2022年春時点のプリンター 〜エプソン・キャノン・ブラザーのプリンターを比較〜 (2022年9月9日公開)
エプソンのファクス機能を搭載しないA4複合機には、カートリッジ方式とエコタンク方式があるが、今回はカートリッジ方式のラインナップを説明する。カラリオシリーズに属する製品となる。メーカーはエプソンで決めているが、どのくらいの価格の製品が良いのか悩んでいる人には参考になるだろう。もちろん最上位モデルが最も高性能で、様々な使い方に対応できるとも言えるが、不要な機能のために高い機種を買うのも勿体ないだろう。どのような違いがあるのか細かく見ていこう。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
実売価格(メーカーWeb/税込) | 36,850円 | 28,050円 | 21,450円 | 12,078円 | 8,778円 | ||
インク | 色数 | 6色 | 6色 | 6色 | 4色 | 4色 | |
インク構成 | ブラック シアン ライトシアン マゼンタ ライトマゼンダ イエロー |
ブラック シアン ライトシアン マゼンタ ライトマゼンダ イエロー |
ブラック シアン ライトシアン マゼンタ ライトマゼンダ イエロー |
ブラック シアン マゼンタ イエロー |
ブラック シアン マゼンタ イエロー |
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カートリッジ構成 | 各色独立 | 各色独立 | 各色独立 | 各色独立 | 各色独立 | ||
顔料/染料系 | 染料 (つよインク200) |
染料 (つよインク200) |
染料 (つよインク200) |
顔料(黒)/染料(カラー) | 顔料(黒)/染料(カラー) | ||
インク型番 | カメL(増量) カメ(標準) |
サツマイモ | サツマイモ | マグカップ | マグカップ | ||
ノズル数 | 1080ノズル | 1080ノズル | 1080ノズル | 357ノズル | 357ノズル | ||
各色180ノズル | 各色180ノズル | 各色180ノズル | カラー:各59ノズル 黒:180ノズル |
カラー:各59ノズル 黒:180ノズル |
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最小インクドロップサイズ | 1.5pl(AdvancedMSDT) | 1.5pl(AdvancedMSDT) | 1.5pl(AdvancedMSDT) | N/A(3pl?)(MSDT) | N/A(3pl?)(MSDT) | ||
最大解像度 | 5760×1440dpi | 5760×1440dpi | 5760×1440dpi | 5760×1440dpi | 5760×1440dpi | ||
高画質化機能 | − | − | − | − | − | ||
印刷速度 | L判縁なし写真(メーカー公称) | 13秒 | 13秒 | 17秒 | 70秒 | 74秒 | |
A4普通紙カラー(ISO基準) | N/A (9.0ipm?) |
N/A | N/A | N/A (5.0ipm?) |
N/A (4.0ipm?) |
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A4普通紙モノクロ(ISO基準) | N/A (9.5ipm?) |
N/A | N/A | N/A (10.0ipm?) |
N/A (8.0ipm?) |
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(税込) |
L判縁なし写真 | 増量:22.7円 標準:29.2円 |
32.5円 | 32.5円 | 28.3円 | 28.3円 | |
A4カラー文書 | 増量:13.2円 標準:16.5円 |
18.8円 | 18.8円 | 14.6円 | 14.5円 | ||
A4モノクロ文書 | N/A | N/A | N/A | N/A | N/A | ||
(税込) |
顔料ブラック | − | − | − | 1,859円 | 1,859円 | |
染料ブラック | 増量:1,320円 標準:726円 |
990円 | 990円 | − | − | ||
カラー | 増量:1,320円 標準:726円 |
各990円 | 各990円 | 各814円 | 各814円 |
まずはラインナップの基本を押さえておこう。全部で5機種となるが、価格は36,850円から8,778円までと幅広い。エプソンの場合、型番の数字の一の位が毎年1ずつ上がる。今年のモデルは4(正確には14)であるため、EP-884A、EP-814A、EP-714Aは今年の新製品と言うことになる。一方EW-452AとEW-052Aは2であるため、2年前に発売された製品が継続販売されていることになる。こう見ると、下位2機種は古いという印象を受けるかもしれないが、実際1、2世代程度の新製品では、ほとんど気づかない程度の変更点しか無い事が多い。特に下位モデルでは上位モデルとの差別化もあって、機能を上げにくい事から、新製品を出す必要が無いとも言える。 さて、ラインナップを見ていると、型番の頭が「EP」から始まる機種と、「EW」から始まる機種がある事に気づくだろう。これはインク構成を示しており、「EP」は全色染料インク、「EW」は顔料インクのブラックと染料インクのカラーの組み合わせとなる。ちなみに、「PX」の機種もあり、これは全色顔料インクとなる。そのため、5機種は純粋な上位機種と下位機種というイメージでは無く、「EP」の3機種で上位、中位、下位があり、「EW」の2機種で上位と下位があるイメージだ。そのため「EP」の下位機種EP-714Aと、「EW」の上位機種EW-452Aでは、価格上はEP-714Aが上になるが、EP-714Aに搭載していない機能でEW-452Aに搭載された機能が存在している。 ここで、染料インクと顔料インクの話が出てきたので簡単に説明しておこう。染料インクは様々な用紙に対応でき、写真用紙等に印刷した際に発色が良く、用紙本来の光沢感が出るため、写真印刷に向いている。一方で普通紙に印刷すると紙にしみこんで広がってしまうため、メリハリが弱くなる。その点で顔料インクならメリハリのある印刷が行え、小さな文字や中抜き文字も潰れずに印刷が可能なほか、耐水性も高いため濡れた手で触ったりマーカーを引いても滲まない。とは言え全色を顔料インクとすると写真用紙などに印刷した際に発色が悪いほか、用紙の光沢感が薄れ半光沢のようになってしまう上に、光沢した年賀状や光沢フィルムなど一部に顔料インク非対応の用紙もある。つまりは染料インクと顔料インクは、用紙によって向き不向きがあるわけである。 これを元に、基本となるプリントの基本となる画質と速度、印刷コストから見ていこう。まずは写真の印刷画質である。写真と言っても、印刷内容が写真かどうかではなく、写真用紙に印刷するという事だ。それ以外にも光沢紙やファイン紙、インクジェットハガキの通信面に印刷する場合もこちらとなる。EP-884A、EP-814A、EP-714Aの上位3機種と、EW-452A、EW-052Aの下位2機種で画質には大きな差がある。一方で上位3機種と、下位2機種の中では画質差はない(実際にはEP-884Aだけインクの発色が若干改良されている)。上位3機種は、6色インクでブラック、シアン、マゼンダ、イエローの基本4色に、薄い色のライトシアンとライトマゼンダを搭載しており、6色とも染料インクとなる。色の薄い箇所ではライトシアンとライトマゼンダを打つ事で、ドットが目立ちにくくなる。またドットの大きさを示す最小インクドロップサイズは1.5plと非常に小さいため、この点と合わせて粒状感(ザラザラした感じ)はほとんど無い、非常に高画質な印刷が可能だ。また「つよインク200」というインクを採用しているため、印刷した写真は、アルバム保存で300年、耐光性50年、耐オゾン性10年という高い耐保存性となっている。