プリンター徹底比較
2019年末時点のプリンター
〜エプソンとキャノンのプリンターを比較〜
(2020年4月20日公開・8月1日更新)

プリンター比較の記事は、新製品が数多く発表される「年末」と「春」の2回に掲載しています。
古い記事も過去の情報として利用できると考え、新製品を掲載したものは、新たな記事として掲載していますので、現在この記事は既に古くなっている可能性があります。
プリンター比較を参考にされる方は、プリンター徹底比較の一覧ページより、最新のものをご覧ください。


A4複合機(カートリッジ方式・3万円強)
 
 3万円台というこのクラスは、売れ筋の価格帯と言え、エプソン、キヤノン共に意欲的な製品を投入している。エプソンのEP-882A、キヤノンのPIXUS TS8330が共に31,980円で同価格となっており直接のライバル製品と言える。エプソンはV-edition、キヤノンはXKシリーズを除く最上位となっており、機能的にはフル搭載に近く、その分似た部分も多いが、どういった部分に違いがあるのだろうか。

プリント(画質・速度・コスト)
メーカー
エプソン
キャノン
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像




実売価格(メーカーWeb/税抜き)
31,980円
31,980円
インク
色数
6色
6色
インク構成
ブラック
シアン
ライトシアン
マゼンタ
ライトマゼンダ
イエロー
顔料ブラック
染料ブラック
グレー
シアン
マゼンタ
イエロー
カートリッジ構成
各色独立
各色独立
顔料/染料系
染料
(つよインク200)
染料/顔料(黒)
(ChromaLife100)
インク型番
カメL(増量)
カメ(標準)
380XL/380XL(大容量)
380/381(標準容量)
380s/381s(小容量)
ノズル数
1080ノズル
6656ノズル
各色180ノズル
C/M:各1536ノズル
GY/Y/染料BK/顔料BK:各1024ノズル
最小インクドロップサイズ
1.5pl(AdvancedMSDT)
N/A
最大解像度
5760×1440dpi
4800×1200dpi
印刷速度
L判縁なし写真(メーカー公称)
13秒
18秒
A4普通紙カラー(ISO基準)
N/A
10.0ipm
A4普通紙モノクロ(ISO基準)
N/A
15.0ipm
印刷コスト
L判縁なし写真
20.6円
19.4円
A4カラー文書
12.0円
9.9円
A4モノクロ文書
N/A
N/A

 まずはプリントの基本となる画質と速度、印刷コストから見ていこう。。EP-882Aは6色インクで最小インクドロップサイズは1.5pl、印刷解像度は5760×1440dpiであり、非常に高画質な印刷が可能だ。ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの基本4色に、ライトシアンとライトマゼンダを搭載している。いずれも染料インクとなる。カラー原稿の色の薄い部分ではライトインクを使う事で粒状感が抑えられる。一方、PIXUS TS8330も同じ6色インクだが、構成が異なる。染料インクのブラック、シアン、マゼンダ、イエローの基本4色に加えて、グレーと顔料ブラックインクを搭載する。写真印刷時は基本4色+グレーインクの5色印刷となる。ベースにグレーインクを使う事で色の濃い部分での粒状感が抑えられる一方、モノクロに近い原稿での階調表現が優れており、中間色が赤や青っぽいグレーになりにくいという特徴がある。一方、EP-882Aが6色全てを使って印刷するに対して、PIXUS TS8330は5色で、しかも無彩色が2色なので、色の鮮やかさでは一歩劣る事になる。また、印刷解像度は4800×1200dpiとやや低く、最小インクドロップサイズも2pl程度と言われているため、粒状感の面でもやや劣ることとなる。写真の印刷画質はEP-882Aが一歩リードだ。
 一方、PIXUS TS8330は顔料ブラックを搭載しているため、ブラックインクを使用する部分に限ってだが、普通紙などへの印刷ではメリハリのある印刷結果が得られるというメリットがある。小さな文字や中抜き文字も潰れずに印刷が可能なほか、耐水性も高いため濡れた手で触ったりマーカーを引いても滲まない。EP-882Aは染料ブラックしか搭載していないため、この点ではPIXUS TS8330の画質が上だ。黒と言っても、完全な黒ではないグレーの部分には染料のグレーを使用する場合があるし、背景色があったりカラーの中に混ざっている場合も染料インクが使われる場合があるなど、必ずしも全ての黒色部分が顔料インクの恩恵を受けられるわけではないが、コピーや文書印刷では全体的に引き締まった印象となるのは確かだ。一方、EP-882Aも、細線強調機能や文字くっきり機能を搭載し、普通紙では苦手な写真も色鮮やかになるようドライバーレベルで文書印刷画質を高めている。あくまで、染料インクのままでの改良となるが、画質は改善され、PIXUS TS8330との差はある程度縮まっている。
 最小インクドロップサイズは非常に小さいが、EP-882AはAdvanced-MSDTという5つのインクサイズのインクを打ち分ける機能を搭載しており、必要に応じて大きなインクサイズを打ち分ける事で高速化と高画質化を両立しており、PIXUS TS8330はノズル数を非常に多くすることで高速化を実現している。結果、L判縁なし写真印刷で、EP-882Aが13秒、PIXUS TS8330が18秒と非常に高速になっており、枚数の多い印刷でもストレスのない速度となっている。一方、普通紙への印刷速度はEP-882Aでは公表されていないため比較することはできないが、PIXUS TS8330はカラーが10ipm(image per minute:1分あたりの印刷枚数)、モノクロが15ipmとなっている。この速度は家庭用としては非常にに高速だと言えるだろう。
 使用するインクはEP-882Aは「つよインク200」である。アルバム保存300年、耐光性50年、耐オゾン性10年となる。一方、PIXUS TS8330は「ChromaLife100」でありアルバム保存100年を実現している。どちらも十分なレベルの耐保存性を持ったインクであるが、EP-882Aの方がさらに耐保存性は高く、耐光性なども書かれているなど一歩上回る印象だ。ちなみに、両機種とも各色独立インクとなっており、なくなった色だけ交換できる。
 印刷する上で、印刷コストも気になるはずだ。EP-882AはL判写真1枚20.6円、PIXUS TS8330が19.4円と大きな差は無い。最近ではエプソンのエコタンクやキャノンのギガタンク搭載プリンターのように、印刷コストを大きく下げた機種が存在するため高く見えるが、このあたりが平均レベルだ。普通紙へのA4カラー文書の場合はEP-882Aが12.0円、PXIUS TS8130が9.6円と少し差がある。ちなみにインクはEP-882Aが増量と標準容量の2種類を用意、L判写真は増量で20.6円だが標準は26.5円と割高になる。PIXUS TS8330は大容量・標準容量・小容量の3種類があるが、大容量に関しては6色セットはなく、印刷コストが標準容量と変わらないため、基本は標準と小容量を使うことになるだろう。L判写真は標準は19.4円、小容量で26.3円である。

