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遠藤賢司最近資産
遠藤賢司バンド/CDS/史上最長寿のロックンローラー
 こればかりはスキャナーでは取り込みようがなかったので、デジカメです。へもい写真ですが了承下さい。

 最初に白楽の極楽レコードでこれを見た時、ポスターが貼ってあるのかと思った。何しろ、60cm*60cmという巨大サイズである。しかし、良く見ると、CDだったのだ。

しかも、収録曲は全一曲!
しかも、25分! 
裏面は豪華総天然色双六!
お持ちかえり用ビニール袋つき!
歌詞カードはエンケン入魂の殴り書き!

 しばし呆然としていた私は、「こんなどう考えても売れるはずがないもの」を作った芸術家に対する畏敬の念を覚えてきてしまった。「誰が一体これを買うのだろう、、。俺しかいないか、、。」

 しかし、だまされたのかもしれない、と思いつつも、意を決して店主に壁に掛かったCDを指して注文すると、店主は何と店の奥から新しい在庫を出してきたのである。作る方も作る方なら、買う方も買う方で、売る方も売る方であった。三位一体。非常に感動的であった。

 帰りの電車の中で、他の乗客からじろじろ見られてしまい、妙に恥ずかしかったのが記憶に残っている。

 もちろん名前は知っていた「遠藤賢司」氏ではあったが、このCDこそが記念すべき運命の出会いの一枚であった。そして、同時に、もちろん名前は知っていた湯川とーべん氏・石塚俊明氏とも運命的な出会いをすることになった。

 内容? つべこべ言わずに聞くがいい。見事に白寿の爺になりきっているエンケンの、その年寄りの魂の咆哮に、グレッチギターの爆音に、まずは呆然とし、笑い、そしてのめり込み、最後には涙が溢れてきた。

 そしてその瞬間、遠藤賢司バンドは、私にとって最強のカリスマ・ロック・トリオとなったのであった。
1991/06/09