イモリの防御姿勢

Newt Defensive Posture
長野県北安曇郡白馬村北城に生息するイモリの成体メスの防御姿勢で、水中(水温=5.5℃)で早春の眠りの中にある個体(2006年5月2日撮影)。頭部を後方に反らし、尾をコイル状に巻いて肢を曲げることで、警告色である腹の模様(朱色)を誇示していた。この姿勢は本種の抗捕食者行動のひとつで、水辺に放されてから少なくとも30分間は維持された。

調査時に、婚姻色(青紫色)を持つイモリのオス2匹と、メス1匹が他に水中で見つかった。ハクバサンショウウオの産卵後のメス1匹と、成熟卵を持ったメス1匹が水中から捕獲されたが、卵嚢は見つからなかった。この成熟卵を持ったメスは、未排卵の状態にあると思われた。それは何故かと言うと、それから3日後(5月5日)に、飼育下でメスの総排出口から1対の卵嚢の粘着端が出て来たからである。

同行した調査者(アルファベット順、敬称略): 懸川雅市(東京都立小松川高等学校)、岸冨士夫(しろうま自然の会)。


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