プリント(給紙・排紙関連)
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
対応用紙サイズ
名刺〜A4
名刺〜A4
給紙方向
(セット可能枚数(普通紙/ハガキ/写真用紙))
背面
○手差し
(1枚/1枚/1枚)
(0.6mm厚紙対応)

(100枚/40枚/20枚)
前面
【カセット下段】
(100枚/40枚/20枚)
【カセット上段】
2L/ハイビジョン以下
(−/20枚/20枚)
【カセット】
普通紙のみ
(100枚/−/−)
その他
排紙トレイ自動開閉
用紙種類・サイズ登録
○(カセット収納連動)
○(給紙口カバー閉じ(背面)連動)
用紙幅チェック機能
○(印刷時)
○(セット時・用紙サイズ表示)

 続いて、給紙・排紙関連の機能を見てみよう。給紙に関しては、エプソンとキヤノンで方針が異なる。EP-882Aは前面給紙を基本としており、大小2段のカセットとなっている。上段にL判やハガキサイズなどの小さな用紙を、下段にはA4やB5といった大きな用紙をセットするようになっている。完全に本体に収納可能なので、用紙をセットしたままにしてもホコリがかかるなどの心配がないのはメリットだ。下段にA4普通紙が100枚、上段に写真用紙やハガキなら20枚までセット可能だ。また、下段にもL判やハガキサイズにの用紙もセットでき、その場合、ハガキなら40枚、写真用紙は20枚セット可能となるため、上下段ともに入れれば合計でハガキは60枚、写真用紙は40枚までセットできる。もちろん連続で使用が可能である。下段の用紙を入れ替える手間をかければより大量給紙ができる。前面給紙・前面排紙と言うことで気になるのが、厚紙やラベル用紙などへの対応である。前面給紙カセットでも問題ない事になっているが、前面から給紙して前面から排紙するため、内部で180度曲げられてしまうのは少し心配だ。また封筒など二重になっている用紙への印刷も不安なほか、定型サイズでない場合前面給紙カセットのガイドをあわせにくい。そこで、簡易的ながら背面給紙も行える。従来の背面給紙に近い位置だが、用紙をセットしておけるような大型のものではなく、手差し給紙部を使用する際に開くカバーで、簡易的に支えることができるだけで、カバーも伸びたりする物ではない。用紙を1枚差し込んだ状態で印刷を実行すると、給紙され、印刷が完了すると2枚目を挿し込んでスタートボタンを押すように言われる形で、1枚ずつである事から、手差し給紙と呼ばれる。その分コンパクトな本体でも背面給紙を可能としているわけである。さらに、通常の給紙カセットでは0.3mm厚の用紙までの対応だが、背面手差し給紙では、倍の0.6mmの用紙に印刷ができるのは、通常の背面給紙よりも便利だろう。最小用紙サイズは名刺サイズでL判より小さな用紙には対応しているが、名刺サイズは背面手差しからの給紙となり、1枚ずつとなる。
 一方のPIXUS TS8330は前面給紙カセット+背面給紙となっている。EP-882Aと似ているようだが、こちらは前面が1段で、代わりに背面は手差しでは無くトレイタイプの背面給紙となっている。前面にA4普通紙、背面にL判写真用紙という風に入れておけばEP-882Aと同じような使い方となる。注意点としては、前面給紙カセットは普通紙のみという事だ。サイズもA4/B5/A5サイズのみとなる。そのため、ハガキや写真用紙、ファイン紙や普通紙でも非定型の用紙などは全て背面給紙を利用することとなる。また、前面給紙カセットは一見すると本体に完全収納されているようだが、この状態ではA5用紙しかセットできない。