2012年末時点のプリンタ 〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜 (2012年11月26日公開/2013年1月24日追記)
新製品としては比較的低価格な1万円台の複合機である。ここでは4機種の比較となった。エプソンの染料インクの下位機種と顔料インクの上位機種の価格帯が同じになるのは例年のことだが、今年は顔料インクの中での最上位機種であるPX-504Aのみ継続販売と言うことで価格が下がっており、1つ下位機種のPX-435Aとの価格差が小さくなり、同じ価格帯で比較することになっている。染料インクのEP-705Aが17,700円、顔料インクのPX-504Aが16,800円、PX-435Aが15,600円で、これらとキャノンのPIXUS MG4320が15,800円と同価格帯になる。低価格と言うことで機能面では上位機種に劣る部分も多いが、一方でこだわりを持っている部分もある。搭載しているどの機能を気に入るかで、購入する機種が決まるだろう。 |
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シアン マゼンタ イエロー ライトシアン ライトマゼンタ |
シアン マゼンタ イエロー |
シアン マゼンタ イエロー |
シアン マゼンタ イエロー |
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(前面交換) |
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(つよインク200) |
(つよインク200X) |
(つよインク200X) |
(ChromaLife100) |
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ブラック:384ノズル |
ブラック:180ノズル |
ブラック:640ノズル |
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(A4普通紙セット可能枚数) |
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印刷部 |
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定型フォーム印刷(原稿用紙・方眼紙・五線譜・レポート用紙・スケジュール帳・チェックリスト・漢字練習帳) Web定型フォーム印刷 |
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印刷 |
iPod touch 第3世代以降 iPad Android 2.1以降 |
iPod touch 第3世代以降 iPad Android 2.1以降 |
iPod touch iPad Android 1.6以降 |
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領域判定コピー |
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まずプリンタ部から見てみよう。インク構成からして、4機種には特徴がある。EP-705Aのプリンタ部は比較的高性能で、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの基本4色に加え、ライトシアンとライトマゼンダという色の薄いインクを使う6色インク構成で、色の薄い部分でも粒状感がおさえられる。また最小インクドロップサイズは1.5plと非常に小さいことと併せて、非常に高画質だ。この部分は、最上位機種のEP-905Aと同等であるため、この価格でありながら最高レベルの画質が手に入る。インクは染料インクの「つよインク200」である。新タイプではないもののアルバム保存200年、耐光性50年、耐オゾン性15年と十分なレベルである。また、染料インクであることから、写真紙等の光沢感がそのまま出るため、写真印刷に向いている。上位機種と異なるのはノズル数が半分になっていることである。とはいえ、Advanced-MSDTという5つのインクサイズのインクを打ち分ける機能を搭載しており、必要に応じて大きなインクサイズを打ち分ける事で高速化と高画質化を両立しており、L判写真縁なし印刷1枚が22秒と十分高速だ。 