アルバムに入れて置いた場合はもちろん、飾る場合でも色あせを防ぐことができる。一方、下位2機種は基本4色だけとなる。また、ブラックが顔料インク、カラー3色が染料インクとなり、染料インクのブラックが搭載されない。そのため写真印刷やインクジェットはがきの通信面への印刷はカラー3色で行うことになり、ブラックインクが使えない。黒色はカラー3色を重ねて表現するが、完全な黒にはならず濃い茶色や濃いグレーにしかならない。全体にコントラストが低く感じられる他、夜景や影部分の表現など、暗い色の中の表現力で劣る。最小インクドロップサイズも3plと、EP-884A/EP-814A/EP-714Aの倍となることから、粒状感が強くなる。画質面では写真向きとはいえない。また、「つよインク200」に準拠していないため、写真の耐保存性も劣る事になる。 一方、文書の印刷画質を見てみよう。これも印刷内容が文書かという事では無く、普通紙に印刷する場合となる。普通紙への印刷の他、コピーなどもこちらになる。文書印刷は顔料インクの方が得意だ。上位3機種は全色染料インクであるため、普通紙印刷の画質は並だ。細線強調機能や文字くっきり機能を搭載し、普通紙では苦手な写真も色鮮やかになるようドライバーレベルで文書印刷画質を高めているため、従来の全色染料の機種よりは高画質に印刷出来るようになっているし、一般的に使用する上で問題になるほど画質が悪いわけでは無いが、やはり文字や線が太くなったり、鮮明さでは劣る事となる。一方、下位2機種は顔料ブラックを搭載しているため、ブラックインクを使用する部分に限ってだが、普通紙に高画質印刷が行える。黒と言っても、完全な黒ではないグレーの部分には染料のカラーインクを混ぜて作る場合があるし、背景色があるなどカラーの中に混ざっている場合も染料ブラックや染料カラーが使われる場合もあるなど、必ずしも顔料インクの恩恵を受けられるわけではないが、コピーや文書印刷では全体的に引き締まった印象となるのは確かだ。確かにライトシアンとライトマゼンダを搭載せず、最小インクドロップサイズが大きい点では劣るが、写真用紙への印刷よりは、これらの影響は小さくなる。それよりも顔料ブラックインクの恩恵は大きく、文書印刷やコピーで黒文字や黒線が多い場合は、上位3機種よりも綺麗に見える可能性も高い。写真向けの上位3機種と、文書向けの下位2機種でハッキリと分かれている事になる。 印刷速度もこれを物語っている。写真の印刷速度を見てみると、L判写真の場合、EP-884AとEP-814Aが13秒、EP-714Aは17秒だが、ほとんど差は無く、非常に高速だ。それに対してEW-452Aは70秒、EW-052Aは74秒と極端に遅くなる。50枚印刷する場合、EP-884A/EP-814Aでは10分50秒、EP-714Aでは14分10秒だが、EW-452Aでは58分20秒、EW-052Aでは61分40秒となる。年賀状の通信面も、サイズや印刷内容が異なるため、この秒数にはならないが、似たような差になる。下位2機種ではかなり根気強く待つ必要がある。一方文書の印刷速度はipm(image per minute:1分あたりの印刷枚数)で表され、数字が大きい方が高速だ。エプソンでは家庭用の機種では文書の印刷速度を公表していないが、海外の同機能の機種から予測が可能だ。EP-884はカラー文書が9.0ipm、モノクロ文書が9.5ipmだと予測される。カラーインクとブラックインクのノズル数がいずれも各180ノズルと同等なので、カラー文書とモノクロ文書の印刷速度にほとんど差が無い。EP-814AはEP-884Aとノズル数が同等で写真印刷速度も同じなので、文書印刷速度も同じ位だろう。EP-714Aはノズル数は同等だが、写真の印刷速度は微妙に遅いため、文書印刷速度は同等か、やや遅い程度と思われる。一方EW-452Aはカラーが5.0ipm、モノクロが10.0ipmと予想される。価格が安いため合計のノズル数は少なく357ノズルだが、これを4色で均等にすると各89ノズルとなってしまう。そこで、ブラックだけ180ノズルを維持し、カラーを各59ノズルとする事で、モノクロ印刷だけでも高速印刷が出来るようにしている。また、文書向けのチューニングがなされているのか、モノクロ文書はEP-884Aより高速となっている。コピーや文書印刷ではモノクロプリントが多いため、これが高速なのは便利だろう。カラー文書もEP-884Aの55.6%の速度とは言え、写真印刷では18.5%の速度だったことを考えると十分実用的な速度だ。EW-052Aはノズル数はEW-452Aと同等ながら、給紙速度などに違いがあるのか、カラー文書が4.0ipm、モノクロ文書が8.0ipmと予想される。さすがに最下位機種では遅めとは言え、特にモノクロ文書に関しては、EP-884Aと大きな差は無い。印刷速度面で見ても写真印刷向けの上位3機種と、文書印刷に特化した下位2機種となっている。 インクカートリッジは全機種が各色独立しており、無くなった色だけ交換できるため経済的だ。とはいえ印刷コストに差がある。EP-884AはL判写真が22.7円、カラー文書が13.2円となっている。これはインクジェットプリンターとしては標準的な印刷コストだ。EP-884Aでは割安な増量インクカートリッジを用意しているため、各色1,320円、1セット(6本)7,920円となるが1枚あたりの印刷コストは安くなる。標準サイズもあり、各色726円、1セット4,356円と安くなるが、印刷可能枚数がそれ以上に少なくなるため、L判写真が29.2円、カラー文書が16.5円と高くなる。それに対してEP-814AとEP-714Aは、別のインクカートリッジとなっておりサイズは1種類だけで、1色990円、1セット(6本)は5,940円となる。EP-884Aの増量サイズよりも安いが、印刷コストはL判写真32.5円、カラー文書18.8円となっており、EP-884Aの標準サイズよりも高くなる。上位モデルとの差別化がこの部分に現れている。EW-452AとEW-052Aは、1セット(4本)4,301円で、L判写真28.3円、カラー文書14.5円又は14.6円となる。上位モデルのEP-814A/EP-714Aより印刷コストはやや安くなっているが、6色モデルと4色モデルは独立しており、EP-714AとEW-452Aは単純な上位下位の関係では無いといえる。ちなみに6色モデルはブラックカートリッジとカラーカートリッジが同じ価格だが、4色モデルではブラックカートリッジが1,859円、カラーカートリッジが各814円となっており、文書印刷によく使うブラックだけが容量が多くなっている。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
対応用紙サイズ | 定型用紙 | 名刺〜A4 | L判〜A4 | L判〜A4 | 名刺〜A4 | L判〜A4 | |
長尺用紙 | 長さ1,200mmまで | 長さ1,200mmまで | 長さ1,200mmまで | 長さ1,200mmまで | 長さ1,200mmまで | ||
給紙方向 (セット可能枚数(普通紙/ハガキ/写真用紙)) |
○手差し (1枚/1枚/1枚) (0.6mm厚紙対応) |
○手差し (1枚/1枚/1枚) (0.6mm厚紙対応) |
− | ○ (100枚/30枚/20枚) |
○ (50枚/20枚/10枚) |
||
前面 | 【カセット下段】 (100枚/40枚/20枚) 【カセット上段】 2L/B6以下 (−/20枚/20枚) |
【カセット下段】 (100枚/40枚/20枚) 【カセット上段】 2L/B6以下 (−/20枚/20枚) |
【カセット】 (100枚/40枚/20枚) |
− | − | ||
その他 | − | − | − | − | − | ||
排紙トレイ自動伸縮 | ○ | − | − | − | − | ||
用紙種類・サイズ登録 | ○(カセット収納連動) | ○(カセット収納連動) | ○(カセット収納連動) | ○(給紙口カバー連動) | − | ||