A4/B5用紙をセットする場合は、カセットを伸ばす必要があり、そうすると本体に収納した際にカセット部が45mm前に飛び出る事となる。排紙トレイよりは前に飛び出ないため、使用時は気にならないが、一番利用されると思われるA4サイズで綺麗に収納できないのは残念と言える。一方で背面給紙は普通紙もセット可能で100枚まで、前面給紙カセットも100枚なので、合計200枚までセットできるのはメリットだ。もちろん連続で使用する事ができる。写真用紙やハガキは背面給紙のみで、ハガキは40枚、写真用紙は20枚となる。背面給紙は用紙のセット時に左右のガイドを合わせるだけで良く、セットしやすい。一方でデメリットもあり、用紙をセットするために上方に空間が必要なほか、トレイが後方に傾くため、本体の後方にある程度のスペースが必要になってしまう。また、用紙をセットしたままだとホコリをかぶってしまい、その用紙が給紙されると故障の原因になる場合があるため、使わないときは取り除くのが理想だ。普通紙以外の用紙も常にセットしておくという使い方の場合、前面カセットにセットできるEP-882Aの方が便利だと言えるだろう。なお、背面給紙からの給紙の場合でも用紙厚は0.3mmまでで、EP-882Aのような厚紙には対応しない。PIXUS TS8330も名刺サイズの用紙に対応する。
 両機種とも用紙の種類とサイズを登録しておく機能が搭載されている。液晶ディスプレイでメニューから登録も可能だが、EP-882Aは前面給紙カセットを挿し込むと、PIXUS TS8330の背面給紙は給紙口カバーを閉じると、自動的に登録画面が表示されるため便利だ(されないようにもできる)。この登録内容と、印刷時の用紙設定が異なっている場合、メッセージが表示される仕組みだ。また、両機種とも用紙幅をチェックするセンサーも搭載されている。しかし、エプソンとキャノンで使い方が異なる。EP-882Aは印刷時に用紙幅をチェックし、用紙サイズが小さい場合に、用紙外にインクを打ってしまいプリンター内部が汚れるのを防ぐ機能である。一方、PIXUS TS8330は用紙セット時に用紙幅をチェックし、用紙の登録に活用する。前面給紙カセットの場合は、普通紙のみで、非定型の用紙もセットできないことから、横幅から用紙サイズが確定できるので、用紙の登録画面自体が表示されず、センサーで認識した用紙サイズを自動登録することで手間を省いている。背面給紙の場合は、予測されるサイズが表示されるが、用紙の種類は認識できず、サイズも非定型や横幅が似ている用紙の場合もあるため、登録画面が表示される。このように、用紙のセット一つでも、様々な便利機能が搭載されている。
 一方、排紙トレイで便利なのが、自動開閉機能だ。印刷が実行されると自動的に排紙トレイが伸張する。後述の自動電源オン機能と組み合わせると非常に便利だ。逆に電源を切るときは自動的に排紙トレイが収納される。

プリント(付加機能)
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
自動両面印刷
○(ファイン紙対応)
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷
○(ネイル印刷対応)
写真補正機能
○(オートフォトファイン!EX)
○(自動写真補正)
特定インク切れ時印刷
○(黒だけでモード・5日間のみ)
自動電源オン/オフ
○/○
○/○
廃インクタンク交換/フチなし吸収材エラー時の印刷継続
○/○
−/−

