(A) この湿地の概観。ハクバサンショウウオの繁殖期の特徴を示すオス1匹と産卵後のメス1匹が水中で見つかった。水際からは産卵後のメス1匹が、地面の倒木の下からは産卵後のメス3匹、亜成体3匹、幼体1匹が、水中にある倒木や枯れ枝の下、または落ち葉の中からは、2細胞期〜神経胚期の卵嚢69.5対が見つかった。これら69.5対のうち、半対の卵嚢の約半数は未受精卵であった。水中の倒木の下には、ヤマアカガエルの幼体1匹が潜んでいた。
(B) 水中にある倒木の下に、ハクバサンショウウオの卵嚢17対が見られた産卵場所。次に示す人々の多くが、この場所に集まっていた。
同行した共同研究者(所属ごとにアルファベット順、敬称略): 新井洋子、岩田容子、上浪和子、山内陽子(以上、丘陵のトウキョウサンショウウオを守る会)、原田慈照(無所属)、懸川雅市(東京都立八潮高等学校)、岸冨士夫、中山明子、齊川祐子(以上、しろうま自然の会)。