用紙幅チェック機能 | − | − | − | − | − |
続いて、給紙・排紙関連の機能を見てみよう。対応用紙サイズは、最大はA4までというのは当然として、最小サイズは、6色インクと4色インクのそれぞれの上位機種であるEP-884AとEW-452Aが名刺サイズ(55×91mm)、それ以外のEP-814A、EP-714A、EW-052AがL判サイズ(89×127mm)となる。名刺サイズに対応していなくても、A4サイズに印刷して後で切り取るタイプを使えば問題ないが、EP-884AやEW-452Aは少量の名刺印刷や、フチなしデザインの名刺印刷には便利だろう。 給紙方式に関しては、6色インクの上位3機種が前面給紙、4色インクの下位2機種が背面給紙と分けられている。排紙は前機種が前面となる。前面給紙カセットの方が、用紙をセットしたままでもホコリが積もりにくく、常時用紙をセットしておくのに向いているほか、本体に完全収納できるので、背面にスペースが不要だ。一方の背面給紙は、用紙ガイドの幅を調整して用紙を立てるだけと分かりやすいが、セットしたままだとホコリが積もり、そのまま使うと故障の原因となるため使い終わったら毎回取り除く必要がある。また、排紙トレイが後方に傾くことから、プリンターの後方にスペースが必要だ。利便性では前面給紙カセットが上で、上位下位モデルで差が付けられている事になる。 ただし、前面給紙、背面給紙それぞれにも違いがある。EP-884AとEP-814Aの前面給紙カセットは大小2段となっている。上段にL判やハガキサイズなどの小さな用紙を、下段にはA4やB5といった大きな用紙をセットするようになっている。下段にA4普通紙が100枚、上段に写真用紙やハガキなら20枚までセット可能だ。また下段にハガキやL判写真用紙をセットする事も可能で、ハガキや写真用紙などを上下段とも入れて連続で使用することも出来る。下段はハガキなら40枚、写真用紙なら20枚なので、上下段合わせてハガキなら60枚、写真用紙なら40枚まで、入れ替え無しで印刷が可能なのは便利だろう。また、前面給紙・前面排紙と言うことで気になるのが、厚紙やラベル用紙、封筒などの2重になった紙への対応である。前面給紙カセットでも問題ない事になっているが、前面から給紙して前面から排紙するため、内部で180度曲げられてしまうのは少し心配だ。そこで、上面の最も奥にある小さなカバーを開けると、簡易的ながら背面給紙も行えるようになっている。用紙を複数枚セットしておけるような大型のものではなく、1枚ずつの「手差し」という形となるが、いざという時に役に立つ。前面給紙では上手く給紙出来ない用紙の場合だけで無く、前面給紙カセットにセットした用紙と異なる用紙を数枚だけ印刷したい場合に、わざわざ入れ替える手間無く印刷することが出来る。また、通常の給紙カセットや背面給紙では0.3mm厚の用紙までの対応だが、背面手差し給紙では倍の0.6mm厚まで対応しており、通常より厚い紙にも対応する他、写真店に依頼した場合のような写真貼り合わせの年賀状の宛名印刷も行える。 一方、EP-714Aは非常にシンプルで、前面給紙カセットが1段のみだ。背面手差し給紙などもない。EP-814Aの下段カセットのみというイメージだ。そのため1種類の用紙しか同時にはセットできず、異なる用紙を使う場合は入れ替えが必要になる点で不便だ。普通紙は100枚、ハガキは40枚、写真用紙は20枚までセットできる。 EW-452AとEW-052Aは背面給紙のみとなる。EP-884AやEP-814Aのような手差しでは無く、連続給紙が可能ではあるが、EW-452Aの場合普通紙が100枚、ハガキが30枚、写真用紙が20枚とEP-714Aとほぼ同じであるのに対して、EW-052Aはそれぞれ60枚、20枚、10枚と少なくなる。印刷枚数が多いなら注意が必要だ。また、背面給紙ではあるが、EP-884AやEP-814Aのような厚紙には対応せず、0.3mm厚までとなる。 EP-884Aだけの機能として排紙トレイの自動伸縮機能を搭載している。印刷が実行されると自動的に排紙トレイが伸張する。印刷時に排紙トレイの引き出し忘れによって、用紙が床に落ちてしまうなどのミスが無くなる他、後述の自動電源オン機能と組み合わせると非常に便利だ。逆に電源を切るときは自動的に排紙トレイが収納される。 EW-052Aを除く4機種は用紙の種類とサイズを登録しておく機能が搭載されている。液晶ディスプレイでメニューから登録も可能だが、EP-884A/EP-814A/EP-714Aは前面給紙カセットを挿し込むと、EW-452Aは給紙口カバーを閉めると自動的に登録画面が表示されるため便利だ(されないようにもできる)。この登録内容と、印刷時の用紙設定が異なっている場合、メッセージが表示される仕組みだ。 印刷ミスが減り、用紙やインクが無駄にならない。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
自動両面印刷 | ○(普通紙・ハガキ・写真用紙・ファイン紙対応) | ○(普通紙・ハガキ・写真用紙・ファイン紙対応) | − | ○(普通紙・ハガキ対応) | − | ||
自動両面 印刷速度 |
A4カラー文書 | N/A | N/A | − | N/A | − | |
A4モノクロ文書 | N/A | N/A | − | N/A | − | ||
CD/DVD/Blu-rayレーベル印刷 | ○ | ○ | ○ | − | − | ||
写真補正機能 | ○(オートフォトファイン!EX) | ○(オートフォトファイン!EX) | ○(オートフォトファイン!EX) | ○(オートフォトファイン!EX) | ○(オートフォトファイン!EX) | ||
特定インク切れ時印刷 | ○(黒だけでモード・5日間のみ) | ○(黒だけでモード・5日間のみ) | ○(黒だけでモード・5日間のみ) | ○(黒だけでモード・5日間のみ) | ○(黒だけでモード・5日間のみ) | ||
自動電源オン/オフ | ○(印刷実行)/○(指定時間) | ○(印刷実行)/○(指定時間) | −/○(指定時間) | −/○(指定時間) | −/○(指定時間) | ||
廃インクタンク交換 | ○(メンテナンスボックス交換可) | − | − | ○(メンテナンスボックス交換可) | − | ||
フチなし吸収材エラー時の対応機能 | ○(フチあり印刷継続可) | ○(フチあり印刷継続可) | ○(フチあり印刷継続可) | ○(フチあり印刷継続可) | ○(フチあり印刷継続可) |
その他、プリントの付加機能を見てみよう。自動両面印刷機能は6色インクと4色インクのそれぞれ上位モデルで搭載されている。ただし6色インクのEP-884A/EP-814Aと、4色インクのEW-452Aでは対応する用紙が異なる。3機種とも普通紙だけで無くハガキの自動両面印刷にも対応するため、宛名面と通信面を入れ替えること無く印刷できて便利だ。文書印刷やコピーも通常は普通紙でも問題ないが、普通紙では両面印刷時に裏移りが気になるほか、画質もそれほど良くない。一方、ファイン紙なら、各社から両面印刷に対応した物が発売されており、裏移りが軽減されているほか、印刷品質も良くなるため、綺麗な両面印刷を行う場合はこちらが便利だ。このファイン紙の自動両面印刷にはEP-884AとEP-814Aしか対応しない。EW-452Aの場合は片面ずつ印刷するしかないため、高画質に両面印刷を考えている人にはEP-884A/EP-814Aは便利だ。またこれら2機種は写真用紙への自動両面印刷にも対応する。使う機会は限られるだろうが、両面で写真を多用した、アルバムやメニューなどを作成するのに便利だろう。 次にCD/DVD/BDのレーベル印刷機能だが、これは6色インクのEP-884A/EP-814A/EP-714Aが対応する。エプソンでは一部の例外を除き、6色インクの機種にはレーベル印刷機能を搭載、4色インクの機種は非搭載とハッキリ分けている。