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くるり資産
元くるり/森信行 実使用スティック
 2003年1月26日、下北沢QUEにて新生遠藤賢司&カレーライスのライヴが挙行された。
 エンケンさん最近の若い人たちの名前がよくわからなくなるようで(笑)、ドラムスの森信行(くるりからレンタル移籍中らしい)君は森大佐衛門。ベースの隅倉弘至(初恋の嵐)氏は隅倉呑兵衛と命名された。

 そういえばオムライス姉妹のかわいしのぶ譲はエリザベスと命名された。ちなみに湯川とーべんさんが向山テツさんや小川銀二さんとともにエンケンバンドのゲスト扱いで出演した時は「ザ・富士山」と命名された。一方、かわいしのぶさんは飼っているハムスターに「富士山」と名前を付けているらしい。恐るべしエリザベス。

 それはともかく、この日のステージは気持ちいいくらい壮絶だった。特に森君のドラムスの音のでかさがいい。今にもぶっ倒れそうな表情で、やっとの思いでついて行っているようにさえ見えるのだが、それはリズムキープなどを考えずにぎりぎりのところで一打一打全力で叩いていることの証明なのだろう。

 この日久しぶりに聴いた「裸の大宇宙」がこの日のハイライトだった。三人が三人、全身全霊で曲に、客に、大宇宙に戦いを挑んでいるようだった。全力でドラムスを叩きながら搾り出すようなコーラス(というよりユニゾンであり、唸りなのだが)を叫ぶ森君も、間奏でまるで何かにとりつかれたように(岡本太郎が憑依したか?)跳ね回るエンケンさんも、それは鳥肌物のかっこよさであった。エンケンさんは、あれほどリズム隊がしっかりしたビートを叩いていたにもかかわらず、最後はリズムがずれる程の入り込みようだった。

 東京ワッショイで、一緒になって叫んでいるうちに、森君と心が通じ合ったような気がした。最後にドラムスに覆い被さるようにして決めを入れた森君のスティックが目の前に転がってきた。私はこれを森君からの贈り物、至福の時間を共有できた友情の証と勝手に解釈して、大切にしたい。

 因みに、ボタンは最後の最後に森君がシャツを引きちぎった際に飛んできたもの(笑)。