道路脇の産卵場所

Population 4Population 6
Population 13Population 19

トウホクサンショウウオの幾つかの道路脇の産卵場所(Hasumi and Iwasawa, 1987a, 1987b, 1988, 1993; 比較のために、池タイプの産卵場所を見よ)

(A) 秋田県八森町真瀬渓谷にある道路脇の水たまり(標高50m)。1984年5月5日、水たまりには、繁殖活動中のオス12匹と卵嚢3対がみられた(水深15cmくらい; 水温7.3℃)。この水たまりは、青秋林道建設用の何らかの重機の轍(わだち)跡に溜まった、雨水に由来するものである (「青秋」は、青森と秋田を意味する)。この林道は、ブナの原生林で有名な、白神山地へと通じている。水たまりの近くでは、カジカガエルのオス1匹が倒木の上にいた(調査時間: 午前6〜8時)。4月24日に辺りを覆っていた30cm以上もある積雪は、調査時にはすっかり消えていた。

(B) 岩手県玉山村川又にある道路脇の流れ(標高180m)。この流れ(水温11.4℃)では、トウホクサンショウウオの繁殖活動中のオス18匹と卵嚢10対がみられ、ヤマアカガエルの卵塊が1つあった(1984年4月22日)

(C) 福島県北塩原村桧原にある湧き水が流れ込む側溝(標高820m)。この側溝では、トウホクサンショウウオとクロサンショウウオの混合産卵が生じていた。1983年5月7日に、前者のオス3匹、メス4匹、卵嚢8対、及び後者のオス3匹、卵嚢11対がみられた(水温は野帳に書いてなかった)。1984年5月17日に、前者のオス6匹、卵嚢6対、後者のオス1匹、卵嚢5対、及びヤマアカガエルの3卵塊がみられた(水温13.0℃)

(D) 群馬県水上町藤原にある湧き水が流れ込む側溝(標高740m)。この側溝には、繁殖活動中のオス7匹、メス2匹、卵嚢60対が1983年5月9日にみられ(水温8.6℃)、繁殖活動中のオス41匹、メス10匹、卵嚢20対が1984年5月16日にみられた(水温9.0〜9.5℃)


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