レーベル印刷のトレイを使わない時は、EP-884Aは前面給紙カセットの裏側に、EP-814A/EP-714Aは前面給紙カセットの下のスペースに収納できるため、無くす心配が無い。 写真の自動補正機能は5機種とも搭載している。「オートフォトファイン!EX」は逆光や色かぶりをした写真でも、顔やシーンを認識して高いレベルで自動補正が行われるものだ。EP-884A/EP-814A/EP-714Aはパソコンからの印刷時だけでなく、後述のダイレクト印刷時にも利用できる。 自動電源オン機能はEP-884AとEP-814Aのみ搭載している。自動電源オンは、印刷が実行されると自動的に電源がオンになる機能だ。無線LAN(Wi-Fi)接続ができるようになり、プリンターから離れた場所のパソコンやスマートフォンから印刷を実行することが増えたが、そういった際にわざわざプリンターの電源を入れに行く手間が省ける。ただし、前述のようEP-884Aは排紙トレイが自動で伸張するため、電源が入り自動で排紙トレイが伸張し、印刷が実行されることとなる。印刷を実行したら、あとは印刷が終わった頃に取りに行くだけだ。それに対してEP-814Aは排紙トレイは手動で引き出す必要があり、引き出された状態でないと印刷は実行されない。常時引き出したままにしておくので無ければ、せっかく自動で電源が入っても、結局排紙トレイを引き出しにプリンターの前まで行く必要がある。この差は大きいと言える。一方、指定した時間が経つと自動的に電源がオフになる「自動電源オフ」は5機種とも搭載しているため、電源オンのままにしてしまう事も無い。特にEP-884AとEP-814Aは自動電源オン機能があるので、自動で電源が切れても、印刷時に自動で電源がオンになるため、入れっぱなしにする必要が無いといえる。 EP-884AとEW-452Aの、6色インクと4色インクの上位機種だけが対応する便利な機能がユーザーによる廃インクタンク交換機能だ。廃インクタンクはクリーニングの際に排出されるインクを貯めておくタンクで、満タンになるとメッセージが表示され交換するまで一切のプリントが止まってしまう。その際、EP-884AとEW-452Aを除く4機種は修理に出して交換する必要がある。一方EP-884AとEW-452Aはインクカートリッジなどと一緒に交換用メンテナンスボックスが売られており(1,078円)、前面(EP-884A)又は背面(EW-452A)のネジを一本外すだけで簡単に交換できる様になっている。修理に出すのと比べて安くすむだけでなく、プリンターが手元に無い期間が無くなるため便利だ。一方、プリンター内にはもう一つインクの吸収材がある。それがフチなし吸収材だ。フチなし印刷時は、用紙サイズピッタリに印刷すると用紙の微妙なズレによってフチができてしまうため、少し大きめにプリントして、はみ出した部分はフチなし吸収材に吸収させる方法となっている。このフチなし吸収材が満タンになると、従来機種や他のメーカーの機種ではプリントが完全に止まってしまうが、今回の5機種はいずれもフチなし吸収材にインクが落ちない「フチあり印刷」に関しては継続ができるようになっている。急ぎのプリントを行っておいて、余裕のあるときに修理に出せるため便利な機能だ。 |
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型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
最大スキャンサイズ | A4 (216×297mm) |
A4 (216×297mm) |
A4 (216×297mm) |
A4 (216×297mm) |
A4 (216×297mm) |
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最大読み取り解像度 | 1200dpi(1200×4800dpi) | 1200dpi(1200×2400dpi) | 1200dpi(1200×2400dpi) | 1200dpi(1200×2400dpi) | 1200dpi(1200×2400dpi) | ||
センサータイプ | CIS | CIS | CIS | CIS | CIS | ||
原稿取り忘れアラーム | ○ | ○ | − | − | − | ||
スキャンデーターのメモリーカード保存 | ○(JPEG/PDF) | ○(JPEG/PDF) | ○(JPEG/PDF) | − | − |
続いて、スキャナー部を見てみよう。解像度は5機種とも1200dpiで同等に見える。単体のスキャナーでは4800dpiや6400dpiという機種も存在するため、それと比べると低く感じられるが、反射原稿(紙などの原稿)にしか対応しないため、1200dpiでも十分すぎる解像度と言える。一般的に文書なら200〜300dpi、写真なら300〜600dpiで、よほど詳細にスキャンする場合でも1200dpiがせいぜいだ。実際写真サイズを1200dpiで取り込むと約4,200×6,000ドットとなり2500万画素相当となる点から見ても、十分だと言えるだろう。ちなみに、読み取り解像度を詳しく見ると、EP-884Aは1200×4800dpi、それ以外の4機種は1200×2400dpiと微妙に異なっている。前の方の数字は主走査と呼ばれ、短辺の方の解像度、つまりスキャナーの読み取りセンサーの解像度となる。一方、後の方の数字は副走査と呼ばれ、長辺の方の解像度、つまり読み取りセンサーの移動方向の解像度となる。つまり、5機種とも1200dpiの読み取りセンサーを搭載する点では同等だが、センサーの移動精度は、EP-884Aが4800dpi、他の4機種は2400dpiとなる。とはいえセンサーの解像度以上に高い解像度でスキャンする事はほとんど無いため、6機種とも1200dpi(1200×1200dpi)でのスキャンとなる点ではほぼ差が無いと言えるだろう。 ちなみに、いずれもCIS方式で、厚い本の綴じ目近くなど、ガラス面から浮いてしまう原稿ではピントが合わなくなってしまう点は注意が必要だ。EP-884A/EP-814A/EP-714Aはスキャンした原稿をパソコンを使わずにメモリーカードに保存する機能を搭載しているためパソコン無しで簡単にスキャンができる。またEP-884AとEP-814Aは原稿を取り忘れた際に警告してくれる機能を搭載しているなど、スキャナーの読み取り機能は同等でも、上位機種ほど便利に作られていると言える。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
ダイレクトプリント | メモリーカード | SD | SD | SD | − | − | |
USBメモリー | ○ (メモリーカードリーダー/外付けHDD/外付けDVDドライブ対応) |
○ (メモリーカードリーダー/外付けHDD/外付けDVDドライブ対応) |
− | − | − | ||
赤外線通信 | − | − | − | − | − | ||
対応ファイル形式 | JPEG | JPEG | JPEG | − | − | ||
色補正機能 | ズーム/回転 フチなし/フチあり(フチ4種類・フチ太さ4段階) 赤目補正 明るさ調整(5段階) コントラスト調整(5段階) シャープネス調整(5段階) 鮮やかさ調整(5段階) フィルター(モノクロ/セピア) |
ズーム/回転 フチあり/フチなし 赤目補正 明るさ調整(5段階) コントラスト調整(5段階) シャープネス調整(5段階) 鮮やかさ調整(5段階) フィルター(モノクロ/セピア) |
写真ズーム フチあり/フチなし 赤目補正 明るさ調整(5段階) コントラスト調整(5段階) シャープネス調整(5段階) 鮮やかさ調整(5段階) フィルター(モノクロ/セピア) |
− | − | ||
手書き合成 | ○ | ○ | − | − | − | ||
メモリーカードからUSBメモリー/外付けHDDへバックアップ | ○/○ | ○/○ | −/− | −/− | −/− | ||