 その他、プリントの付加機能を見てみよう。まず両機種とも自動両面印刷機能を搭載している。普通紙だけでなくハガキなどにも対応するため、年賀状で通信面と宛名面を用紙の差し替え無しで印刷できるなど、便利である。EP-882Aはそれに加えて、ファイン紙の自動両面印刷にも対応している。普通紙では両面印刷時に裏移りが気になるほか、画質もそれほど良くない。ファイン紙なら、各社から両面印刷に対応した物が発売されており、裏移りが軽減されているほか、印刷品質も良くなるため、綺麗な両面印刷を行う場合はこちらが便利だが、これまでは手動で片面ずつ印刷するしか無かった。EP-882Aはファイン紙設定でも両面印刷が行えるため、高画質に両面印刷を考えている人には便利だ。CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷機能も両機種とも備えている。レーベル印刷のトレイを使わない時は、EP-882Aは前面給紙カセットの裏に、PIXUS TS8330は排紙トレイの下に収納できる。加えて、PIXUS TS8330はレーベル印刷用挿し込み口を利用したネイル印刷にも対応する。写真の自動補正機能としては、EP-882Aは「オートフォトファイン!EX」、PIXUS TS8330は「自動写真補正」と名称は違うものの、逆光や色かぶりをした写真でも、顔やシーンを認識して高いレベルで自動補正が行われる。もちろんパソコンからの印刷時だけでなく、後述のダイレクト印刷時にも利用できる。
 自動電源オン/オフ機能も両機種とも搭載している。自動電源オンは、印刷が実行されると自動的に電源がオンになる機能だ。無線/有線LAN接続ができるようになり、プリンターから離れた場所のパソコンやスマートフォンから印刷を実行することが増えたが、そういった際にわざわざプリンターの電源を入れに行く手間が省ける。前述のように排紙トレイも自動的に伸張するため、印刷が完了した頃に取りに行くだけと非常に便利だ。また、指定した時間が経つと自動的に電源がオフになるため、電源オンのままにしてしまう事も無い。逆に自動電源オン機能があるので、電源を入れっぱなしにする必要もなくなる。
 EP-882Aの便利な機能が、ユーザーによる廃インクタンク交換機能とフチなし吸収材エラー時の印刷継続機能だ。廃インクタンクはクリーニングの際に排出されるインクを貯めておくタンクで、下位モデルやPIXUS TS8330は満タンになるとメッセージが表示され修理に出して交換するまで一切のプリントが止まってしまう。一方、EP-882Aはインクカートリッジなどと一緒に交換用メンテナンスボックスが売られており(980円)、交換すれば印刷が再開できる。安くすむだけでなく、プリンターが手元に無い期間が無くなるため便利だ。さらに、EP-882Aはフチなし吸収材が満タンになったときも、便利になっている。フチなし印刷時は、用紙サイズピッタリに印刷すると用紙の微妙なズレによってフチができてしまうため、少し大きめにプリントして、はみ出した部分はフチなし吸収材に吸収させる方法となっている。このフチなし吸収材が満タンになると、従来機種やPIXUS TS8330はプリントが完全に止まってしまうが、EP-882Aはフチあり印刷に関しては継続ができるようになっているのである。急ぎのプリントを行っておいて、余裕のあるときに修理に出せるため便利な機能だ。

スキャン
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
読み取り解像度
1200dpi(1200×4800dpi)
2400dpi(2400×4800dpi)
センサータイプ
CIS
CIS
原稿取り忘れアラーム
スキャンデーターのメモリーカード保存
○(JPEG/PDF)

 続いて、スキャナー部を見てみよう。解像度はPIXUS TS8330が2400dpi(2400×4800dpi)、EP-882Aが1200dpi(1200×4800dpi)である。解像度に差があるように見えるが、反射原稿(紙などの原稿)にしか対応しないため、1200dpiでも十分すぎる解像度と言える。一般的に文書なら200〜300dpi、写真なら300〜600dpiで、よほど詳細にスキャンする場合でも1200dpiがせいぜいだ。実際写真サイズを2400dpiで取り込むと約8,400×12,000ドットとなり1億画素相当となる事から、ファイルサイズが大きくなりすぎてパソコンでは扱いにくい。読み取り解像度が高く設定できる事にデメリットはないが、ややオーバースペックであり、実用上は差は無いと言える。いずれもCIS方式で、厚い本の綴じ目近くなど、ガラス面から浮いてしまう原稿ではピントが合わなくなってしまう点は注意が必要だ。EP-882Aはスキャンした原稿をパソコンを使わずにメモリーカードに保存する機能を搭載しているためパソコン無しで簡単にスキャンができる。また両機種とも原稿を取り忘れた際の警告機能が付いているのは便利だ。

ダイレクト印刷
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
ダイレクトプリント
メモリーカード
SD
SD
USBメモリー

(外付けHDD/外付けDVDドライブ対応)
赤外線通信
対応ファイル形式
JPEG
JPEG/TIFF
色補正機能
トリミング
フチなし/フチあり(フチ4種類・フチ太さ4段階)
赤目補正
明るさ調整(5段階)
コントラスト調整(5段階)
シャープネス調整(5段階)
鮮やかさ調整(5段階)
フィルター(モノクロ/セピア)
トリミング
フチなし/フチあり
赤目補正
手書き合成
○(ディスクレーベル対応)
メモリーカードからUSBメモリー/外付けHDDへバックアップ
○/○
−/−
PictBridge対応
○(USB/Wi-Fi)
○(Wi-Fi)
各種デザイン用紙印刷
塗り絵印刷
フォーム印刷(カレンダー・罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード)
デザインペーパー
証明写真印刷
シール印刷
フォトブック印刷
写真コラージュ
ディスクレーベル印刷
CDジャケット印刷
カレンダー印刷
定型フォーム印刷(レポート用紙、原稿用紙/スケジュール用紙、方眼紙、チェックリスト、五線譜、漢字練習帳)
ディスクレーベル印刷
組み込みパターンペーパー