一方のPX-504AとPX-435Aは顔料インクの「つよインク200X」を採用する。インク構成もブラック、シアン、マゼンダ、イエローの基本4色のみで、最小インクドロップサイズもPX-504Aが2pl、PX-435Aが3plと大きいため、EP-705Aと比べると粒状感が目立つ事になる。十分に写真印刷が行えるレベルではあるが、上位機種と比べると若干ザラザラした感じを受けることとなる。また、そもそも顔料インクであるため、写真紙に印刷した際に光沢感が弱くなり、ポストカードのような半光沢になってしまうため、向いているとは言い難い。ノズル数はPX-504AではEP-705Aより多い物の、ブラックにノズル数が多く割り当てられており、カラーのノズル数はそれほど多くないことに加え、Advanced-MSDTではなく3つのインクサイズのインクを打ち分けるMSDTであるため、L判写真縁なし印刷速度は56秒とやや遅めだ。PX-435Aに至っては、最小インクドロップサイズが大きめだとはいえ、ノズル数がかなり少ないため、75秒とさらに遅くなる。一方で、顔料インクの得意分野は普通紙だ。モノクロ、カラー問わず普通紙への印刷画質は高く、にじみの少ないメリハリのある印刷が行える。染料インクではつぶれてしまいがちな白抜き文字や、グラフなどもくっきりしている。また、耐水性も高く、濡れた手で触ったり、マーカー等を引いてもにじまないというメリットがある。また、普通紙印刷は高速でもある。PX-504Aしか速度は公表されていないが、A4普通紙カラー印刷で7.2ipm(image per minute:1分あたりの印刷枚数)、ノズル数の多いブラックインクのみを使うモノクロ印刷では15ipmを誇る。この15ipmという速度はキャノンの最上位機種に匹敵する速度であり、後述のPIXUS MG4230を大きく上回る。ノズル数がPX-504Aより少ないPX-435Aはこれより遅くなるだろうが、写真印刷ほど遅さは感じないはずだ。普通紙への印刷やコピー、年賀状印刷などにはむしろこちらの機種の方が向いていると言える。また、耐保存性は、PX-504Aが従来の「つよインク200X」なのでアルバム保存200年、耐光性45年、耐オゾン性30年、PX-435Aは新タイプの「つよインク200X」なので、アルバム保存300年、耐光性45年、耐オゾン性30年となり、十分なレベルであるため、速度と光沢感さえ気にならなければ、写真印刷にも耐えられる保存性である。 最後にPIXUS MG4230だが、こちらも4色構成となる。ただし、ブラックインクは顔料インクで、染料インクはシアン、マゼンダ、イエローの3色しか搭載していないため、写真印刷などではブラックインクが使用できない。そのため、3色を混ぜて黒に近い色を表現するが、メリハリはどうしても弱くなる。比べてみるとはっきりと違いがわかるレベルであるため、全体にコントラストが低い様に見えるのは残念だ。最小インクドロップサイズは2plとPX-504Aと同等であるため、粒状感は少なめだが、ライトインクがないため色の薄い部分で粒状感が目立つ事と、前述のコントラストが弱くなることを考えると、EP-705AやPX-504Aより画質は劣る。ノズル数は上位機種より少ないが、それでもエプソンの3機種より多いため、L判写真縁なし印刷速度は37秒とまあまあ高速である。普通紙の印刷もA4カラーで5.7ipm、A4モノクロで9.9ipmと十分なレベルである。染料インクであるため、写真紙に印刷した際に光沢感が失われない一方、ブラックのみだが顔料インクであるため、普通紙へのモノクロ印刷時にはメリハリのある印刷が行える。モノクロ原稿やモノクロコピー、年賀状の宛名面などで効果を発揮するだろう。インクは上位機種とは異なり「ChromaLife100」で、アルバム保存100年と十分なレベルだが、他の3機種と比べるとやや劣る印象だ。またPIXUS MG4230の注意点として、カラーインクが一体になっていることである。前面から交換ができるというメリットを備えるが、独立インクでないため、無くなった色だけ交換ができない、年賀状などで特定の色をよく使うと、他の色が残っていても交換することになるため、コスト面では不利となる。これらを見ると、写真印刷を得意とするEP-705A、普通紙印刷を得意とするPX-504AとPX-435A、その中間のPIXUS MG4230という位置づけとなるだろう。 給紙に関しては、EP-705AとPX-435Aが背面給紙のみ、PX-504AとPIXUS MG4320が前面給紙のみと、はっきり分かれることとなった。