2018年春時点のプリンタ 〜エプソンとキャノンのプリンタを比較〜 (2018年4月12日公開)
エコタンク搭載プリンターを比較する。今のところエプソンからしか発売されておらず、昨年春に発売されたEW-M770F、昨年末に旧モデルを置き換えたEW-M660FTとEW-M571T |
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シアン マゼンタ イエロー |
フォトブラック シアン マゼンタ イエロー |
フォトブラック シアン マゼンタ イエロー |
シアン マゼンタ イエロー |
シアン マゼンタ イエロー |
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(挿すだけ満タンインク方式) |
(挿すだけ満タンインク方式) |
(挿すだけ満タンインク方式) |
(挿すだけ満タンインク方式) |
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(アルバム保存300年/耐光性7年/耐オゾン性半年〜1年) |
(アルバム保存300年/耐光性50年/耐オゾン性10年) |
(アルバム保存300年/耐光性50年/耐オゾン性10年) |
(アルバム保存300年/耐光性7年/耐オゾン性2年) (アルバム保存300年/耐光性7年/耐オゾン性2年) | ||||
ハサミ(染料) |
ハーモニカ(染料) |
ハーモニカ(染料) |
ハリネズミ(染料) |
ハリネズミ(染料) |
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黒:800ノズル |
顔料:360ノズル |
顔料:360ノズル |
黒:400ノズル |
黒:180ノズル |
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まずはプリントの基本となる画質と速度、印刷コストから見ていこう。エコタンク搭載プリンターは基本が似ており、顔料ブラックと染料のカラー3色(シアン、マゼンダ、イエロー)は全機種共通だ。これに染料ブラックを搭載するかどうかで4色構成か5色構成かの違いがある。染料インクは様々な用紙に対応でき、写真用紙等に印刷した際に発色が良く、用紙本来の光沢感が出るため、写真印刷に向いている。一方で普通紙に印刷すると紙にしみこんで広がってしまうため、メリハリが弱くなる。その点で顔料インクならメリハリのある印刷が行え、小さな文字や中抜き文字も潰れずに印刷が可能なほか、耐水性も高いため濡れた手で触ったりマーカーを引いても滲まない。とはえい全色を顔料インクとすると写真用紙などに印刷した際に発色が悪いほか、用紙の光沢感が薄れポストカードのようになってしまう。つまりは染料インクと顔料インクは、用紙によって向き不向きがあるわけである。エコタンク搭載プリンターは顔料ブラックを搭載してるため普通紙への黒の印刷はメリハリがある印刷が行える。ただ顔料インクはブラックだけなので、黒色部分しかこの恩恵は得られない。また、黒と言っても、完全な黒ではないグレーの部分には染料のカラーインクを混ぜて作り出すし、背景色があるなど、カラーの中に黒が混ざっている場合は顔料と染料を混ぜられないことから、染料インクとなる。背景が無く完全な黒という限定があるなど、必ずしも顔料インクの恩恵を受けられるわけではない点は注意が必要だ。とはいえ、コピーや文書印刷でそういった部分は結構多く、一部だけでも全体的に引き締まった印象となるのは確かだ。 一方、写真印刷や年賀状の通信面印刷時には、染料インクが力を発揮する。ここで、4色構成と5色構成で大きな差が出ることになる。5色の機種は顔料ブラックと別に染料ブラックを搭載しているため、写真印刷時も黒インクを使用でき、しっかりとした黒を表現できるため、綺麗な写真が印刷できる。一方で4色構成の機種は染料ブラックを搭載していないため、カラー3色での印刷となる。黒色はカラーを混ぜて作るが、どうしても非常に濃い茶色にしかならず、全体にコントラストが弱くなってしまう。これは黒の髪の毛や影の部分などを見れば一目瞭然だ。その点で5色インクを搭載したEW-M970A3T 最小インクドロップサイズの面でもこれら2機種は写真印刷に向いている。EW-M970A3T このように写真の印刷画質や耐保存性には違いがある。ただ、EW-M770FTとEW-M970A3T 一方普通紙の印刷画質は、5機種とも顔料ブラックを搭載しているため大差が無いように見える。しかし、EW-M5071FT ちなみに、印刷速度にも特色がある。まず写真印刷速度を見てみると、最も速いのはEW-M770T 一方文書の印刷速度は傾向が異なる。EW-M770T 印刷コストだが、L判写真はEW-M770T ちなみに、本体価格の高さは付属のインクで元が取れるという考え方がある。エコタンク搭載プリンター はインクカートリッジの機種とは異なり、製品と同じインクボトルが1セット付属するのが特徴の一つとなっているのだ。ただし、EW-M5071FT ちなみに5機種ともエコタンク搭載プリンターだが、異なる点がある。EW-M5071FT |
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(フチ無し印刷非対応) |
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(A4普通紙セット可能枚数) |
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カセット下段(250枚・普通紙B5〜A3以上) |
カセット上段(2L/ハイビジョン以下) |
カセット上段(2L/ハイビジョン以下) |
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続いて、給紙・排紙関連の機能を見てみよう。使用できる用紙は、EW-M5071FT 給紙に関しては各機種に特色がある。まず、EW-M5071FT EW-M970A3T EW-M670FT 5機種とも用紙の種類とサイズを登録しておく機能が搭載されている。液晶ディスプレイでメニューから登録も可能だが、前面給紙カセットを挿し込む、またはEW-M571T |
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その他、プリントの付加機能を見てみよう。両面印刷機能は5機種とも搭載している。EW-M5071FT 自動電源オン機能はEW-M970A3T EW-M571T |
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続いて、スキャナ部を見てみよう。EW-M5071FT また、FAX機能(後述)を搭載するEW-M5071FT メモリカードに対応しているEW-M670FT |