 ダイレクト印刷を見てみよう。両機種とも対応している。対応メモリーカードはSDカードのみとシンプルだが、最近のデジタルカメラやスマートフォンは一部の一眼レフなどを除きSDカードかその小型版のmicroSDになっており、問題はないだろう。EP-882Aは加えてメモリーカードだけでなくUSBメモリーと赤外線通信からの印刷にも対応している。赤外線通信はガラケーからの写真印刷に利用する。また、各種メモリーカードからUSBメモリーへのバックアップが可能な他、USBメモリー以外も外付けハードディスクへのバックアップや印刷、さらに外付けDVDドライブからの印刷も行える。PictBridgeは両機種とも対応しているが、EP-882AはUSB接続とWi-Fi接続の両方式のPictBridgeに対応しているのに対して、USBポートを省略したPIXUS TS8330ではWi-Fi接続のPictBridgeにしか対応しない点は注意が必要だ。
 写真印刷時の機能にも大きな差がある。PIXUS TS8330は印刷時に一部を拡大して印刷するトリミング機能と、フチあり・フチなしの選択と赤目補正の設定しかできない。一方、EP-882Aはトリミング、フチあり・フチなし選択、赤目補正は同様として、フチありの場合、白フチと黒フチ、さらに枠付きと枠無しを選べ、フチの太さも4段階から選べる。明るさやコントラスト、シャープネス、鮮やかさの調整も5段階から可能で、セピア調やモノクロに変換も出来る。エプソンの「オートフォトファイン!EX」やキャノンの「自動写真補正」でも綺麗には補正されるが、うまく補正されなかったり、好みの色合いで印刷したい場合、機能の豊富さではEP-882Aに軍配が上がると言える。
 ダイレクト印刷時の機能として代表的な手書き合成シートも両機種とも対応している。またPIXUS TS8330は写真やハガキだけでなくCD/DVD/Blu-rayレーベルの手書き合成にも対応している。その他、EP-882Aは塗り絵風の輪郭だけの「塗り絵印刷」機能や、罫線、マス目、便箋、スケジュール帳、五線譜、メッセージカードなどが印刷できる「フォーム印刷」機能、ラッピングやブックカバーなどに使える全面模様の用紙を印刷できる「デザインペーパー印刷」、3種類の証明写真サイズの写真印刷ができる「証明写真印刷」機能、ラベル用紙に印刷して複数面のシールにできる「シール印刷」、写真を1〜数枚並べたフォトブックを印刷する機能を搭載する。背景柄や複数の写真を組み合わせられる「写真コラージュ」も行えるほか、写真を1枚又は複数枚並べて、「ディスクのレーベル面」と「CDジャケット」を印刷する事も可能だ。一方のPIXUS TS8330では写真をはめ込んだ「カレンダー印刷」機能や、レポート用紙、原稿用紙、スケジュール帳、方眼紙、チェックリスト、五線譜、漢字練習帳が印刷できる「定型フォーム印刷」機能、ディスクレーベルに印刷する機能や、カラフルなパターンを印刷してスクラップブックの台紙やブックカバーなどに使える「組み込みパターンペーパー」も印刷できる。両機種とも単体でも機能は豊富であるといえるが、EP-882Aの方が特に機能が豊富と言える。

スマートフォン/クラウド対応
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
スマートフォン連携
アプリ
メーカー専用
EPSON iPrint
EPSON Smart Panel
Canon PRINT Inkjet/SELPHY
AirPrint
対応端末
iOS 10.0以降
Android 5.0以降
(EPSON Smart Panel使用時のiOSは11.0以降)
iOS 11.0以降
Android 4.4以降
スマートスピーカー対応
○(Alexa/Googleアシスタント)
○(Alexa/Googleアシスタント/LINE Clova)
Wi-Fiダイレクト接続支援機能
○(QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android))
○(Bluetooth)
写真プリント
ドキュメントプリント
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(PDF/Word/Excel/PowerPoint)
Webページプリント
スキャン
○(PDF/JPEG)
○(PDF/JPEG)
クラウド連携
プリント
アプリ経由/本体
○/−
○/○
オンラインストレージ
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive)
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/OneDrive/google classroom)
SNS
○(Instagram/Facebook・コメント付き可)
○(Instagram/Facebook・コメント付き可)
写真共有サイト
○(googleフォト/image.canon)
スキャン
アプリ経由/本体
○/○
○/○
スキャンしてオンラインストレージにアップロード
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive)
(OneDriveはアプリからのみ)
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/OneDrive)
(OneDriveはアプリからのみ)
メールしてプリント
○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文)
LINEからプリント
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint)
○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint)
リモートプリント
スキャンしてリモートプリント