用紙のセットが簡単で、厚紙やラベル用紙、封筒などへの印刷でも安心なのは背面給紙である。一方、前面給紙は内部で用紙が180度曲げられるため、対応しているとはいえ厚紙やラベル用紙への印刷は心配だが、用紙が前面にセットできるためスマートであるほか、プリンタ上部に余分なスペースが無くても用紙がセットできるメリットがある。一長一短であるため、どちらが良いとは言い難いため、どの点にメリットを感じるかという事になる。ちなみに使用できる用紙は4機種ともL判〜A4サイズとなる。またセット可能枚数はPX-504AがA4普通紙で150枚、それ以外の3機種は100枚となる。注意点はPIXUS MG4230の前面給紙である。PX-504Aは上位機種のようにカセット式になっているが、PIXUS MG4230はカセット式ではなく、前面パネルを開いた上に用紙をセットする。そのため、用紙をセットしたまま排紙とトレイや前面パネルを閉じることができないため、利便性は劣る事となる。 CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷機能はEP-705Aのみ搭載している。一方自動両面印刷機能はPX-504AとPIXUS MG4230だけ搭載している。同時両面印刷ではなく、片面印刷後に乾燥時間も必要な上、普通紙のみの対応であり、ハガキへの自動面印刷ができない。そのため普通紙への両面印刷に限られるが、便利な場合もあるだろう。写真の自動補正機能としては、エプソンの3機種は「オートフォトファイン!EX」、PIXUS MG4230は「自動写真補正II」という機能を備える。名称は違うものの、逆光や色かぶりをした写真でも、顔やシーンを認識して高いレベルで自動補正が行われるという高機能なものである。またパソコンからの印刷時だけでなく、後述のダイレクト印刷時にも利用できる。そのほか、PX-504AとPX-435Aはカラーインクが切れた際にもモノクロ印刷は継続できる機能を搭載する。通常は1色でもインクが無くなるとプリントが出来なくなるため、便利な機能である。ただし5日間限定であり、常にカラーインクを搭載せずに使用できるわけではなく、急になくなった際に、購入するまでの間使い続けられる程度の物だと考えた方がよい。 続いて、スキャナ部を見てみよう。解像度はPX-504Aが2400dpi、それ以外の3機種が1200dpiとなる。解像度に大きな差があるように見えるが、反射原稿(紙などの原稿)にしか対応しないため、1200dpiでも十分すぎる解像度で、実際には600dpiや300dpiで使用することがほとんどになると思われるため、実際に使う上での差はあまりないと言える。いずれもCIS方式、厚い本の綴じ目近くなど、ガラス面から浮いてしまう原稿は苦手だ。ちなみにスキャンした原稿をパソコンを使わずにメモリカードに保存する機能は、PX-435Aを除く3機種が搭載している。 ダイレクト印刷も全機種が搭載している。ただし、対応メモリカードは大きく異なり、EP-705AがSDカード、メモリースティック、xDピクチャーカード、コンパクトフラッシュに対応し、一通り対応している形だ。PX-504Aはコンパクトフラッシュには対応しないが、SDカード、メモリースティック、xDピクチャーカードに対応する。一方PX-435AはSDカードとメモリースティックDuo、PIXUS MG4230がSDカードとメモリースティックとなり、最低限となっており。最近のコンパクトデジカメや携帯電話はSDカードの機種のみで、数年前までさかのぼってもメモリースティック対応の機種があるだけなので、これら2つに対応していれば問題ないとも言えるが、念のため手持ちのデジタルカメラのメモリカードを確認した方が良さそうだ。ちなみに、PIXUS MG4230は標準サイズのメモリースティックに対応、PX-435AはメモリースティックDuoに対応しているが、メモリースティックは標準サイズからDuoに移行したのはずいぶん前のことなので、問題にはならないだろう。むしろアダプタが不要なだけ、PX-435Aの方が細かい点で便利と言えるかもしれない。 これらメモリカード以外に、EP-705AはUSBメモリからの印刷にも対応している。さらに、各種メモリカードからUSBメモリへのバックアップが可能な他、USBメモリ以外に対応の外付けハードディスクや外付けDVDドライブへのバックアップやそれらからの印刷も行えるなど対応するメディアは非常に豊富だ。