2年生の練習内容 2002年4月号 改定:平成14年5月12日 |
目 次 |
●3バウンド後、競り合いからシュート 競り合いで勝つにはボールに触る前に先に敵とボールの間に体を入れるのが原則だ。これまでは、口頭で口やかましく言って覚えさせようとしていたがなかなかうまくいかなかった。今回は競り合いからシュートの練習で、コーチが投げ上げたボールが“3回バウンドするまで触れない”という制限を付けてみた。こうすると、あれこれ言わなくてもボールに触る前に有利な位置を取ろうとして自然と先に敵とボールの間に体を入れるようになる。 @勝ち負けがはっきりしていること。 A得点をしたことが、自分のチームの勝利に貢献すること。 チーム分け まず全員を集合させて一列に並ばせる。「前から順番に番号を言ってください。番号を言った子はすぐに座ってください」。こうすると、たちまち順番が決まってしまう。そこで、たとえば12人いたら、「1,3,5,7,9、11番の子はゼッケンをつけてください。」と言って、ゼッケンをつけさせる。 準備 ゴールの真ん中にコーンを置きシュートエリアを2つに分ける。ゴール前10m位の所にゴールラインと平行にコーンを7mくらい離して2個置き、そこにチームごとに並んでもらう。真ん中にボールを置くエリアを作り、全員に手でボールを入れさせる。得点用の小さなコーンをボールの置いてあるそばに各チーム分10個ずつ置く。 ルール説明 「コーチが出したボールを競り合ってゴールに入れてください。ただし、投げ上げたボールが3バウンドするまでは触ってはいけません。シュートする方向は、互いに遠い方のゴールです。得点した子は小さなコーンを自陣へ持っていってください。」と言ってから始める。ボールを投げる方向は、ゴールと反対にする。そうすることで、ゴールを背にしてキープした後に振り向いたりする必要が出てくるので、実戦により近くなる。 効果 体を先に相手の前に入れようと競り合っている間は、足技は不要だ。従って普段自分はへただと思っている子にとっては上手な子に勝てるチャンスが多いので、積極性を養うのにはもってこいだ。うまいへたに関係なくできる上に、サッカーを上達させるには極めて重要な練習になっていると思う。 |
前回の練習方法の修正 1年生の練習11月号で紹介した、正面からボールに向かって突っ込んでくる敵を横にかわすでは、以下の問題が生じた。 @パスされたボールをきちんとトラップしない子が多い。後ろにそらしたり、5m以上も転がってしまう。 A相手がラインを越えて入ってきたらその子に当たらないように大きく前方に蹴ってしまうという奇策を出してきた。いくら「ドリブルでかわせ」と言っても聞かない。これでは本来の目的の“相手をかわす練習”にならない。 @項の対策は、直径2m位の円をあらかじめ書いておき、最初のトラップでその円の中から出たら相手に1点献上とした。 A項の対策は、ラインを越えたら終わりではなく、越えてから2m以内のところで足の裏でタッチすることとした。それまでに先に触られたらこれも相手に1点献上とした。 ルール 2人一組になり、Bが円の中に、Aはラインの外に、互いに向かい合う。Aの方がボールを持ち、AからBにボールをパスすると同時に、ボールを取りにBに向かって行く。BはAにボールを触れないようにかわしてからラインを越えたところまで持っていき、足の裏でボールを押さえる。 Aの方だけ1回の勝負で最大2点までゲットできる。まず、Aのパスに対してBは円の中でトラップしなければならないが、ミスしてボールが円の中から出たらAはまず1点ゲットできる。次にBがラインを越えたエリアまでボールを運び足の裏でボールにタッチするまでにAがボールに触れればさらに1点をゲットできる。 勝負が終わったら、今度はスタートの位置が入れ替わり、BからAにパスを出して勝負を行う。これを繰り返して10点を取った子が出てきたら終了する。 今は最初のパスミスは何回でもやり直しとした。この練習に慣れてきたら、パスミスは相手の得点という風にしてみようかとも考えている。 ねらいと効果 パスはインサイドでグラウンダー(浮かせないこと)を条件にやらせる。単なるパス練習と違うところは、言わなくても強いボールを蹴ってトラップミスをさせようとするところだ。 正面から来る敵に対して自然とフェイントを使い出す。相手の動きをよく見て逆を取ったり、横にかわすコツをつかんでくる。 |