 スマートフォンとの連携機能も両機種とも搭載しており、iOSとAndroid端末に対応している。いずれも、専用のアプリを無料でダウンロードすることでプリント又はスキャンが行える。メインで使用すると思われる写真印刷の場合、用紙サイズや用紙種類、フチ無し設定まで行えるため、スマートフォンで撮影した写真を手軽に印刷できる。さらにドキュメント印刷にも対応している。PDF/Word/Excel/PowerPointといった主要なファイルに対応している他、Webページの印刷もでき便利だ。また、両機種ともスマートフォン上からスキャンを実行し、データーをJPEG又はPDF形式で受け取ることもできる。新聞や雑誌、手書きの情報などをスマートフォンに電子化するといった使い方ができるため便利だろう。なお、iPhoneやiPadの場合、AirPrintを利用したプリントも可能だ。
 スマートフォンとの接続は、無線LAN(Wi-Fi)で行うが、無線LANルーターを経由する方法と、ダイレクトに接続する「Wi-Fiダイレクト」(キヤノンはダイレクト接続)が選べる。無線LANルーターを経由する方が、機能面でも制限が無く、印刷する度にプリンターと接続と切断を繰り返すのWi-Fiダイレクトと比べると便利なので、こちらを利用するのがお勧めだが、無線LANルーターが無い環境で使用する場合や、一時的に同じネットワークに入っていない他人にプリンターを使わせる場合にWi-Fiダイレクトは便利だ。Wi-Fiダイレクトの接続設定は手動でもそれほど難しくは無いが、両機種とも手軽に接続出来る工夫がなされている。EP-882Aは、iOSの場合は本体の液晶に表示されるQRコードを読み込めば接続が完了し、Androidの場合は一覧から選んで、本体の液晶にメッセージが表示されるので接続の許可を選べば接続が完了する。セキュリティーキーの入力などが不要で、設定はより簡単になっている。一方のPIXUS TS8330はBluetoothを利用した接続支援機能が提供される。Bluetoothで直接印刷データーを送信するのではなく、接続自体はWi-Fiだが、あらかじめBluetoothでペアリングしておけば、Wi-Fiダイレクトの設定が簡単に行えるというものだ。こちらはAndroid限定だ。使う機会は限定されるとはいえ、少しでも簡単に接続できるよう工夫さえれている点は評価できる。
 また、両機種ともスマートスピーカーに対応している。AlexaとGoogleアシスタント対応端末に対応しており、声だけでテンプレートを印刷させることができる。PIXUS TS8330はLINE Clova対応端末にも対応している。2019年12月現在でEP-882Aは、デザインペーパー、フォトプロップス、カレンダー、ノート、方眼紙、五線譜などのエプソン独自のものと、Alexaに登録された買い物リスト、やることリストなどの印刷に対応する。PIXUS TS8330はナンプレ、ぬりえ、レポート用紙、チェックリスト、五線譜などキャノン独自のもの印刷と、プリンターの状態の確認が行える。
 さらに、クラウドとの連携機能も両機種とも搭載されている。プリントの場合、オンラインストレージのファイルを印刷したり、SNSの写真を印刷する事ができる。SNSの写真はコメント付きでも印刷が可能だ。またPIXUS TS8330は写真共有サイトからの印刷も可能だ。ここで大きな違いは、EP-882Aはスマートフォンのアプリとして搭載しているのに対して、PIXUS TS8330はスマートフォン上だけでなくPIXUS TS8330本体の操作でも印刷ができる点が上げられる。実際の操作性はスマートフォンからの方が上だが、選択肢が広いという点ではPIXUS TS8330が便利だ。スキャンの場合、スキャンしてオンラインストレージへアップロードできる。こちらはプリントとは異なり、両機種とも本体の操作でアップロードまで行うことも、スマートフォンからスキャンしてアップロードすることもできる(OneDriveはスマートフォン用アプリ経由)。アプリをわざわざ立ち上げなくても、サッとスキャンしてアップロードできるため便利だ。
 さらにネットワークを利用したプリント機能として、EP-882Aは、印刷したい写真や文書を本機にメールすると自動で印刷できる「メールプリント」、LINE上でプリンターを友達登録し、トーク画面から写真を送信すると印刷される「LINEからプリント」、スキャンした画像を離れた場所の対応複合機で印刷できる「メールdeリモート印刷」、パソコンやスマートフォンから通常のプリントと同じ操作で、外出先など離れた場所から自宅のEP-882Aで印刷できる「リモートプリントドライバー」といった機能を搭載しているのが便利だ。ネットワークに接続されていることを最大限に生かしていると言えよう。一方のPIXUS TS8330はLINEのトーク画面から印刷する「PIXUSトークプリント」のみ対応している。リモートプリント機能はEP-882Aの方が豊富だ。

コピー機能
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
等倍コピー
拡大縮小
倍率指定
○(25〜400%)
○(25〜400%)
オートフィット
定型変倍
CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー
写真焼き増し風コピー
○(退色復元対応)
○(色あせ補正対応)
割り付け(2面/4面)
○/−
○/○
その他のコピー機能
プレビュー
濃度調整
背景除去機能
プレビュー
濃度調整
バラエティコピー
見開きコピー
IDコピー
ミラーコピー
塗り絵コピー
リピートコピー
枠消しコピー
IDコピー
コピー予約

