雄の腹腺

Ventral Gland 1
Ventral Gland 2

クロサンショウウオの雄の総排出腔領域の組織学的変化(アルシアンブルー・PAS染色; Hasumi et al., 1990)。ct=結合組織、m=筋組織、mg=粘液腺、vg=腹腺。スケール=1mm。

腹腺と呼ばれる1種類の分枝管状腺が、総排出腔領域に見られる。

(A) 3月の繁殖期の初めに採集された、池に入って間もない、排精中の雄の腹腺。強いPAS陽性反応を示すコロイド状の分泌物が、多数の腹腺の内腔に認められる。皮膚に不規則に分布する粘液腺が、アルシアンブルーで青く染まっている。

(B) 3月の繁殖期のピークに採集された、明瞭な水生型の雄の腹腺。腺内腔には幾つかの分泌顆粒があり、弱いPAS陽性色を保っている上皮細胞が、陰性のものと混じり合っている。また皮下には、結合組織の著しい膨潤が認められる。粘液腺が空であることに注目。


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