PictBridgeや赤外線通信、手書き合成シートにも4機種中で唯一対応し、写真印刷機能は他の3機種を圧倒する。写真印刷向きのインク構成をとっている機種らしいと言えるだろう。そのほか、パソコン無しで印刷する機能として、PX-504Aは写真を背景に印刷した便箋を始めとする罫線やマス目などの用紙が印刷できる「ノート罫線印刷機能」を備える。一方のPIXUS MG4230もカレンダーや原稿用紙、方眼紙、五線譜などが印刷できる「定型フォーム印刷」機能を備えている。さらに、「Web定型フォーム印刷」機能を搭載し、本体内蔵の定型フォームだけでなく、Web上から最新の定型フォームをダウンロードし、印刷できるようになっている点が目新しい。PX-435A以外の3機種は単体での機能は豊富であるといえる。 スマートフォンとの連携機能はEP-705Aを除く3機種が搭載している。いずれもiPhoneやiPod touch、iPadと、Android端末に対応している。いずれも、専用のアプリを無料でダウンロードすることで行える。印刷できる内容としてまず写真がある。用紙サイズや用紙種類、フチ無し設定まで行えるため、スマートフォンで撮影した写真を手軽に印刷できる。さらにドキュメント印刷にも対応している。ただしPX-504AとPX-435AはPDF/Word/Excel/PowerPointといった主要なファイルに対応しており(PowerPointはiOS版のみ)、Webページの印刷もできる一方、PIXUS MG4230はPDFのみ対応で、しかもAndroid端末はAndroid用アプリ上で作成したPDFファイルのみ対応している。ドキュメント印刷を行うならPX-504A・PX-435Aの方が便利だろう。また、3機種ともスマートフォン上からスキャンを実行し、データをJPEG又はPDF形式で受け取ることもできる。出かける前に紙の情報をさっとスマートフォンに転送するといった使い方ができるため便利だろう。 さらにネットワークを利用したプリント機能として、PX-504AとPX-435Aは、印刷したい写真や文書を本機にメールすると自動で印刷できる「メールプリント」、通常のプリント同じ操作で、離れた場所のEP-775Aで印刷できる「リモートプリントドライバー」といった機能を搭載しているのが便利だ。ネットワークに接続されていることを最大限に生かしていると言えよう。 コピー機能を見てみよう。単純なコピー機能としては、4機種とも単純な等倍コピーだけでなく、原稿サイズを自動で認識し用紙サイズに合わせて拡大縮小する「自動変倍」機能や、原稿と印刷する用紙サイズの組み合わせを指定して拡大縮小コピーが行う「オートフィット」機能、さらに25〜400%の間で1%刻みで拡大縮小コピーが行える機能を搭載した高性能な物だ。またCD/DVD/Blu-rayレーベル印刷が行えるもEP-705Aではレーベル面のコピーも行える。また原稿面に写真を複数枚置き、焼き増し風のコピーを行う機能をEP-705AとPIXUS MG4230は搭載している。この際、EP-705Aは「退色復元」、PIXUS MG4230では「色あせ補正」と名称は異なるが、両機種とも昔の色あせした写真も自動で補正してくれる機能も備えている。またこれら2機種は2枚の原稿を1枚に縮小してコピーする2アップにも対応する。さらにPIXUS MG4230では4枚の原稿を1枚に縮小する4アップにも対応している。その他、EP-705Aはアイロンプリント紙へのコピー時に使える「ミラーコピー」、文字領域と画像領域を認識し、それぞれが見やすくなるよう別々の画像処理を行う「領域判定コピー」といった機能を備える。PX-504AとPX-435Aも「領域判定コピー」は行える。一方PIXUS MG4230は厚手の原稿など原稿台のカバーが浮いてしまう場合に黒くなる部分を消去する「枠消しコピー」機能を備える。 操作パネルはEP-705Aが「LEDナビ」、それ以外の3機種はボタン式となる。「LEDナビ」はタッチセンサー式のボタンで、操作内容に応じて使用できるキーだけがオレンジ色に点灯するため分かりやすく、また電源をオフにしたときはボタンが見えなくなるため、デザイン的にすっきりしているというメリットもある。他の3機種と比較して、操作性は非常に高い。液晶ディスプレイと操作パネルは、エプソンの3機種は本体前面に取り付けられており、操作パネル全体を持ち上げて角度調整が可能だ。操作パネルも角度調整が可能なので、操作性は良い。一方のPIXUS MG4230は、本体の左側(スキャナ部の左)に縦に配置される。