 コピー機能を見てみよう。単純なコピー機能としては、両機種とも単純な等倍コピーだけでなく、原稿サイズを自動で認識し用紙サイズに合わせて拡大縮小する「オートフィット」機能や、原稿と印刷する用紙サイズの組み合わせを指定して拡大縮小コピーが行う「定型変倍」機能、さらに25〜400%の間で1%刻みで拡大縮小コピーが行える機能を搭載した高性能な物だ。またCD/DVD/Blu-rayレーベルコピーにも対応する。さらに、両機種とも原稿面に写真を複数枚置き、焼き増し風のコピーを行うことも出来る。この際、EP-882Aは「退色復元」、PIXUS TS8330は「色あせ補正」と名称は異なるが、両機種とも昔の色あせした写真も自動で補正してくれる機能も備えている。両機種とも2枚の原稿を1枚に縮小してコピーする2面割り付けにも対応する。さらにPIXUS TS8330は4枚の原稿を1枚に縮小する4面割り付けにも対応している。  その他、濃度調整機能は両機種とも搭載する。また、プレビューも機種が行え、コピー前に原稿を確認できるため失敗が少なくなるほか、プレビュー画像を見て拡大・縮小率を調整できる。その他、EP-882Aは、背景色を白にして見やすくする「背景除去機能」に対応している。
 バラエティコピー機能を見てみよう。EP-882AはA4又はB5の見開きの本を左右ページで別々にスキャンして、1枚に2面割付コピーする「見開きコピー」、免許証などの裏表をそれぞれスキャンして1枚の用紙に並べて印刷する「IDコピー」、アイロンプリント紙への印刷時に使える「ミラーコピー」、メモリーカードからのダイレクト印刷時と同じく輪郭だけの塗り絵風に変換してコピーする「塗り絵印刷」が行える他、同じ内容を2面、4面、または用紙サイズに合わせて自動的に割り付ける「リピートコピー」機能を搭載する。「見開きコピー」は通常の2面割付と同じ機能のようだが、本の場合は右ページと左ページをスキャンする際で向きが逆になってしまうが、片方を180度回転させて同じ向きにして並べられる。「リピートコピー」は手書きメモやネームシールなどをコピーするのに便利だ。一方、PIXUS TS8330は厚手の原稿など原稿台のカバーが浮いてしまう場合に黒くなる部分を消去する「枠消しコピー」機能と「IDコピー」機能の他、コピー実行中でも次の原稿の読み取り操作ができる「コピー予約」も可能だ。それぞれ機能は異なるが、複合機単独で様々なコピーが行えるよう工夫されている。

操作パネル/インターフェース/本体サイズ
型番
EP-882A
PIXUS TS8330
製品画像
液晶ディスプレイ
4.3型
(90度角度調整可)
4.3型
(90度角度調整可)
操作パネル
タッチパネル液晶
(90度角度調整可)
タッチパネル液晶
(90度角度調整可)
インターフェイス
USB他
USB2.0×1
USB2.0×1
無線LAN
IEEE802.11n/g/b
(Wi-Fiダイレクト対応)
IEEE802.11n/a/g/b
5GHz帯対応
(ダイレクト接続対応)
有線LAN
100BASE-TX
対応OS
Windows 10/8.1/8/7/Vista/XP SP3
MacOS 10.6.8〜
Windows 10/8.1/7 SP1
Mac OS 10.11.6〜(AirPrint利用)
外形寸法(横×奥×高)
349×340×142mm
372×319×141mm
(前面給紙カセット伸張時372×364×141mm)
重量
6.8kg
6.6kg
本体カラー
ホワイト/ブラック/レッド
ブラック/ホワイト/レッド

 操作パネルは両機種ともタッチパネル液晶を基本とする点で同じである。液晶サイズも4.3型と同じだ。いずれも、液晶ディスプレイと操作パネルは本体前面に取り付けられ、液晶ディスプレイだけでなく操作パネル全体を持ち上げて角度調整が可能となっている。最大90度まで起こすことができるので、垂直から水平まで見やすい角度で操作ができるよう工夫されている。内部のメニュー構成は異なるが、両機種とも操作性の面では差は無いと言えるだろう。
 インターフェースは両機種ともUSB2.0に加えて、ネットワーク接続に対応する。最近では家に2台以上のパソコンがあり、無線LAN(Wi-Fi)ルーターで複数のパソコンがインターネットに接続できる状態になっているのも珍しくないはずだ。その場合、EP-882A/PIXUS TS8330を無線LANルーターに接続しておけば、家庭内のどのパソコンでもプリント可能となり非常に便利だろう。またスマートフォンやタブレットからの印刷も可能となる。またWi-Fiダイレクト(キヤノンはダイレクト接続という名称)に対応しているため、無線LANルーターの無い環境でも、スマートフォンやタブレットと直接Wi-Fi接続が可能となっている点も共通の便利な点だ。ただし、ネットワーク機能は両社で微妙に異なる。無線LAN接続は両機種とも可能だが、有線LAN接続が可能なのはEP-882Aのみとなる。無線LANの電波が届きにくい、家にLAN配線があり壁にコネクタがある、手軽に接続したい、有線LANの方が切れる心配が無いなどの理由で有線LAN接続を使用する場合はEP-882Aのみ対応となる。一方PIXUS TS8330は無線LANを強化している。EP-882AはIEEE802.11n/g/b規格に対応するが、PIXUS TS8330はIEEE802.11n/a/g/bに対応する。IEEE802.11n/g/bは2.4GHz帯を使用しており、障害物には強いが電子レンジや電話の子機、無線のマウスやBluetoothなどと干渉しやすい問題がある。その点でPIXUS TS8330は5GHz帯のIEEE802.11a/nに対応しており、電波干渉を避けられる。有線LANを使うのか無線LANを使うのかによって、どちらの機種が便利なのかわかりやすい。