PictBridge対応 | ○(USB/Wi-Fi) | ○(USB/Wi-Fi) | ○(Wi-Fi) | − | − | ||
各種デザイン用紙印刷 | 塗り絵印刷 フォーム印刷(カレンダー・罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード) デザインペーパー 証明写真印刷 シール印刷 フォトブック印刷 写真コラージュ ディスクレーベル印刷 CDジャケット印刷 |
塗り絵印刷 フォーム印刷(カレンダー・罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜・メッセージカード) デザインペーパー 証明写真印刷 シール印刷 フォトブック印刷 写真コラージュ ディスクレーベル印刷 CDジャケット印刷 |
フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜) ディスクレーベル印刷 |
フォーム印刷(罫線・マス目・便箋・スケジュール帳・五線譜) | − |
ダイレクト印刷を見てみよう。これは写真印刷向きの6色インクの機種EP-884A、EP-814A、EP-714Aが対応している。対応メモリーカードはSDカードのみとシンプルだが、最近のデジタルカメラやスマートフォンは一部の一眼レフなどを除きSDカードかその小型版のmicroSDになっており、問題はないだろう。EP-884AとEP-814Aはこれに加えてUSBポートを搭載している。USBメモリーはもちろん、外付けハードディスクや外付けDVDドライブにも対応しているため、これらからの印刷が行える他、SDカードからUSBメモリーや外付けハードディスクにバックアップをする事も可能だ。またメモリカードリーダーにも対応しているので、SDカード以外のメモリカードを利用したい場合でも、パソコン用のカードリーダーを用意すれば可能だ。 対応形式はJPEGのみで、PDFなどには対応しないため、写真印刷専用ではあるが、ただ印刷するだけで無く、様々な機能が搭載されている。日付を入れたり、赤目補正、フチあり、フチなしの選択が出来るのはもちろんだが、写真の一部を拡大して印刷する「ズーム/回転」又は「写真ズーム」機能も搭載している。色補正機能としては、明るさ、コントラスト、シャープネス、鮮やかさを5段階から調整が可能な他、モノクロ又はセピアのフィルターをかけることもできる。3機種とも「オートフォトファイン!EX」に対応するため、自動でも綺麗に補正された写真のプリントが可能だが、好みの色合いに調整できるようにもなっている。また、フチに関しはEP-884Aだけさらに高性能だ。EP-714AとEP-814Aは通常の白フチ(というよりフチなし印刷をしない)と、フチなし印刷が選べるだけだ。それに対してEP-884Aでは、白フチだけでなく黒フチも選べる他、写真の周囲にフチの色とは逆の細い枠線の入った黒枠付きの白フチ、白枠付きの黒フチも選べる。また、フチの太さも4段階から選べるため、雰囲気を変えたり、額縁で見えない部分に合わせたフチの太さを設定するなど、こだわった設定が可能だ。 その他、プリンター単体でも様々なプリントが可能になっている。まず、EP-884A/EP-814Aは手書き文字や絵と写真を合成して印刷できる「手書き合成シート」にも対応している。手書きで住所や干支を描けば、手書き風年賀状も作成できる。また、これら2機種は写真を塗り絵風の輪郭だけにして印刷する「塗り絵印刷」機能や、写真入りのカレンダー、罫線、マス目、便箋、スケジュール帳、五線譜、メッセージカードなどが印刷できる「フォーム印刷」機能、ラッピングやブックカバーなどに使える全面模様の用紙を印刷できる「デザインペーパー印刷」、3種類の証明写真サイズの写真印刷ができる「証明写真印刷」機能、ラベル用紙に印刷して複数面のシールにできる「シール印刷」、写真を1〜数枚並べたフォトブックを印刷する機能を搭載する。背景柄や複数の写真を組み合わせられる「写真コラージュ」も行えるほか、写真を1枚又は複数枚並べて、「ディスクのレーベル面」と「CDジャケット」を印刷する事も可能だ。頻繁に使う機能ではないが、こういった様々な機能を搭載していれば、いざという時に便利だろう。EP-714Aは、「フォーム印刷」と「ディスクレーベル印刷」機能のみ搭載するが、「フォーム印刷」もEP-884A/EP-814Aと異なり、カレンダーとメッセージカードには非対応だ。またSDカードからのダイレクトプリントには非対応だが、EW-452Aもフォーム印刷(EP-714Aと同等の物)だけは対応している。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
スマートフォン連携 | アプリ | メーカー専用 | Epson Smart Panel (EPSON iPrintにも対応) |
Epson Smart Panel (EPSON iPrintにも対応) |
Epson Smart Panel (EPSON iPrintにも対応) |
Epson Smart Panel (EPSON iPrintにも対応) |
Epson Smart Panel (EPSON iPrintにも対応) |
AirPrint | ○ | ○ | ○ | ○ | − | ||
対応端末 | iOS 11.0以降 Android 5.0以降 |
iOS 11.0以降 Android 5.0以降 |
iOS 11.0以降 Android 5.0以降 |
iOS 11.0以降 Android 5.0以降 |
iOS 11.0以降 Android 5.0以降 |
||
スマートスピーカー対応 | ○(Alexa/Googleアシスタント) | ○(Alexa/Googleアシスタント) | ○(Alexa/Googleアシスタント) | ○(Alexa/Googleアシスタント) | ○(Alexa/Googleアシスタント) | ||
Wi-Fiダイレクト接続支援機能 | ○(Bluetooth LEで自動接続(初期設定時)/QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) | ○(Bluetooth LEで自動接続(初期設定時)/QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) | ○(Bluetooth LEで自動接続(初期設定時)/QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) | ○(QRコード読み取り(iOS)/アプリ上で選択して本体で許可(Android)) | − | ||
写真プリント | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
ドキュメントプリント | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ||
Webページプリント | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
スキャン | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ○(PDF/JPEG) | ||
クラウド連携 | プリント | アプリ経由/本体 | ○/− | ○/− | ○/− | ○/− | ○/− |
オンラインストレージ | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ||
SNS | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | ○(Instagram/Facebook・コメント付き可) | ||
写真共有サイト | − | − | − | − | − | ||