液晶は奥にあり、手前に操作パネルが並んでいる形だ。液晶ディスプレイは角度調整が可能となっている。操作パネルが固定されている点ではエプソンの3機種に一歩劣る形だ。液晶ディスプレイサイズは、PX-435A以外の3機種は2.5型と価格を考えれば十分なサイズで視認性は高い一方、PX-435Aは1.44型とかなり小さい。無いよりはましだが、写真の選択などは特に苦労しそうである。LEDナビで操作パネルも角度調整できるEP-705Aが4機種中では圧倒的に使いやすく、続いてボタン式だが操作パネルも角度調整できるPX-504A、次に操作パネルは角度調整できないが液晶ディスプレイは大きいPIXUS MG4230で、液晶ディスプレイが小さいPX-435Aという順になるだろう。 インタフェースはEP-705AがUSB2.0接続のみとなっている一方、他の3機種はUSB2.0接続に加えて、ネットワーク接続に対応する。最近では家に2台以上のパソコンがあり、ルータで複数のパソコンがインターネットに接続できる状態になっているのも珍しくないはずだ。そんな人にはネットワーク接続によりどのパソコンでもプリントできるのは非常に便利だろう。無線LANはIEEE802.11nに対応しているため、無線LANで接続した場合も、遅さを感じさせなくなっている点も3機種共通の便利な点だ。一方で、有線LANに対応するのはPX-504Aだけで、PX-435AとPIXUS MG4230は無線LANのみとなるため、無線LANの電波の届きにくいところでは使いにくい場合もあるだろう。 本体サイズを見てみよう。EP-705Aは上位機種と下位機種がコンパクト化される流れのちょうど中間であるためか、昔ながらの大きさで、451×386×195mmと大きめだ。高さもそれなりにあるため圧迫感がある。PX-504Aは445×367×169mmで、設置面積はそれほど変わらないが高さが低いだけ圧迫感は少ない。PX-435Aは390×300×145mmと幅・奥行き・高さのすべてにおいてPX-504Aより小さく、かなりコンパクトだ。設置面積にこだわるならPX-435Aは優れている。PIXUS MG4320は449×304×152mmで、こちらもコンパクトだが、PX-435Aより横幅は大きくなっている。サイズは機種によって大きな差があるため、設置可能な面積を調べた上で機種を検討した方が良さそうだ。 4機種はそれぞれ特徴的な機種であり、選びやすそうだ。まず写真印刷をメインに考えるなら、PX-705Aである。画質や印刷速度が圧倒的に高く、ダイレクト印刷時に対応するメモリカードも豊富だ。レーベル印刷も行え、操作パネルも使いやすい。一方でネットワーク接続ができないので、USB接続に限られる他、スマートフォン等との連携機能もない。そのほかの機能では劣るところが少ないので、ネットワーク接続に興味がないなら、他機種より1000〜2000円高くてもオールマイティに使えるため、非常におすすめと言える。ただし、本体サイズが大きめなのが問題なければである。逆に普通紙印刷メインならPX-504Aがおすすめだ。顔料インクに加えて普通印刷は非常に高速で、画質も悪くない。自動両面印刷も行え、ネットワーク接続も行える。人によっては有線LAN接続も魅力的だろう。同じく顔料インクのPX-435AはPX-504Aと比べると印刷速度も遅く、画質も劣り、操作性や他の機能も劣っているため、価格差を考えればPX-504Aの方がおすすめだ。ただ、設置面積の小ささが魅力的なら、多少機能が劣ってもPX-435Aという選択肢も悪くない。そして、ネットワーク接続はしたいが、写真印刷もしたいという場合はPIXUS MG4320が良いだろう。印刷画質や印刷速度は並で、写真印刷時にブラックインクが使えず、用紙をセットしたまま給紙トレイが閉じられない点や、インクカートリッジがカラーが一体になっているなどクセもあり、コピーやダイレクト印刷、操作パネルも特筆する点は無いが、とりあえず一通りの機能を搭載しているのは安心材料だ。そのため、使い道がはっきりしていない場合でネットワーク接続を考えていないなら、やはりEP-705Aが、ネットワーク接続をする可能性があるならPIXUS MG4330がおすすめだ。PIXUS MG4330なら設置面積も小さめで置き場所にも困らないだろう。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ キャノンhttp://canon.jp/ ![]() ![]() |