきドラミングの音が響き渡り、愛くるしいコゲラの姿を見かけることがある。


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