スキャン | アプリ経由/本体 | ○/○ | ○/○ | ○/− | ○/− | ○/− | |
スキャンしてオンラインストレージにアップロード | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) (OneDrive/google classroomはアプリからのみ) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) (OneDrive/google classroomはアプリからのみ) |
○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ○(Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroom) | ||
メールしてプリント | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ○(JPEG/GIF/PNG/TIFF/PDF/Word/Excel/PowerPoint/メール本文) | ||
LINEからプリント | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ○(JPEG/PNG/PDF/Word/Excel/PowerPoint) | ||
リモートプリント | ○(リモートプリントドライバー) | ○(リモートプリントドライバー) | ○(リモートプリントドライバー) | ○(リモートプリントドライバー) | ○(リモートプリントドライバー) | ||
スキャンしてリモートプリント | ○ | ○ | ○(受信のみ) | − | − |
スマートフォンとの連携機能は5機種とも搭載しており、iOSとAndroid端末に対応している。いずれも、専用のアプリ「Epson Smart Panel」を無料でダウンロードすることでプリント又はスキャンが行える。メインで使用すると思われる写真印刷の場合、用紙サイズや用紙種類、フチ無し設定まで行えるため、スマートフォンで撮影した写真を手軽に印刷できる。さらにドキュメント印刷にも対応している。PDF/Word/Excel/PowerPointといった主要なファイルに対応している他、Webページの印刷もでき便利だ。また、5機種ともスマートフォン上からスキャンを実行し、データーをJPEG又はPDF形式で受け取ることもできる。新聞や雑誌、手書きの情報などをスマートフォンに電子化するといった使い方ができるため便利だろう。なお、旧アプリ「EPSON iPrint」も引き続き使用できる。また、EW-052A以外の4機種は、iPhoneやiPadの場合、AirPrintを利用したプリントも可能だ。逆にEW-052Aは専用アプリ経由でしかプリントが行えない。 スマートフォンとの接続は、無線LAN(Wi-Fi)で行うが、無線LANルーターを経由する方法と、ダイレクトに接続する「Wi-Fiダイレクト」が選べる。無線LANルーターを経由する方が、機能面でも制限が無く、印刷する度にプリンターと接続と切断を繰り返すのWi-Fiダイレクトと比べると便利なので、こちらを利用するのがお勧めだが、無線LANルーターが無い環境で使用する場合や、一時的に同じネットワークに入っていない人がプリンターを使いたい場合などにWi-Fiダイレクトは便利だ。Wi-Fiダイレクトの接続設定は手動でもそれほど難しくは無いが、EW-052Aを除く4機種は手軽に接続出来る工夫がなされている。iOSの場合は本体の液晶に表示されるQRコードを、標準カメラアプリで読み込めば接続が完了する。Androidの場合は、アプリ上で接続するプリンターを選ぶと、プリンター本体の液晶にメッセージが表示されるので接続の許可を選べば接続が完了する。セキュリティーキーなどの入力は一切必要が無いため非常に簡単だ。EP-884A/EP-814A/EP-714Aは、これに加えてスマホからプリンターの初期設定を簡単に行える機能も搭載する。アプリ上で「新規セットアップ」を選択し、初期設定を行っていないこれらプリンターの電源をオンにすると、プリンター名が一覧に表示される。これを選ぶとBluetooth LEを使用してプリンターに自動接続される。そして、設置からインクの取り付け方法などを対話形式でスマートフォン上で案内し、最後にプリンターをスマートフォンと同じネットワークのWi-Fiに接続して終了となる。ユーザーが行わなければならないインクの取り付けなどの手順が非常に分かりやすいほか、自動的にネットワークの設定まで行われるので、パソコンを使わない人の初期設定のハードルは非常に低いと言える。 クラウドとの連携機能は全機種が搭載している。プリントの場合、各種オンラインストレージにアクセスしてファイルを印刷する事ができる。いずれもアプリ経由となり、プリンター本体からはアクセスする機能は無い。Dropbox/Evernote/googleドライブ/Box/OneDrive/google classroomに対応する他、InstagramやFacebookの写真を印刷する事ができ、その際コメント付きでも印刷が可能だ。一方、スキャンの場合、スキャンしてオンラインストレージへアップロードできる。この際、EP-884AとEP-814Aのみプリンター本体の操作で、スキャンからクラウドへのアップロードを行う事が出来る。もちろんアプリ上でスキャンしてアップロードも可能だ。EP-714A、EW-452A、EW-052Aはアプリ経由のみとなる。プリントと同じクラウドサービスに対応するが、EP-884A/EP-814Aでも、OneDriveとgoogle classroomはアプリ経由のみとなる。 さらにネットワークを利用したリモートプリント機能も全機種が搭載している。まず、印刷したい写真や文書を添付したメールをプリンターのメールアドレスに送信すると自動で印刷できる「メールプリント」は、各種画像ファイル、PDF、オフィス文書ファイルとメール本文のプリントに対応している。また、LINE上でプリンターを友達登録し、トーク画面から写真や文書を送信すると印刷される機能にも対応している。こちらも、画像ファイル、PDF、オフィス文書に対応している。さらに「リモートプリントドライバー」をインストールすると、遠隔地のプリンターが、パソコンからは通常のプリンターとして認識される。そのため、通常のプリント操作と同じ手順で、ただプリンターの選択画面でリモートプリントの方を選ぶだけだ。プリントできるソフトであれば形式を問わないし、ソフト上からプリント操作が行えるため便利だ。選べる用紙種類に制限はあるが、画質設定や拡大縮小、使用するトレイの設定、2面/4面割付なども設定できる。さらに一部機種はスキャンして離れた場所の対応複合機で印刷したり、その逆が行える「メールdeリモート印刷」にも対応する。プリンターの操作だけで紙原稿を相手に送ることが出来、簡易FAXのような使い方が可能だ。EP-884AとEP-814Aは送信と受信の双方に対応、EP-714Aは受信のみ対応する。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | |||
製品画像 | ||||||||
等倍コピー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○(A4普通紙のみ・フチありのみ)
|
|||
拡大縮小 | 倍率指定 | ○(25〜400%) | ○(25〜400%) | ○(25〜400%) | ○(25〜400%) | −
|
||
オートフィット | ○ | ○ | ○ | ○ | −
|
|||
定型変倍 | ○ | ○ | ○ | ○ | −
|
|||
CD/DVD/Blu-rayレーベルコピー | ○ | ○ | ○ | − | − | |||
写真焼き増し風コピー | ○(退色復元対応) | ○(退色復元対応) | − | − | − | |||
