発売から1年半が過ぎているのだが、このアルバムは日に日に聴くようになっている。
第一印象は「いやあ、重いのを作ったなあ、一般的には大丈夫なのかなぁ? 俺は好きだけど」という感じだったが、「好き」の度合いが徐々に増しているのである。
最近色々なバンドが出てきて、色々な手法で、面白いことをやってくれている。その多様性は悪くはないし、ライヴハウスで見た時にも楽しめるのだが、時折「どうやってうける」かが重要なのかな、と思ってしまうことがある。
そんな中で、くるりは明らかに異質な感じがする。彼らが求めるものは、「どうやってうけるか」ではなく、常に「新しい可能性」なのだ。そのあたりが、真の音楽好き・音楽人を引き付けるのだろう。
しょーもない音楽であふれた業界で、ひときわの輝きを見せる孤高のロックバンド、くるり。これは思っている以上に凄いことだよね。