 対応OSはメーカーによる差が大きい。EP-882AはWindows XP SP3以降は全て対応する。MacOSもダウンロード対応とはなるが10.6.8以降に対応する。マイクロソフトのサポートの終了したWindows XPやVistaにも対応するのは安心だ。一方、PIXUS TS8330はWindows 7 SP1/8.1/10のみの対応だ。Windows XPやVistaだけでなく、Windows 8も非対応である点は注意が必要だ。MacOSも10.11.6以降となっただけでなく、ドライバーはキヤノンからは提供されず、AirPrintを使用する方法となっているため、インク残量確認や一部の印刷設定、本体の動作設定ができない点でWindowsで利用する場合に比べて不便になっている
 本体サイズを見てみよう。EP-882Aが349×340×142mm、PIXUS TS8330が372×319×140mmとなる。幅はEP-882Aが、奥行きはPIXUS TS8330が、高さは同等に見える。しかし、前述のようにPIXUS TS8330はA4用紙を前面給紙カセットに入れる場合はカセットが前に45mm飛び出るため、奥行きは364mmとなる。その分を考えればEP-882Aの方が小さいとも言える。また背面給紙を使用する場合、EP-882Aでは手差しであるため給紙するまで手支えてやれば、壁ギリギリでも使えるが、PIXUS TS8330は背面給紙が斜めに開く分、後方にスペースが必要だ。その点で見ればEP-882Aの方が実際の設置スペースは小さくて済むだろう。ちなみに本体のカラーバリエーションが豊富なのもこの価格帯の特徴だ。両機種ともホワイト、ブラック、レッドの3色から選ぶことができるが、例えば同じレッドでも色合いが異なるため、実機を確認したいところだ。



 最後に、どちらがおすすめかを考えてみよう。印刷速度や自動両面印刷、レーベル印刷といったプリンター機能、ダイレクト印刷機能、コピー機能、スマートフォンからの印刷機能、操作パネルなどはかなり似ていると言える。大きな違いで言うと、インク構成と給紙方式の2点があるだろう。インク構成は、写真がとにかく綺麗なEP-882Aと写真の画質はやや落ちる代わりに黒文字が綺麗なPIXUS TS8330となる。一方給紙は前面2段カセット+背面手差しのEP-882Aと、背面1段カセット+背面給紙のPIXUS TS8330だ。これらを見ると、写真重視のEP-882Aと文書重視のPIXUS TS8330という構図が見える。EP-882Aは画質だけでなく、前面給紙カセットに写真用紙をセット可能で、セットしたままにしておけるだけでなく(PIXUS TS8330は背面給紙からになるためセットしたままだとホコリが積もる)、L版や2L版などのサイズの場合は上下段とも写真用紙をセットする事で大量給紙ができる。ダイレクト印刷もSDカードだけでなくUSBメモリーや赤外線通信にも対応する。写真の色補正機能も豊富だ。一方のPIXUS TS8330は顔料ブラックインクが文書印刷に向いているだけでなく、前面と背面の両給紙に普通紙をセットできるため、普通紙の給紙枚数が多い。また、本体でクラウド上のファイルにアクセス可能など、文書印刷に便利な機能が搭載されている。もちろん両機種とも上位機種なので機能が豊富で、どちらを買っても高いレベルで満足がいくがいくはずだが、強いているなら写真印刷を重視するならEP-882A、文書印刷を重視するならPIXUS TS8330となる。またコンパクトさ重視なら前面給紙カセットが完全収納でき、後方のスペースも不要なEP-882Aの方が良いだろう。


(H.Intel)


【今回の関連メーカーホームページ】
エプソンhttp://www.epson.co.jp/
キャノンhttp://canon.jp/


EP-882AW
(ホワイト)
EP-882AB
(ブラック)
EP-882AR
(レッド)
PIXUS TS8330BK(ブラック)
PIXUS TS8330WH(ホワイト)
PIXUS TS8330RD(レッド)