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(外部機器共有対応) |
(外部機器共有対応) |
(外部機器共有対応) |
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フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード・折り紙封筒) |
フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード・折り紙封筒) |
ダイレクト印刷を見てみよう。これはEW-M670FT 写真印刷時の設定は、EW-M5071FT |
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iPod touch iPad (iOS 9.0以降) Android 4.1以降 |
iPod touch iPad (iOS 9.0以降) Android 4.1以降 |
iPod touch iPad (iOS 9.0以降) Android 4.1以降 |
iPod touch iPad (iOS 9.0以降) Android 4.1以降 |
iPod touch iPad (iOS 9.0以降) Android 4.1以降 |
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スマートフォンとの連携機能は5機種とも搭載しており、また同じメーカーの製品と言う事で機能もほぼ同等だ。iPhoneやiPod touch、iPadと、Android端末に対応しており、いずれも、専用のアプリを無料でダウンロードすることでプリント又はスキャンが行える。メインで使用すると思われる写真印刷の場合、用紙サイズや用紙種類、フチ無し設定(EW-M5071FT クラウドとの連携機能も5機種とも搭載されており、オンラインストレージから印刷に対応している。EW-M5071FT |
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影消しコピー パンチ穴消しコピー ブック分割コピー |
ミラーコピー BOOK2アップ 塗り絵コピー 背景除去機能 |
ミラーコピー BOOK2アップ 塗り絵コピー 背景除去機能 |
影消しコピー パンチ穴消しコピー |
コピー機能を見てみよう。単純なコピー機能としては、5機種とも単純な等倍コピーだけでなく、原稿サイズを自動で認識し用紙サイズに合わせて拡大縮小する「オートフィット」機能や、25〜400%の間で1%刻みで拡大縮小コピーが行える機能を搭載した高性能な物だ。EW-M571T さらにまたCD/DVD/Blu-rayレーベル印刷に対応したEW-M970A3T |
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8dot/mm×7.7本/mm(精細) 8dot/mm×15.4本/mm(高精細) 16dot/mm×15.4本/mm(超高精細) 8dot/mm×7.7本/mm(写真) |
8dot/mm×7.7本/mm(精細) 8dot/mm×7.7本/mm(写真) |
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FAX機能を搭載するのは、型番のTの前に「F」が付く、EW-M5071FT 受信したFAXは本体に保存できるが、EW-M5071FT |
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(90度角度調整可) |
(90度角度調整可) |
(角度調整可) |
(角度調整可) |
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(90度角度調整可) |
(90度角度調整可) |
(角度調整可) |
(角度調整可) |
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(Wi-Fiダイレクト対応) |
(Wi-Fiダイレクト対応) |
(Wi-Fiダイレクト対応) |
(Wi-Fiダイレクト対応) |
(Wi-Fiダイレクト対応) |
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MacOS 10.6.8〜 |
MacOS 10.6.8〜 |
MacOS 10.6.8〜 |
MacOS 10.6.8〜 |
MacOS 10.6.8〜 |
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操作パネルと液晶ディスプレイを見ていこう。液晶サイズはEW-M5071FT 操作パネルも各機種で違いがある。タッチパネルなのはEW-M5071FT インタフェースは5機種ともUSB2.0に加えて、ネットワーク接続にも対応する。最近では家に2台以上のパソコンがあり、無線LAN(Wi-Fi)ルータで複数のパソコンがインターネットに接続できる状態になっているのも珍しくないはずだ。その場合、プリンターも無線LANルーターに接続しておけば、家庭内のどのパソコンでもプリント可能となり非常に便利だろう。またスマートフォンやタブレットからの印刷も可能となる。またWi-Fiダイレクトに対応しているため、無線LANルータの無い環境でも、スマートフォンやタブレットと直接Wi-Fi接続が可能となっている点も共通の便利な点だ。ただし、EW-M571T 対応OSは同一メーカーという事で同等で、Windows XP SP3以降は全て対応する。MacOSもダウンロード対応とはなるが10.6.8以降に対応する。マイクロソフトのサポートの終了したWindows XPやVistaにも対応するのは安心だ。 本体サイズを見てみよう。最も大きいのはA3ノビプリントとA3スキャンに対応したEW-M5071FT いずれもエコタンク搭載プリンターだが、いくつかの分け方がある。例えばA3スキャンA3ノビプリントのEW-M5071FT まずA3スキャン、もしくはA3より大きいA3ノビのプリントが必要ならEW-M5071FT このように、用途に応じて5機種のどれがおすすめかは変わってくる。逆に言えば、うまくラインナップが展開されているといえるだろう。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ キャノンhttp://canon.jp/ ![]() ![]() |