割り付け(2面/4面) | ○/− | ○/− | ○/− | ○/− | −/− | |||
その他のコピー機能 | プレビュー 濃度調整 背景除去機能 |
プレビュー 濃度調整 背景除去機能 |
濃度調整 背景除去機能 |
濃度調整 | −
|
|||
バラエティコピー | 見開きコピー IDコピー ミラーコピー 塗り絵コピー リピートコピー |
見開きコピー IDコピー ミラーコピー 塗り絵コピー |
見開きコピー | 見開きコピー IDコピー |
− |
コピー機能を見てみよう。液晶を搭載しないEW-052Aを除く4機種をまず比較してみよう。単純なコピー機能としては、4機種とも等倍コピーだけでなく、原稿サイズを自動で認識し用紙サイズに合わせて拡大縮小する「オートフィット」、原稿と印刷する用紙サイズの組み合わせを指定して拡大縮小コピーが行う「定型変倍」、さらに25〜400%の間で1%刻みで拡大縮小コピーが行える高性能な物を搭載している。2面割付にも対応している他、濃度調整なども行える。これらは4機種共通だが、上位機種ほど機能は豊富だ。EP-884AとEP-814Aは、原稿面に写真を複数枚置くと、1枚ずつコピーされる「写真焼き増し風コピー」が行えるが、その際に昔の色あせした写真も自動で補正してくれる「退色復元」機能も備えている。また、コピー前にプレビューを行うことが出来るため、原稿のセットミスの確認が行える他、プレビューを元に拡大縮小を調整できる。また、背景色を消すことで見やすくし、インクも節約できる「背景除去機能」も搭載している。EP-714Aは「背景除去機能」には対応している。 その他、バラエティーコピー機能も様々だ。EP-884AとEP-814Aは、免許証などの裏表をそれぞれスキャンして1枚の用紙に並べて印刷する「IDコピー」機能、A4又はB5の見開きの本を左右ページで別々にスキャンして、1枚に2面割付コピーする「見開きコピー」、アイロンプリント紙への印刷時に使える「ミラーコピー」、メモリーカードからのダイレクト印刷時と同じく輪郭だけの塗り絵風に変換してコピーする「塗り絵印刷」機能を搭載する。「見開きコピー」は通常の2面割付と同じ機能のようだが、本の場合は右ページと左ページをスキャンする際で向きが逆になってしまうが、片方を180度回転させて同じ向きにして並べられる。さらにEP-884Aは同じ内容を2面、4面、または用紙サイズに合わせて自動的に割り付ける「リピートコピー」機能を搭載する。手書きメモやネームシールなどをコピーするのに便利だ。EP-714Aは「見開きコピー」のみ、EW-452Aは「見開きコピー」と「IDコピー」のみ対応する。 残るEW-052Aだが、本体の操作でコピーする場合、液晶が無く「カラースタート」と「モノクロスタート」しかないため、A4からA4への等倍コピーのみとなる。使用できる用紙は普通紙のみで、フチなし設定や拡大縮小はおろか、濃度調整も出来ない。ただし、コピーボタンを押した回数だけコピーが行われる(最大20枚)ため、枚数が指定は何とか行える他、ストップボタンと同時に押す事でインク量を抑えた「お試し印刷」を行う事は可能だ。ただし、アプリ上からコピー操作をする事が可能で、その場合は、各種用紙サイズや用紙種類を選択可能で、フチなし設定も可能だ。拡大縮小も、他機種同様、オートフィットと定型変倍の他、25〜400%の手動調整、濃度調整なども行える。 スマホアプリを利用しない場合は、最低限EP-714AやEW-452Aの機能があれば良いとも言えるが、プレビューや写真焼き増し風コピーなど、上位機種の方が、いざという時に便利な機能を搭載しているといえる。 |
型番 | EP-884A | EP-814A | EP-714A | EW-452A | EW-052A | ||
製品画像 | |||||||
液晶ディスプレイ | 4.3型 (90度角度調整可) |
2.7型 (90度角度調整可) |
1.44型 | 1.44型 (角度調整可) |
− | ||
操作パネル | タッチパネル液晶 (90度角度調整可) |
静電式ボタン式 (90度角度調整可) |
物理ボタン | 物理ボタン (角度調整可) |
物理ボタン式 | ||
インターフェイス | USB他 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | USB2.0×1 | |
無線LAN | IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
IEEE802.11n/g/b (Wi-Fiダイレクト対応) |
||
有線LAN | − | − | − | − | − | ||
対応OS | Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.9.5〜 |
Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.9.5〜 |
Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.9.5〜 |
Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP SP3 MacOS 10.6.8〜 |
||
外形寸法(横×奥×高) | 349×340×142mm | 390×339×141mm | 390×338×163mm | 375×300×170mm | 390×300×146mm | ||
重量 | 6.8kg | 6.8kg | 5.9kg | 4.3kg | 4.0kg | ||
本体カラー | ホワイト/ブラック/レッド | ホワイト | ホワイト | ホワイト | ホワイト |
操作パネルと液晶ディスプレイは機種による差の大きいポイントだ。まず液晶ディスプレイは、EP-884Aが4.3型、EP-814Aが2.7型、EP-714AとEW-452Aが1.44型、EW-052Aが非搭載となる。EP-884Aの視認性の良さは言うまでも無いが、EP-814Aまでは実用的なサイズだ。しかし1.44型となるとかなり小さくなる。また非搭載のEW-052Aでは、前述のようにコピー機能やWi-Fiダイレクト接続の機能が劣る他、インク残量やエラー内容の確認も出来ない(一部はLEDランプで分かるが)。操作パネルとしては、EP-884Aは液晶がタッチパネル式となっており、液晶内を直接タッチして操作する。また使用するボタンや項目だけが表示され、表示される項目をダイレクトにタッチして操作できるので分かりやすい。また液晶はバックライトが入っているため、暗いところでもボタンが見えるのもメリットだ。物理的なボタンは電源ボタンしか無く、スッキリしているのも外見上のメリットとも言える。EP-814A以下はタッチパネル液晶ではないため、液晶の左右に配置されるボタンを押して操作する事になる。ただEP-814Aはタッチセンサー式のボタンとすることで軽いタッチで操作できる他、見た目がフラットになりスッキリしている。ボタン配置も、液晶左に「ホーム」と、操作状況によって様々な機能が割り当てられる「切り替えボタン」、液晶右には4方向カーソルと、その中心に「OK」、上に「+」「−」、左下に「戻る」、さらに「スタート」と「ストップ」ボタンとなっており、主要なキーが一通り備えられ、直感的に操作しやすいように配置されており操作性は悪くない。EP-714Aは物理的なボタンとなる。EP-814Aよりシンプルになり、液晶左に「ホーム」、液晶右に4方向カーソルと、その中心に「OK」、さらに「スタート」と「ストップ」ボタンとなる。基本的なキーは揃っているが、「+」や「−」や「切り替えボタン」が無く、4方向カーソルや「OK」で代替されるため若干分かりにくくなる。EW-452AもEP-714Aと同様に、物理ボタンとなっており、ボタン数も同じだ。