池タイプの産卵場所

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トウホクサンショウウオの幾つかの池タイプの産卵場所(Hasumi and Iwasawa, 1987a, 1987b, 1988, 1993; 比較のために、道路脇の産卵場所を見よ)

(A) 青森県五所川原市梵珠山にある幾つかの湧水池のひとつ(標高320m)。この湧水池で、1983年5月3日に2匹のオスと4対の卵嚢が、1984年5月21日には3匹の越冬幼生がみられた(卵嚢なし)。1984年5月6日、梵珠山の麓にある道路の側溝で、20対の卵嚢を見つけた。このとき1m前後の積雪が、当の湧水池への行く手を阻んだ。

(B) 青森県弘前市久渡寺にある幾つかの湧水池のひとつ(標高240m)。この湧水池を取り囲む白っぽい部分は、積雪を示す。1984年4月23日、これらの湧水池には、トウホクサンショウウオの全部で2匹のオスと9対の卵嚢がみられ(1匹のオスと1対の卵嚢がみられた湧水池の水温は4.8℃であった)、ヤマアカガエルの個体も多数いた。このとき60cm以上もある積雪が、寺の林床を覆っていた。1984年5月5日、全部で9匹のオスと多数の卵嚢対が確認され、周りに積雪はほとんどなかった。このときは、あちこちに子供がたくさんいて、水温を測定することが出来なかった。

(C) 秋田県大曲市蛭川にある、湧き水が流れ込む池(標高180m)。この池は、多数の岩で人工的に囲まれている。1983年5月5日、3匹のオスと多数の卵嚢対がみられた。1984年4月24日、オスが1匹だけいた(卵嚢なし)。このとき周りには、約50cmの積雪があった。1984年5月4日、30匹のオス、4匹のメス、及び15対の卵嚢が認められた(水温は9.7℃)

(D) 山形県山辺町畑谷にある湧水池(標高610m)。ここは視て分かるくらいコンコンと水が湧き出た池で、1983年5月6日には5匹のオスと2対の卵嚢が、また1984年5月8日には6対の卵嚢がみられた。


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