EW-052Aは、「電源」「Wi-Fi」「ネットワークステータスシート」「モノクロコピー」「カラーコピー」「ストップ」の6つのボタンと、4つのLEDランプが並んでおり、ボタンの組み合わせや押し方によって、Wi-Fiの設定やコピーの設定、インク交換やクリーニングなどを行う。単純なコピー以外は、操作方法をマニュアルで確認しなければ分からないため、液晶を搭載しある程度操作方法が分かる他の4機種よりも、難易度は高めだ。 また、液晶と操作パネルの配置にも違いがある。EP-884A、EP-814A、EW-452Aは、本体前面本体前面に垂直に取り付けられているが、持ち上げることで操作パネルごとEP-884AとEP-814Aは90度(水平)まで、EW-452Aも90度近くまで角度調整が可能となっている。見やすい・操作しやすい角度に調節が出来ため、高い所に置いても低いところに置いても操作しやすい。一方、EP-714Aは前面から上面にかけて大きく面取りされた部分に搭載されおり、角度調整は出来ない。斜めに取り付けられているため、どの方向からでも操作はできるが、角度調整が出来る3機種と比べると操作性は劣る。EP-714AとEW-452Aを見ると、液晶サイズやボタン数は同等だが、下位モデルのEW-452Aの方が角度調整が可能な分だけ操作しやすい事になる。このあたりは、単純な上位・下位モデルという関係では無く、EP-714Aが6色インクの機種の下位モデル、EW-452Aが4色インクの機種の上位モデルという考え方と思われる。EW-052Aは前面に取り付けられて角度調整ができないので、低い位置に置いた場合は操作しづらそうだ。 インターフェースは5機種とも共通で、USB2.0に加えて、無線LAN(Wi-Fi)接続にも対応する。最近では家に2台以上のパソコンがあり、無線LAN(Wi-Fi)ルーターで複数のパソコンがインターネットに接続できる状態になっているのも珍しくないはずだ。その場合、プリンターを無線LANルーターに接続しておけば、家庭内のどのパソコンでもプリント可能となり非常に便利だろう。またスマートフォンやタブレットからの印刷も可能となる。またWi-Fiダイレクトに対応しているため、無線LANルーターの無い環境でも、スマートフォンやタブレットと直接Wi-Fi接続が可能となっている点も共通の便利な点だ。より高価な機種やビジネス向けの機種では有線LANに対応していたり、無線LANがより高性能だったりするが、今回の5機種に関してはその点も全く同じだ。 対応OSはメーカーによる差が大きく、エプソンは比較的古いOSまで対応するメーカーだ。Windowsの場合は5機種共通で、Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XP(SP3必須)に対応する。マイロソフトのサポートの終了した古いバージョンにも対応するのは安心だ。MacOSもEP-884A/EP-814A/EP-714Aが10.9.5以降、EW-452A/EW-052Aが10.6.8以降と違いはあるが、こちらもかなり古いバージョンまで対応する。また、他社がMacOS用ドライバーを提供しなくなっている中、ダウンロード対応とはなるが専用ドライバーを提供している。 本体サイズを見てみよう。EP-884Aが349×340×142mmで最もコンパクトとなっている。EP-814Aは一昔前の本体で、390×339×141mmだ。とはいえ、幅が41mm大きいだけで、十分コンパクトだ。EP-714Aは390×338×163mmとなる。EP-814Aより高さが22mm大きいというイメージだ。液晶が固定式のため、高さが大きくなった印象だが、設置面積は変わらない。また、これら3機種は前面給紙を基本としているため、後方は壁にくっつけてしまっても問題ない点でも、省スペース性で優れている。EP-884AとEP-814Aは背面給紙があるが、手差し給紙なので給紙されるまで紙を手で支えれば、壁ぎわでも問題ない。EW-452Aは375×300×170mm、EW-052Aは390×300×146mmで、横幅はEW-452AはEP-814A/EP-714Aより小さく、EW-052Aは同等だ。下位モデルだからといって本体サイズが大きくなる事は無い。奥行きも300mmと上位3機種より小さい。ただ、これは背面給紙という事が関係している。前面給紙の場合、A4用紙の縦の297mmを収納し、その後方で給紙して方向転換するスペースもいるので、どうしても340mm前後となる。その点でEW-452AとEW-052Aは背面給紙だけであるため、奥行きを小さく出来ている。とはいえ、背面給紙では後方と上方にスペースが必要になるため、使用時の設置面積では、EP-884A/EP-814A/EP-714Aより大きくなってしまう。 ちなみに本体のカラーバリエーションはEP-884A以外はホワイトのみだが、EP-884Aはホワイト、ブラック、レッドの3色から選べる。 これら5機種から選ぶ場合、まず写真や年賀状を印刷するかどうかで、上位3機種か下位2機種かを決めることが出来る。年賀状は画質にこだわらなければ下位2機種でも良いが、写真はそうはいかない。上位3機種と下位2機種では画質が大きく異なるだけでなく、印刷速度も大きな差がある。また、耐保存性に違いがあるため、下位2機種ではせっかく印刷した写真が早々に色あせるという事も考えられる。写真印刷を視野に入れるなら上位3機種だ。逆に文書印刷やコピーがメインなら、下位2機種でも画質は悪くないし、むしろ顔料ブラックのおかげで上位3機種よりも綺麗場合もある。文書印刷なら印刷速度の差もあまりない。 では上位3機種から選ぶ場合、画質や印刷速度、耐保存性などはほぼ同等なので、意味が無い。大きく違う点は、印刷コスト、給紙機構、操作性の3点だ。写真1枚10円近い差があるので、印刷コストを重視するならEP-884Aだ。ただ、より印刷コストを重視するなら、エコタンク搭載のEW-M754TやEW-M873Tなども合わせて検討したい。給紙はL版写真用紙とA4普通紙のように2種類を常時セットしておける方が便利に感じるならEP-884AかEP-814A、使う時に用紙はセットするので1種類で良いならEP-714Aで十分だ。操作性は本体で写真のダイレクト印刷を頻繁に行ったり、コピーも等倍ではなく、拡大縮小や様々なコピーを行うなら、タッチパネルの大型液晶のEP-884Aがよいだろう。一方、写真のダイレクト印刷やコピーもたまにという程度ならEP-814Aでも問題ない。EP-714Aはパソコンやスマホからのプリントがメインで、本体操作は極たまにという程度でないとストレスが貯まるだろう。よって、印刷枚数がある程度多く、使い勝手も重視するならEP-884A、印刷枚数は少ないが、使い勝手は重視するならEP-814A、とにかく写真が綺麗にプリントできる安価な機種が欲しいならEP-714Aがオススメとなる。また、その他で言うと、自動両面印刷が必要ならEP-884AかEP-814A、排紙トレイの自動伸縮やメンテナンスボックスの交換などが便利に思えるならEP-884Aがオススメだ。 では文書印刷がメインの場合EW-452AとEW-052Aのどちらがオススメだろうか。結論から言うとEW-452A一択といえる。液晶の有無は利便性に大きな差があり、コピー機能が高機能な他、本体で各種設定や、インク残量確認、エラー内容確認もできる。スマホとのWi-Fiダイレクト設定も簡単だ。それに加えて、EW-452Aは自動両面印刷と、メンテナンスボックスの交換に対応している。それでいて価格差は3,300円と大きくはない。少し頑張ってEW-452Aを購入した方が、後々は絶対に便利と言える。ただ、コピーは等倍だけ、パソコンからのプリントがほとんどと言うなら、EW-052Aでもありと言えるが、それでもEW-452Aの便利さはあって損はないだろう。 (H.Intel) 【今回の関連メーカーホームページ】 エプソンhttp://www.epson.co.jp/ キャノンhttp://canon.jp/
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